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オススメ!映画紹介『誰も守ってくれない』鑑賞

Daremamo

『踊る大捜査線』シリーズの脚本家・君塚良一氏が、10年以上温めていた企画を自ら監督した作品。

東豊島署の刑事・勝浦は、離婚寸前の妻と娘との関係修復のために、休暇を取って、家族旅行に出掛ける計画を立てていた。
そんな時、池袋で発生した小学生姉妹殺人事件の容疑者として18歳の少年が逮捕された。
勝浦は、その容疑者家族の保護(マスコミの目、世間の目から守ること)を命じられ、中学生の妹・沙織を連れて逃避行に出るが、マスコミの容赦ない攻撃とネット上の掲示板の悪質な書き込みが2人を追い詰めていく。
傷つけられていく沙織を必死に守る勝浦だったが、彼もまた、過去に捜査していた事件である幼児を死なせてしまったことから心に深い傷を抱えていた。逃げ場を失う2人は、次第に傷ついた心と心を通わせるようになっていく。

哀愁感の漂う佐藤浩市、天才子役の志田未来、その他、芸達者な役者を揃えて、少年犯罪、容疑者家族の保護、マスコミの過剰報道と移り気の速さ・・・と言った、現代的なテーマを示していました。

若干重たいかなとも思えるのですが、海外の映画祭で脚本賞を受賞しただけあって、上手く出来ていました。

撮影も順撮りだったらしく、登場人物の感情の動きや表情がスムーズだったし、同じシーンをカメラ位置を変えて何度も撮るという方法を取ったということで、異常な程に緊張感の漂う画になっていたような気がします。

全体に重い雰囲気の中で、同僚の三島刑事との掛け合いは息抜き的で、松田龍平君が元ヤンキーの刑事を軽い感じで演じています。

ピアスを沢山つけてる、暴力犯捜査課の刑事って、アリなんですかね?

精神科の女医を演じている木村佳乃も、微妙なニュアンスで登場します。

勝浦刑事との関係が、男女のようでもあり、友人のようでもあり。

少なくとも、医者と患者って雰囲気ではないのが、良かったです。

二人の活躍するスペシャルドラマが、映画の公開日に放送されました。

映画の4ヶ月前に池袋で発生した会社経営者殴打事件ということですが、映画につながるエピソードも出てきます。

僕は映画を観てから、録画したものを観たのですが、そっちの方が正解のような気がしました。

そして、3年前の別の事件の関係者である夫妻を演じる柳葉敏郎、石田ゆり子も、過去の事件の多くは語られないものの雰囲気は出ていました。

守れない、守ってくれない、ということから、全てを解き放つキーとなる存在ですね。

常連の俳優は、以前の役と真逆な役柄を、例えば、木村佳乃は患者役だったから、今回は女医役でキャスティングしたのだとか。

だから、室井さんとは違って、感情を露わにするシーンもあります。

佐々木蔵之介が演じた新聞記者。

世論の中心にいたはずなのに、いつしか自分の知らないところでその波は大きくなり、気がついた時には、別のものへと変わって行く。

彼も、この作品のテーマの中心というべき存在。

最初はスクープのためにっていうのが、鬼気迫っていて、怖かったのに、最後は可哀想な人に見えてしまいました。

・・・うん。考えさせられるところが、沢山つまった作品でしたね。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★☆)

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