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第23回東京国際映画祭(Day 7)

○赤とんぼ

シンガポールで普段は美術講師として働く25歳の青年監督。

短編映画ではベルリン映画祭に出品した実績のある彼が、

初めて撮った長編作品。

日本人留学生が出てくるのですが、

日本人にとっては外国のはずなのに、何故か懐かしい、

ノスタルジックな世界が広がります。

NYで画家として成功し、個展のために帰国したレイチェル。

祖母の家や高校時代の同級生・ティエンとの再会に、

かつての記憶を振り返る。

大人になったレイチェルの視線の向こうに、

子供の頃の彼女が共存するという映像が新鮮でした。

高校時代、廃線となった工業用列車の線路を辿って、

森の中をひたすら進むレイチェル、ティエンとジュン。

ティエンが彼女を好きなのはバスを待つベンチで分かるし、

レイチェルもお姉さん的な存在としてジュンに接している。

初恋未満の甘酸っぱい記憶も揺さぶられました。

大人になった現在、ティエンは今も彼女が好きみたいだけど、

レイチェルはNYを中心に世界中を飛びまわっている。

ジュンに至っては、二人と絡むことなく、別の場所で生きている。

この10何年間で、大きく変化したシンガポールという国。

子供の頃の思い出の場所がなくなっていることもある。

それは3人の関係の変化に重なっているのかもしれない。

加えて、そもそも人の記憶なんて、その人の都合が良いように、

勝手に書き換えられるもんだしね。

それでも、変わらないものもあると思う。

3人が進む森がジュラシックパークみたいに見えた瞬間があって、

そこで赤とんぼが飛んでいたのだけど、

きっと、とんぼって、恐竜の時代から変わらず居たんだよな、

と思ったら、スゴイことだなぁ、と思いました。

赤とんぼは変わらないもの、変わって欲しくないものの、

象徴のような気がしました。

次回作には、他民族国家のシンガポールの歴史をテーマに

題材をリサーチ中ということでした。

25歳の青年だけど、侮れませんよ。

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