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『鳳凰 わが愛』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Houou今年の東京国際映画祭でオープニング・ナイトを飾った、中井貴一さん主演&初プロデュースの日中友好35周年記念合作です。

東京国際映画祭の時は既に一般公開が決まっていたので、敢えて鑑賞せずにおきました。

1914年、中国のある村。野外映画鑑賞会の最中に、恋人にチョッカイを出した男に怪我を負わせ、懲役15年の罪で投獄されてしまったリュウ・ラン。
自分を待つ恋人を思いながら辛い刑務所生活を乗り越えるはずが、彼に知らされたのは恋人の突然の死の知らせ。生きる希望を失った彼は、恋人を死へと向かわせ、自分を刑務所へ追いやった男への復讐を誓う。
看守に反抗的な彼は懲罰の場に引き出され、そこで暴力夫を殺した女囚のホンと知り合う。殺した夫の子供を妊娠していたため死刑を逃れた彼女は、塀の上から飛び降りて、自ら流産させていた。お互いに似た空気を感じた二人は、言葉を交わすことが許されず、見つめあうことで静かに愛を育んでいく。
清朝末期から満州事変、日中戦争、そして内戦へ。中国激動の時代にある刑務所で実際にあった、30年に渡る男女の愛の物語です。

最近の中国映画は、香港映画っぽいコメディだったり、『ヒーロー』や『プロミス』などのハリウッドを意識した作品に注目しがちですが、ここまで文芸作品的に真っ向勝負というのも珍しいかもしれません。
二人の愛を見つめる親友のリアン(グォ・タオ、良い味です。)のデタラメ占いや時世を皮肉るセリフなどコメディ的な部分はあるのですが、もう少し楽しめる要素があっても良いかな、と思われる位に、重く、暗い時代に翻弄される人々が描かれています。

当然ですが、セリフは全編中国語です。
中井さんは吹き替えにしては口パクが上手すぎるなぁと思っていたら、セリフを完全にマスターして撮影に望んだそうです。
香港辺りだと、当日に「今日のセリフはこれ」みたいな感じで対応できないでしょうけど、実話ってことで脚本がしっかり出来ていたのでしょうね。
それにしても、拍手!です。
いつもの良く通る響く声ではありませんが、言葉での表現の足りない部分は、表情とボディ・ランゲージでカバーしていました。

リュウ・ランの本当の両親は日本からの移民者で、小さい頃に母親が死に、中国人の養父母に預けられたという設定なのですが、日本語は全く話せない役ので日本人が演じるメリットはほとんどありませんでした。

それでも、題材や脚本に惚れ込み、出演のオファーを受け、ミーティングを重ねる内にプロデュースまで手がけるわけですから、気合の入り方が違いますよね。

描かれる恋愛自体は、特に目新しくはなく、過酷な状況で出会った二人が意識し合い、やり直すことを誓い合って、引き離され、誤解があって、それでもやっぱり・・・。
定石通りの展開なので安心してみられます。
その当時の中国の歴史を少しでも理解していると更に面白いかもしれません。

そういえば、東京国際映画祭で観た『帰郷』でも、同郷の友人の遺体を故郷まで抱えて帰るという実話が紹介されていましたが、この作品でも何度か同じエピソードが登場します。
中国では割とポピュラーな出来事なのですね・・・。

S.E.N.S.の音楽は美しいですが、もう少し抑え目にして、映像の力で押しても良かったかな、と思いました。

平日のミニシアターでしたが、観客も少なくはなかったです。
大味なエンターテインメントに飽きたら、如何でしょうか?

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★)

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