« オススメ!映画紹介『地球が静止する日』鑑賞 | トップページ | ウィンター・イルミネーション@都内のクリスマスツリー »

愛読書!『バスジャック/三崎亜記』

Busjack

映画にもなった『となり町戦争』もですけど、ごくごく日常的な世界に非日常的な要素を入れて、世界を作り上げる作家の中編、短編を集めた作品集です。

「バスジャック」がブームとなり、ジャックする方も、被害者になる方も、その様式美に期待しているという不条理な世界を描いた『バスジャック』。

引っ越してきたばかりのサラリーマン家庭で、回覧板で知らされた謎の設備「二階扉」の設置しよう奮闘する『二階扉をつけて下さい』。

動物園の檻の中で、来場客にある動物のイメージを送り込むサービスをする女性従業員の活躍を描く『動物園』。

どれも、ごくごく普通の生活があるのに、そのテーマについてだけは何だか変テコで、不恰好なストーリーが展開します。

特に印象的なのは、最後に収められている『送りの夏』。

愛する人に別れを告げることができずに、亡骸との生活を続ける施設の人々の姿が描かれていきます。

彼等が動かないというだけで、食事やケガや病気の治療まで、当たり前のように行われている。

突然失踪した人気脚本家の母親を追いかけて来た小学生の娘や、彼女と出会い、施設の人たちの生活に興味を示すようになる地元の男子中学生が加わったことで、少しずつ変化していく感情を、丁寧に描いています。

別れはやっぱり少し切なくて、でも希望のあるものであって欲しい・・・。

とにかく、すごい才能を持った作家ですね。

一気に読めてしまいました。

|

« オススメ!映画紹介『地球が静止する日』鑑賞 | トップページ | ウィンター・イルミネーション@都内のクリスマスツリー »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/83452/26436853

この記事へのトラックバック一覧です: 愛読書!『バスジャック/三崎亜記』:

« オススメ!映画紹介『地球が静止する日』鑑賞 | トップページ | ウィンター・イルミネーション@都内のクリスマスツリー »