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『Sweet Rain 死神の精度』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Sweetrain映像化が相次ぐ伊沢幸太郎作品の中で、主人公が死神という異色な作品の映画化です。

黒い犬を伴い、雨と共に地上に現れる死神の千葉。彼の仕事は、ターゲットを7日間観察した後、不慮の事故による死を「実行」するか、「見送」って生き延ばすかを判定すること。
CDショップの試聴コーナーで、地上で唯一こよなく愛するミュージックに酔いしれながら、今回のターゲットである家電メーカーの苦情処理係・藤木一恵が会社から出てくるのを待っていた。

物語は、原作の6つのオムニバスの中から3つ、1985年、2007年、2028年に降りてきた時のエピソード。
原作自身も、エピソード間にリンクが張られていましたが、原作とは異なるリンクの張り方で見せてくれます。

何より【死神】役の金城武の存在感が良かった。

感情の薄い演技で、共演者との会話はズレズレで全く噛み合っておらず、しかし、決してボケを狙っていない自然なやり取りが妙にハマっていました。

「ナンパ」、「ミニクイ」とか、同音異義語を取り違えるのも、国際人・金城武だから「アリ」と納得させられたのではないでしょうか。

原作者の伊沢氏も、「主演・金城武」という企画書に「観てみたい」と思ってしまったそうです。

いつものロン毛、爽やか青年、チンピラ風、短髪の若者と、登場する度にイメージを換えて来るのも原作通りではあるのですが、どれも様になっていました。

1話目のコニタン演じる不幸の塊みたいな女の子。
【声】ってキーワードがあって、昔からコニタンの声は可愛らしくて、キレイな声だな、と思っていたので、イメージ通りでした。

コニタンは時代に左右されない普通の格好だったのだけど、彼女の同僚の格好がバブリーで面白かった!

当時はまだ【ストーカー】という言葉はなかったと思うのですが、クレイマー役の吹越満氏は、ヤバすぎでしょう。

2話目は、時代遅れの人情タイプのヤクザと、実の兄貴のように慕うチンピラの情を描きます。
光石研さんと石田卓也君が登場。
原作では結構ドキドキしたのですが、映像化されてしまうと、オチが分かってしまったのは残念ですね。
二人とも刺青をバッチリ仕込んでいたようですが、チラリとしか映らなかったのも、残念かな。

ラストは、海の見える美容院の老婦人を、富司純子さんが格好良く演じてくれました。
本当、惚れ惚れしますね。
オジ様、オバ様と彼女目当ての観客も何気に多かったですよ。

ネタバレになってしまうので、多くを語れないのが残念ですが、エピソードやセリフは原作のイメージを損なわず、設定だけが微妙にズレながら、全体としては上手くまとまっていました。

千葉は「人は誰もが死にゆくもの。死は特別ではない。」と何度も繰り返すのだが、ラストに老婦人が「特別ではないけど、(本人や、周囲の人にとっては)大切なこと。太陽がそうであるように。」と返すシーンが印象的である。

死神は人の最期の瞬間を見届けるだけであって、その人の人生を見てきた訳ではない。

幼い頃から次々に愛する人を失くし続けてきた女性。
親の愛から見放され、他人に愛を求めた青年。
愛する人を守るために、自らその愛を放棄した老女。

三者三様ながら、大切なものが描かれていたのでは、ないでしょうか。

ボクは好きだなぁ。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★☆)

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