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第21回東京国際映画祭【3日目】

本日の4本は、難解な作品もあり、興味深かったですよ。

○ビューティフル・クレイジー(台湾)

思春期の少女たちの青春を、耽美的に描く台湾映画です。

父子家庭だが酒浸りの父親との折り合いの悪いエンジェルは、タバコの貸し借りで小歩と大ケンカをしてみたり、中年男とドライブへ出掛けたりと、不機嫌な青春を過ごしていた。自転車で帰宅途中に道端で倒れた小歩は、助けてくれたボクサー青年と付き合い始めるが、デイトにはいつも親友のアミも連れていた。人と目を見て話せないシャイなアミだったが、小歩の彼氏と3人で逢ううちに、お互いに惹かれていた。

物語の時間軸がバラバラだし、回想に使われるような淡い画像が現在で、ビビットな色彩が心象風景だったり、何処と、何処が繋がるのか分かりづらくしてあります。

また、3人、それぞれの視点で見ているために、同じシーンが何度も繰り返されるということも起こってきます。

時間的には2年間の流れがあるみたいなのだけど、観客によって、こことここが現在、っていう感覚が異なって解釈できるようになっていて、不思議でした。

耽美な世界と言いつつ、普通(?)に援交とか、三角関係(裏で女子同士も繋がっているので、本当はもっと複雑ですが)など、題材的には青春そのものではあるのですが・・・。

ティーチインがなかったら、解釈に間違いが生じた可能性、大でした。

○少女ライダー(イラン)

なかなか観る機会の少ないイラン映画です。

遊園地のアトラクションで、壁を疾走する曲芸バイク乗りだった父親の志を継いだ少女の物語。後を継いだ弟が、事故で全治1ヶ月の怪我を負ったことから、家族に内緒で壁に挑むことにした少女を、ある新聞社が特集したことから政府が動き出し、施設の閉鎖を言い渡されてしまう。閉鎖を取り消し、海外での公演のための旅券の発行を申請しようとするのだが・・・。

女性の社会進出に対して、まずは家族が反対し、社会やシステムがそれを阻害していく、という流れの中、越えられない壁は亀のように越えようとしないで回り込んで、壁の向こうへ行けば良い、という単純明快な展開でした。

主演の少女を演じたのは、最近ハリウッドの大作にも出演したイラクNo.1の女優さんらしいのですが、曲芸シーンの多くの部分は本人がスタントなしで演じたそうです。

何でも、イラクでは女性は二輪車の免許を受けられないそうですが、女性曲芸乗りは、各地の遊園地にいるそうですよ。

ラストのエピソードは、ほほう・・・、って感じで、憎いですね。

監督の発想だったみたいですけど、映画としては撮影可能でしょうが、現実的には、どうすれば可能になるのだろう・・・。

○陽もまた昇る(中国)

役者としても活躍されている『鬼が来た!』のチアン・ウェン監督の新作です。

4つのエピソードが独立しながら、1つに収束していく構成になっています。

山岳地帯で生活する母子は、母親が夢で見た魚模様の靴を購入したことを契機にして、精神的混乱が発生していく。赴任して来た魅力的な医師に惹かれた女たちが仕掛けた罠により、医師は痴漢の犯人として捕まってしまう。山岳地帯に妻を伴い赴任したタン医師は、子供たちの狩猟にのめり込んでいた。退屈に感じた妻は、母親が消えた青年と会う機会が増えていた。そして、20年前のゴビ砂漠でラクダに乗って男に会いに行く、二人の女がいた。

揉め事が起こって、良い方向に向かったなぁ、と思ったところで、意外な結果が終わる各エピソード。

もう、???????って感じでした。

でも、タイトル通り、陽がまた昇ってきて、希望の中で物語は終わります。

正直、この作品にはティーチインが必要でしたね。

理解できなかった分、もう1回、観たい!

○銀河解放戦線(韓国)

すっごい緩~い感じの、メイキング・ムーヴィな映画です。

映画監督志望の冴えない青年は、インディーズ映画に日本のアイドル俳優を起用して、資金調達を果たそうと準備しているが、日韓の思惑のズレから、上手くいかない。おまけに、同時期に彼女に振られてしまった監督は、自分の書いた脚本の主人公同様に、失語症になってしまう。
日韓の打ち合わせや、短編映画が映画祭で上映され、Q&Aを受けなければならないのだが・・・。

一応、ピーッ国際映画祭を念頭に置いていますが、同じ題材ならば『ボーイ・ミーツ・プサン』の方が、映画祭の取り込みについては上手かったかも。

本番中にゲリラ撮影を慣行した作品と比較して、とりあえずほぼ同じ場所で撮影されていますが、人影がまばらな印象で、映画祭の熱気みたいなのが、もう少し伝わり辛かったですね。

それでも、笑わせるところはしっかり笑わせていたので、まぁ、良しとしましょう。

劇中の映画を撮影している人たちを、演出する監督をがいて、それを撮影していることになり、不思議な状況になっていますよね。

インディーズ作品って、なかなか資金調達とかは大変そうですが、頑張って欲しいですよね。

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