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愛読書!『Helpless/青山真治』

Helpless

カバーの浅野君のイラストに思わず手が伸びました。

映画監督である青山真治氏の自作の小説版。

映画のノベライズではなく、しっかり小説として存在しています。

1989年、北九州。高校生の健次は、仮出所してきた幼なじみのヤクザ・安男と再会する。かつての仲間に組長が死に、組は解散したと告げられるが、それを信用せず、その仲間を殺して、バックと妹のユリを健次に預け、生きていると信じている組長を探すために姿を消す。
一方、健次はユリを連れてある場所を目指すが。

『Helpless』の部分は、非常に読みづらかった。

というのは、途中から健次の幼なじみで苛められっ子だった秋彦が風呂に入りながら、回想していく形で語られていくのだけど、昼間に見た事件と風呂場での出来事が同じ次元で書かれているので、分かりづらいのでした。

2編目の『わがとうそう』は、上京して大学4年になった秋彦が出版社の倉庫係のアルバイトでの日々が描かれていきます。

配送業務もあるけれど、もっぱら倉庫をホテル代わりに使う正社員カップル達の見張り役。

上司の引越しを手伝いにいって、奥さんと密会するようになったり、労働組合結成のゴタゴタに巻き込まれたり・・・。

この部分は青春していて面白かった。

ラストの『軒下のならず者みたいに』は、健次をモデルにした小説でデビューした秋彦のその後が描かれる。

最初の『Helpless』が、少し角度を変えて描かれていて、芥川っぽいというか、なかなかユニークでした。

元々、映画『Helpless』は、別の映画『ユリイカ』を経て、映画『サッド・ヴァケーション』につながっていく。

この『軒下』では、『サッド・ヴァケーション』のエピソードとその後が、やはり秋彦らによって語られていくのが、不思議で新しい感覚でした。

秋彦という男はなかなか難解な男なので、時間を置いて読んだら、また違う感じ方が出来るのかもしれません。

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