« 『ユゴ 大統領有故』鑑賞(オススメ映画を紹介します) | トップページ | 『その名にちなんで』鑑賞(オススメ映画を紹介します) »

『迷子の警察音楽隊』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Maigo昨年の東京国際映画祭のグランプリ作品。
漸く観ることが出来ました!

エジプトのアレキサンドリア警察音楽隊が、アラブ文化センターのオープニング・セレモニーの演奏を依頼され、隣国イスラエルを訪れた。
しかし、来るはずだった空港には迎えの姿はなく、一行は自力で会場を目指すことにするが、路線バスが到着したのは、一文字違いの砂漠の中の街。
ホテルもなく、最終バスも終わってしまった辺鄙な土地で途方にくれる彼らは、レストランの女主人ディナの厚意で、彼女と従業員の家に一泊することになる。

アラビア語とヘブライ語。言葉の通じない人々のぎこちない交流が描かれていて、特に前半はカルチャー・ギャップで笑わせて、と言っても大笑いじゃなくて、「クス、クスッ」って感じが良かったです。

息子と妻を相次いで失った暗い過去を持つ厳格な隊長と女主人のディナが、静かに惹かれ合い、心を通わせる大人のプラトニックな恋愛が素敵なのだけど、その直後にハンサムなプレイボーイの若手団員・カレードとの熱い抱擁があって、砂漠の街に生きる女の心と身体の矛盾が生々しくに描かれていて、印象的でした。

カレードについては、登場から隊長に反抗して生意気な青年として描かれていたのだけど、二人の恋を後押しするような行動を取ったり、超奥手な従業員に対して恋愛指南をしてみたり、結構良い奴じゃん、と思わせておいて、あぁ~、やっぱりそうか・・・というオチでした。

もう一方の物語は、失業中で夫婦生活の冷め切った男の家庭に泊まることになった隊員たち。
自ら作曲中だと言う、もの悲しい協奏曲を奏で、意気投合する様子が描かれていて、友情と言うのは言葉ではないのだなぁ、と言う部分と、やっぱり音楽って素晴らしいなぁ、と感慨深いものがありました。

それぞれが抱える人生の中では、別にどうということのない、だけど特別な普通の1日。
異国で迷子になった音楽隊の隊員たちが、切羽詰った雰囲気がなくて、のほほんとしているのがいいですね。

中東戦争を繰り返してきたエジプトとイスラエル。
だけど、イスエラルでは、エジプト映画がテレビで放送されていて、人気があったそうです。
そう言った関係も知りつつ観ると、もっと違う見方も出てくるのかもしれません。

シネカノン有楽町2丁目は、ほぼ満席でした。

(満足度:★★★★☆、オススメ度:★★★★)

|

« 『ユゴ 大統領有故』鑑賞(オススメ映画を紹介します) | トップページ | 『その名にちなんで』鑑賞(オススメ映画を紹介します) »

「映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/83452/9740568

この記事へのトラックバック一覧です: 『迷子の警察音楽隊』鑑賞(オススメ映画を紹介します) :

« 『ユゴ 大統領有故』鑑賞(オススメ映画を紹介します) | トップページ | 『その名にちなんで』鑑賞(オススメ映画を紹介します) »