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愛読書!『明日の約束/辻仁成』

Ashitanoyakusoku今回は凄く難解な印象を持ちました。

理由を考えていたのですが、物語の舞台が日本ではなくて、ヨーロッパだったり、アメリカだったり、東南アジア~中東の紛争地域だったりするのだけど、場所が特定できないので、感情移入がしにくい点にあったような気がします。

『あとがきにかえて』を加えると6編の短編が収録。

男女間のコミュニケーションの断絶というのかな?

不思議な物語が多かったです。

バツイチの郵便局職員が、毎日郵便局に用もないのにやってくるホームレスの女性のストーカー行為に辟易しながらも、奇妙なつながりを感じてしまう『ポスト』はヨーロッパの古城が似合う。

紛争地域に医療ボランティアでやって来た医師が、逃げ延びて行き着いた原住民族。その国の言語とも異なる言葉で、人に名前もなく、生と死すら混在した、原始的な生活の中で、部族の少女を妻に迎え入れて、生活する内に安らぎを覚えていく『明日の約束』。

近所の仲間と毎日繰り返す屋上の鳩小屋の鳩を放って、何羽還ってくるかを競う『ピジョンゲーム』では、もう何ヶ月も妻の姿を見ていない、一つ屋根の下で生活していることすら不確かな夫婦の姿が印象的。

別荘地に隣接した郊外型の都市で、奇怪な事件が多発し、好奇心を示す少年を描く『隠しきれないもの』は、一文置きに過去と現在がジグザグと交錯していて、不思議で独特な文体。

でも、子供の頃の想像とか、妄想って、確かにふっとした時に甦ったりするよな、と思いました。

そして、歌がうたえないという、生活に全く支障がないようでいて、潤いを失わせてしまう出来事を描いた『歌どろぼう』。

これは日本が舞台のようなので、競合会社に勤める年上の女性と不倫している夫と、結婚して10年、子供が欲しいのに欲しいと言えない妻のすれ違いが、リアルに描かれているなぁ、と思いました。

そして、あとがきである『世界で一番遠くに見えるもの』は、僕的にはお台場の観覧車。

「長すぎる春」に対する男女おアプローチの違い。

プロポーズするつもりの男と、別れを切り出そうとする女。

描かれているのは、残酷な現実ばかりだけど、最後の最後には、今までと違ったカタチの何かが生まれているのだと思う。

手放しでハッピーエンドという訳ではないけど、希望とか、再生とかを感じられる結末になっていて、読み終わった後の印象は悪くない。

だけど、やっぱり正直、難解だったかな・・・。

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