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『レター 僕を忘れないで』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Letter先日も鑑賞した、韓国映画『手紙』(主演:チェ・ジンシル、パク・シニャン)のタイ版リメイクです。

僕の中の勝手なイメージなのですが、タイ人(特に男子)は、純情で、シャイで、かわいいというものなので、こういった純愛モノを描くには悪くないと思ったのですが・・・。
やっぱりタイ映画といえばムエタイ・アクションも捨て難い・・・かな?

オリジナルの『手紙』の記事はこちらから。

バンコクでプログラマーとして働くディウは、祖母の妹の葬儀でチェンマイを訪れる。
財布を落として長距離バスに乗り遅れたディウは、財布を拾ってくれた青年トンの勤める農業研究所で時間を潰すことにした。都会のキャリアウーマンのディウと、田舎の純朴な青年トン。お互いに無い魅力を感じて惹かれあい、正反対の二人のバンコク・チェンマイ間、約700キロの遠距離恋愛がスタートする。
ある日、ディウのルームメイトがトラブルに巻き込まれ亡くなってしまう。親友を助けられなかったことで自分を責め、精神のバランスを崩してしまったディウは、都会での生活を捨てて、トンが居るチェンマイに移住することにした。トンの献身的な愛が、ディウの心の傷を癒し、自然な流れで二人は結婚する。
いつも愛がそばにある穏やかな時間、二人の幸せな生活は永遠に続くかに思えた。
しかし、トンは自分が難病に冒され、急逝する。ディウは自殺未遂を図るなど、失意の生活の中、一端はチェンマイを離れることを決意する。しかし、バンコクに帰るその日に、ディウの元に届いたトンからの手紙に励まされ、次第に生きる力を取り戻していく・・・。

日本より早く韓流ブームに火が着いたと言われるタイですが、10年前のオリジナルは当然、それ以前の公開。早くから目をつけていた映画プロデューサーが、TVドラマでヒット作を連発する女性監督と、タイ人とスウェーデン人のハーフという人気女優を主演に迎えた、渾身の力作。

完璧なリメイクではあるけれど、そこにタイの文化、思想を上手く絡めてあって、例えば、冒頭の祖母の妹の葬儀のシーンなど、普段なら見られないシーンが観られて、興味深いものがありました。

発病して以降の展開はオリジナル通りなのですが、韓国版では二人が惹かれ合った経緯がほとんどなかったのに対して、この部分を膨らませて、じっくりと描くことで結婚までを自然に演出し、また、主人公が手紙にこだわった理由も付け加えていました。

また、オリジナルを今観ると、どうしても古臭いというか時代感のズレがあったのですが、主人公を教授を目指す地方都市の女子大学院生から、都会で暮らすキャリアウーマンにして、看病と仕事の板ばさみになるシーンを加えたり、コンピューターやeメールを登場させることで、現代的なアレンジにも成功しています。

「手紙は心がこもっているし、たとえ読み手と書き手がこの世からいなくなっても、手紙は残る」というのは【形は滅んでも心は残る】という意味に受け取れたし、「またいつの日か必ず逢える」というのは【輪廻転生】を言っていて、仏教思想が色濃く反映されています。
これらは日本人にとっても馴染み深いものですから、感動できると思います。

主役の二人も良いですよ。
主演女優は、オリジナルより波乱万丈な人生なので、喜怒哀楽をはっきり見せる演技が要求されているのですが、エキゾチックな顔立ちもあって、場面場面での表情のメリハリが上手いと思いました。
公開した年のタイ国内の映画祭の主演女優賞を受賞しているそうです。
男優の方は、僕のイメージ通りの男性像でしたが、普段は激情的な男性を演じることが多く、穏やかな青年役は初めてというので意外でした。
主演クラスは初めてだったらしく、トップ女優と夫婦役ということでの気後れ感が、キャリアウーマンと田舎の純情青年という設定に上手く機能したという評判なのだとか。

ただ、ストーリーを膨らませた分、手紙のトリックはオリジナルのままなのですが、少々、唐突な印象はあって、セリフなしでも、さり気なく画面に映っている位に、出番があれば良かったのかもしれませんね。

オリジナルを知っていると、正直感動は薄いものになりましたが、オリジナルの持っているパワーは大したものだと再確認しました。

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★☆)

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