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『マリア』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Maria世界中の人が知っているイエス・キリストの誕生の物語。

でも、ここで語られるのは、救世主の母となったマリアと、その夫となるヨセフの出逢いと愛情の物語です。

暴君ヘデロ王が治める時代。ナザレに住むマリアは、ヨセフと婚約する。一年間は別々に暮らすと言う掟の途中、マリアは神のお告げと共に“神の子”を身籠る。村人たちの冷たい視線の中、ヨセフだけはマリアを受け入れ、「マリアは“神の子”を妊娠した」という神のお告げを信じていた。
一方、救世主の出現という予言に怯えるヘロデ大王は、戸籍をつくるために民に生まれ故郷へ帰るように命令する。
ヨセフは、マリアを連れて故郷ベツレヘムへの長く厳しい旅に出る。

原作は聖書ということになるでしょうね。
だけど、宗教映画ではなくて、当時の政治背景とか、文化に対する時代考証もしっかり押さえていました。
宗教学、政治学、社会学・・・様々な分野の研究成果の結晶と言っても良いかもしれません。

イエス誕生が一つの山ではあるけれど、“処女受胎”した【聖母】マリアになる前のマリアの苦悩と、彼女を支え続けた夫のヨセフの人となりが分かる夫婦愛のドラマになっています。

特に、ヨセフに関しては、男から見ても、こんなイイ奴そういねぇ、って位、心のキレイな奴なんです。

神が救世主の母としてマリアを選んだのは、単にマリア個人を選んだのではなくて、“神の子”の父親となるべき男、マリアの婚約者であるヨセフの資質をも見込んでの選択だったのではないかと理解できるのではないでしょうか。

マリアを演じたのニュージーランド出身のケイシャ・キャッスル=ヒューズ。
『クジラの島の少女』の少女ですね。
イスラム圏の顔ではないけれど、マオリ族の血を引いているだけあって、彫りの深い顔ですし、演技については申し分ありません。
撮影後に婚約者の子供を妊娠していることを発表したのですが、お腹の子供を守りながらの長旅のシーンは、自身の子供を守っていたわけであり、本能的な部分もあったのかな、なんて深読み出来たりもします。

ヘデロ王父子も間抜けで笑えますが、預言者トリオがスリーアミーゴスに見えて、良かったです。

そして、田舎の羊飼い達に囲まれてのイエス降臨。

小屋の屋根の隙間からサーッと差し込む光りの中で・・・うつくしいです。

当時の羊飼いの男性は生涯独身だったのだそうです。
彼らに見守られて生を受けたイエスは、ある意味で彼らの子でもある。
つまり、貴賎に関係なく全ての人の救世主であることの証明なのかもしれません。

クリスマス・シーズンに、聖なる気分で、ご覧いただきたい作品です。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★★)

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