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第23回東京国際映画祭(Day 2)

TIFF、2日目。

昼過ぎ、アリーナでアニソンの女王・堀江美都子さんの

ライブがやってました。

デビュー40周年だそうだ。

10代の頃からアニソン歌っていたから・・・。

「こら、逆算しないの!

 昔は“生まれる前から歌ってます”とか言ってました。」

と、自分でもギャグにしていたけど、若い!

アニソンは1曲1曲がテーマが重たいので、

ライブをやると楽しいけど、疲れるらしい。

でも、だからこそ若さを保てているそうだ。

『ひみつのアッコちゃん』、『花の子ルンルン』、

そして、『キャンディ・キャンディ』。

懐かしかったですね。

さて、2日目に観たのは3本でした。

○ビューティフル・ボーイ

息子が大学進学で寮に入り、別居を考えている夫婦。

夫は仕事一筋で家庭を顧みないエリート会社員。

妻も小説やルポの校正家として自立している。

ある朝、息子が通う大学構内で銃乱射事件が発生。

両親に届いた報せは、想像を絶するものだった・・・。

空中分解した家族・夫婦の絆の再生の物語なのだけど、

さっきまで罵倒していたと思ったら、

家庭内別居だったのが嘘みたいに慰め合い、

夫婦の感情のままに展開していくのが逆にリアルでした。

結局は、男は繊細で、女の方が強いってことですかね。

名優マイケル・シーンの演技は流石です。

○ドッグ・スウェット

TIFFで何本かイラン映画を観ましたが、今までにない作風です。

テヘランに暮らす6人の男女の群集劇。

従姉の夫と不倫をしている妹は母親に外出禁止にされる。

彼女の兄は恋人と二人きりになれる場所を求め、町を歩き廻る。

ゲイの青年は、違法のポップスを歌う女性歌手と見合い結婚をする。

交通事故で母親を亡くした青年はイスラム原理主義を非難する。

そこには我々と変わらない青春がある。

テヘランでゲリラ的に撮影したそうだ。

父親に内緒で出演していた主演女優の一人のために、

急遽ラストシーンが書き換えられたそうで、

そんなこともドキュメンタリータッチな作風に拍車を掛ける。

若者をメインにした作品ではありますが、

娘を嫁がせて安心した老いた母親が、

混乱の中、イラクへ巡礼の旅に出るエピソードに、

オバチャンのパワーは何処も変わらないなぁ、と印象に残った。

題材的に本国での上映の可能性はなく、

各国の映画祭に招待されて、イランの実情を見せていくのでしょう。

○ブッダ・マウンテン

チケット発売の前々日に上映が発表された作品。

「観たい!」と思い、鑑賞予定作品の組み換えをしました。

四川省成都。ディン・ボーと太っちょは、大学受験に失敗し、

田舎から出てきた飲み屋のシンガーのナン・フォンと

毎日ダラダラと過ごしていた。

再婚した父親と折り合いの悪いボーは、

フォンのことが好きなのに、素直になれない。

アパートの取り壊しが決まり、

3人は京劇街に住む京劇歌手のチャンの家をシェアすることに。

気難しい大家のチャンには、3人に隠している過去があった。

若者の青春物語に、中年女性の深い心の傷が絡まり、

大地震から復興する成都の光景の中で描かれる。

少し白く飛ばしたフィルムの色が、

暑い大陸の夏のハレーションを表現していた。

時折挿入される観念的というか、PVっぽい映像も効果的。

水墨画のような風景も魅力がある。

主人公のチョイ悪な普通の若者を演じたチェン・ボーリンは、

短髪で、若々しいイメージ。

台湾人なので、四川訛りのセリフに苦労したそう。

そして、チャンを演じたシルヴィア・チャンの重厚な演技が良い。

重たい過去を抱えた暗い表情から、

若者と生活することで救われ、表情も明るくなっていく。

ラストの彼女の笑顔は、まさに悟りの境地の表情。

見事でした。

受け取り方は人それぞれだと思うけど、

僕は再生の物語と受け取りました。

ボーの父親も演じたプロデューサーも、

「結局は『愛』だと思う。

 仏教には『転生』という考え方があり、

 東アジアの私達には共有できる概念である」

と話していました。

本当に今日の上映がワールド・プレミアでしたが、

一般公開するなら、もう一度じっくり観てみたい作品でした。

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