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オススメ!映画紹介『青い鳥』鑑賞

Aoitori

痛かった。

まるで20数年前の自分に戻っていたかのように、

気が付いたら、涙が止め処なく、こぼれていた。

前学期、いじめが原因で自殺未遂を起こした男子生徒が通っていた、東が丘中学校は揺れていたが、教師達の管理の元で騒ぎは沈静化し、落ち着きを取り戻したかに見えていた。
新学期初日、問題の2年1組に一人の臨時教師・村内が着任する。
吃音で、うまく喋れない村内だったが、その分彼は本気の言葉で生徒たちと向かい合い、まず、彼らに野口の机と椅子を元の位置に戻すように諭す。そして毎朝、「野口くんおはよう」と声をかけては、いじめ問題に真正面から向かい合っていく。

ドブネズミ色の背広で、猫背に歩く阿部チャンが良い。

そこには、TVドラマで見せる、高慢なインテリ男の面影は微塵もない。

言葉少なに、不自由もありながら、真っ直ぐに話し、真っ直ぐに見つめる目の優しさ。

こんな真摯な先生に出会えたら、素敵だろうな、と思った。

過去に似たような事件を体験しているらしく、屋上でずっと写真を見つめているのだけど、何も語られないのが、余韻を残していて良かった。

いじめに加担しないまでも黙認してしまったことへの罪悪感に苦しむ、繊細な少年を演じた、本郷奏多が良い。

暗く、重く、鬱屈した表情と、村内先生の登場で心を揺さぶられて、爆発して、阿部チャンと対決するシーンはスゴイ。

涙が出てきた。

そして、学校の押し付けの管理教育に疑問を感じ、村内に協力的になっていく若手教師を演じる伊藤歩が良かった。

僕らが小・中学生の時も、今ほど問題にはなっていなかったけど、いじめはあった。

学期毎に番長タイプの子がシカトする奴決めて皆が従ったり、服脱がして、スッパで廊下に放り出したり・・・。

映画が進行するにつて、ふっと思い出された。

村内先生は言う、「反省して、一からやり直すなんてズルイ」と。

野口君は一生忘れられない心の傷を負っている。

だから、我々にできることは「忘れないこと」だ、と。

熱血でもないし、正しいことを教えようというのでもない。

何処からかやって来て、また何処かへ去っていく。

ちょっと西部劇っぽい、世直し行脚の旅にも見えたのでした。

武蔵野館1は150人程のキャパですが、立ち見が出るほど盛況でした。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★☆)

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