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第23回東京国際映画祭(Day 3)

今日は有給休暇でTIFFに来ました。

ヒルズの当日券、結構準備してあるみたいですね。

さすがに『男たちの挽歌』は開場十数分で完売しただけど、

午後からの作品なら列がなくなっても大丈夫だったみたい。

3日目はアジアな3本です。

○台北カフェ・ストーリー

台湾電影ルネッサンス2010の1本。

グイ・ルンメイ主演のカフェを舞台にしたオシャレな作品。

適当なカフェがなかったので、古い家を改装してセットを作り、

撮影後は本当のカフェとして営業しているそうです。

ドゥアルは趣味が高じて、叔母が経営するカフェを譲り受ける。

コーヒーとスィーツの香りで満ちあふれた、

居心地の良い空間になるはずだったのに・・・。

オープニング記念に友人達が持ち込んだガラクタたち。

妹のチャンアルは、勝手に客と物々交換をし始める。

やがて、それが店の最大の呼び物となってしまう・・・。

繊細な描写と、姉妹と母親が繰り広げるガールズ・トークに、

女性監督を想像していたら、男性の監督でした。

何でも女系家族だったので、描写しやすかったのだとか。

姉妹が主役で、ルンメイの出演することは決まっていたそうだ。

今までならば妹役でも良かったのだけど、

映画デビューとなるCMタレントのリン・チェンシーが妹役。

自転車でビラを配るシーンは10年前のルンメイと同じ衝撃!

『海角7号』に続き、中孝介君が出演。

今回は『ふるさと』で物語の世界を膨らませます。

台北はカフェだけを集めたガイドブックが出来てしまう街。

映画を観ていて、台北に行きたくなってしまいました。

ジャズっぽいBGMもグッドでした!

○四枚の似顔絵

台湾電影ルネッサンスのもう1本は、一転、芸術性の高い作品。

台湾の一つの都市に限定せず、

全島でロケし、美しい自然を散りばめたという風景は、

どこか懐かしい、郷愁に満ちた映像でした。

中国・台湾・日本の歴史という背景があって、

中国本土から台湾にやってきた人達の厳しい現実、

そして、児童虐待など、扱うテーマは暗く、重たいものばかり。

登場人物は、小悪党から小市民を演じる大悪人まで悪い奴ばかり。

それでもユーモアに富んだセリフ回しがあり、笑えるのだけど、

それが更に厳しい現実を浮き彫りにする。

10歳のシャンは、入院していた父親が死に、

自分を捨てた母親に引き取られることに。

そこには、母親と一緒に家を出たはずの兄はおらず、

再婚相手となる継父と生まれたばかりの赤ん坊がいた。

小学校の用務員、町のチンピラとの交流の中で、

人生に希望を見出していくシャンは、絵を描くことで癒されていく。

しかし、行方不明の兄が夢に出てきたことから、継父との関係が・・・。

暗い話であることは想像していたが、

物語が進むにつれて、やり場のない憤りだけが募っていきました。

共産主義から追われた世代の用務員は故郷である上海に帰り、

不法滞在紛いの出稼ぎから市民権を得た母親の世代は、

帰るなんて考えることもないそうです。

全ては生きるために。

すごく悲しく、強い決断なのだと思うけど・・・。

主演の少年は、演技経験のない子から抜擢したそうだけど、

その真っ直ぐな強い目力が魅力的な男の子。

台湾金馬賞の主演男優賞に史上最年少でノミネートされたそうだ。

その他に7部門のノミネートで、結果が楽しみですね。

○恋の紫煙

邦題のセンス、イマイチだと思ったのだけど・・・。

TIFFではお馴染み、香港のパン・ホーチュン監督の新作。

今回はスクリーン2と広めな会場の上、16時台スタートでしたが、

席、埋まりましたね~。

ティーチイン後も、映画館の外でサイン攻めで、

ストロボが消えることがない状態でした。

皆、待ち焦がれていたんですね。

禁煙法の成立で、室内での喫煙が出来なくなった香港では、

路地裏の喫煙スペースが井戸端会議の場となっている。

絶対に出逢うことのない人達の出逢いの場となっているのは、

日本も同じだと思うが、

煙草を吸わない監督が、そこに目をつけたというラブコメディ。

いかにもありそうな展開だけど、パン監督が

割と直球なラブストーリーを撮ったのが、正直意外でした。

でもファーストシーンはスタッフクレジットを含めてホラー調。

まんまと騙されます。

化粧品販売員・チョンギウは、職場の2ブロック先の喫煙コーナーで、

年下の広告マンのジーミンと出会い、親しくなる。

恋人をフランス男に取られたばかりと噂される彼に興味を持つが、

恋人が二人の仲を嫉妬したことから、同棲を解消し、

急激に接近することになる。

ミリアム・ヨンが年上のイケイケ姉さんを活き活きと魅せ、

口は悪いが本根を語るのは苦手な青年をショーン・ユーが

ナイーブに演じます。

パン作品って、バイブレイヤーを主演においてってイメージだったけど、

これはこれで非常にポップな感じが出ていて面白かった。

恋が始まる瞬間を感じる男女差とか、

女が本気になると、どんなに彼女を好きでも男は引いちゃう、とか、

有りですね。

香港では、過激な暴力や性表現もないのに【18禁】となったそうです。

ジーミンのセリフが教育上、好ましくないという理由だそうだ。

同じ言葉を前々作『出エジプト記』でも用いたと食い下がったところ、

激昂して思わず発してしまった汚い言葉と、

普通のテンションでヘラヘラ言うのとでは意味合いが違う」らしい。

「だったら、違う演出にしたのに・・・」とオチャメな監督なのでした。

現在は北京で創作活動中とのこと。

来年も絶対に逢いましょうね!

そんな感じで、今年も会社を休んでも悔いのない3作品でした。

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