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オススメ!映画紹介『山桜』鑑賞

Yamazakura藤沢周平原作の愛すべき時代劇がまた生まれました。

新宿高島屋内にある映画館は決して狭くないのですが、何と満席でした!

江戸後期。北の小国・海坂。最初の嫁ぎ先で夫に先立たれ、再婚した磯村家での不幸な生活に耐えながら暮らす野江。
久し振りに許された里帰りでの、叔母の墓参りの帰り、山道に咲く山桜を見つける。その美しさに惹かれ、薄紅色の花に手を伸ばすが、思いのほか高くて届かない。
すると、野江の背中に「手折ってしんぜよう」という男の声が響く。精悍ながら穏やかな表情の長身の侍が立っていた。
山桜手繰り寄せられた二人の男女の運命の糸。たった一度の出会いが、紆余曲折を経て、自分のいるべき場所を見つける道を示していく。

田中麗奈で時代劇って言うのは、余り想像できなかったですね。

これまで割と思ったことをズバッと言っちゃうキャラが多かったので。

でも、女性が思う通りに生きられなかった時代の奥ゆかしい女性像を少ないセリフで、表情だけで究極の回り道を表現していました。

少年隊のヒガシの侍役は当然凛々しく、格好良い。

ヒガシも「手折ってしんぜよう」以降は、セリフらしいセリフもほとんどなく、それでも物凄い決意をして、当時にしてはとんでもない行動をしでかしてしまう。

その理由とか、心の動きの描き方も説明するんじゃなくて、自然に、丁寧にエピソードを重ねていました。

そして、二人の周囲の人たち、特に大人の女たちが良かったですね。

娘の幸せを願う母親を演じた壇ふみは、良かれと思って選んだ再婚先での娘の不幸にやるせない表情を見せるし、帰ってきた娘を迎え入れる優しさを感じさせていた。

「出戻りを嫁にしてやった」と野江をいじめ倒す姑役の永島暎子は怖かった。

でも、観客から言わせれば、あんなマザコン成金に、嫁いで来てくれる娘がいなかっただけだから、嫁いで来てくれただけで感謝すべきではないでしょうか・・・?

そして、ヒガシの母親を演じた富司純子は、それまでに起きた全ての出来事を許してしまう懐の大きさ、最高の微笑みを見せてくれる。

出演シーンは最後の数分だけなのだけど、ビシッ!と締まっていた。

さすがベテランの風格って奴なんでしょうか。

たった20ページの原作を100分間という映画に膨らませ、とは言ってもセルフは極力省き、登場人物の表情に語らせ、山桜をはじめとする庄内地方の四季を映し出した映像は、まさに『日本』と言える。

映画は結論を示さずに終わってしまう。

それを不満にする声をブログ等で見ましたが、僕はそうは思いませんでした。

どちらに転んだとしても、野江の「(生涯独身だった)叔母様は本当は幸せだったのかもしれない」というセリフが示すように、これからの野江の人生は野江にとって幸せなものになるはずなのだから。

観客の年齢層は異常に高かったですが、若者もチラホラ見えましたよ。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★☆)

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