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2007年10月

『黒帯 KURO-OBI』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Kuroobi時間調整で入ったのだけど、腕白そうなちびっ子や、細いのに胸板だけ厚い青年で意外に混んでいました。
そして、それなりに面白かったです。

昭和初期。柴原英賢のもとで、空手の修行に励んでいた義龍、大観、長英の3人の若者たち。師の急逝により、継承のあかしの“黒帯”を3人の手元に残される。
折りしも、日本の国全体が戦争への道をひた走る時代。空手を軍力に取り込もうとする憲兵隊本部が彼等に軍との合流を命ずる。
「空手は争うためにあらず」という師の教えを頑なまでに守り、ひたすら修行に励む義龍。
軍を利用し、各地の猛者と競うことで力を得て、勢力を拡大していく大観。
「正統後継者を見極めよ」という師の遺言を受け、二人を静かに見守り続ける長英。
真の強さを求め、葛藤し、己の信じる道を突き進んでいく彼らの運命は・・・!?

沖縄空手の若き正統後継者・八木明人と、伝統派空手道の師範・中達也という本物の空手家にしか出せない迫力と緊張感溢れる格闘シーンが、見どころです。

といっても、カンフー・アクションみたいなのを期待してはダメです。
特に、義龍は攻めの型は見せないので、相手に突かれても、剣を振りかざして来ても、とにかく交わして、せいぜい腕をひねる程度。
ストイックです。そして、寡黙です。
しかし、相手にトドメを刺さない彼の行為が、相手に屈辱を与え、不幸な結果を生み出してしまうのだから、皮肉です。
助けて、慕ってくれていた子供からも「どうして闘ってくれないんだ」と抗議されてしまうし・・・。

一方の大観は強くなるために、自分よりも強い者との対戦を求め、攻めの型だけで闘うという好対照な二人。

人生で一度あるかないかの真剣勝負となるクライマックスまで、『NIGHT HEAD』や『リング』シリーズの監督でもある飯田譲治氏の脚本は、ある意味【ベタ】なまでに展開していきます。
主人公が寡黙で抱え込んでいる感じは、【らしい】かも・・・。

演出が『8月のクリスマス』日本リメイクの長崎俊一監督というのも、印象が全く違うのだけど、やっぱり何となく「・・・」と寡黙な感じな映像は【らしい】のかも・・・。

本物の武術家のスクリーンデビューの脇を固めるのは、夏木陽介、大和田信也、白竜、吉野公佳、内藤剛志(ナレーション)と何気に本気なキャスティングで、彼らの渋い演技も見逃せません。

正直、観たからって、何かがあるわけではないけど、隠れた魅力アリです。

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★)

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『レター 僕を忘れないで』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Letter先日も鑑賞した、韓国映画『手紙』(主演:チェ・ジンシル、パク・シニャン)のタイ版リメイクです。

僕の中の勝手なイメージなのですが、タイ人(特に男子)は、純情で、シャイで、かわいいというものなので、こういった純愛モノを描くには悪くないと思ったのですが・・・。
やっぱりタイ映画といえばムエタイ・アクションも捨て難い・・・かな?

オリジナルの『手紙』の記事はこちらから。

バンコクでプログラマーとして働くディウは、祖母の妹の葬儀でチェンマイを訪れる。
財布を落として長距離バスに乗り遅れたディウは、財布を拾ってくれた青年トンの勤める農業研究所で時間を潰すことにした。都会のキャリアウーマンのディウと、田舎の純朴な青年トン。お互いに無い魅力を感じて惹かれあい、正反対の二人のバンコク・チェンマイ間、約700キロの遠距離恋愛がスタートする。
ある日、ディウのルームメイトがトラブルに巻き込まれ亡くなってしまう。親友を助けられなかったことで自分を責め、精神のバランスを崩してしまったディウは、都会での生活を捨てて、トンが居るチェンマイに移住することにした。トンの献身的な愛が、ディウの心の傷を癒し、自然な流れで二人は結婚する。
いつも愛がそばにある穏やかな時間、二人の幸せな生活は永遠に続くかに思えた。
しかし、トンは自分が難病に冒され、急逝する。ディウは自殺未遂を図るなど、失意の生活の中、一端はチェンマイを離れることを決意する。しかし、バンコクに帰るその日に、ディウの元に届いたトンからの手紙に励まされ、次第に生きる力を取り戻していく・・・。

日本より早く韓流ブームに火が着いたと言われるタイですが、10年前のオリジナルは当然、それ以前の公開。早くから目をつけていた映画プロデューサーが、TVドラマでヒット作を連発する女性監督と、タイ人とスウェーデン人のハーフという人気女優を主演に迎えた、渾身の力作。

完璧なリメイクではあるけれど、そこにタイの文化、思想を上手く絡めてあって、例えば、冒頭の祖母の妹の葬儀のシーンなど、普段なら見られないシーンが観られて、興味深いものがありました。

発病して以降の展開はオリジナル通りなのですが、韓国版では二人が惹かれ合った経緯がほとんどなかったのに対して、この部分を膨らませて、じっくりと描くことで結婚までを自然に演出し、また、主人公が手紙にこだわった理由も付け加えていました。

また、オリジナルを今観ると、どうしても古臭いというか時代感のズレがあったのですが、主人公を教授を目指す地方都市の女子大学院生から、都会で暮らすキャリアウーマンにして、看病と仕事の板ばさみになるシーンを加えたり、コンピューターやeメールを登場させることで、現代的なアレンジにも成功しています。

「手紙は心がこもっているし、たとえ読み手と書き手がこの世からいなくなっても、手紙は残る」というのは【形は滅んでも心は残る】という意味に受け取れたし、「またいつの日か必ず逢える」というのは【輪廻転生】を言っていて、仏教思想が色濃く反映されています。
これらは日本人にとっても馴染み深いものですから、感動できると思います。

主役の二人も良いですよ。
主演女優は、オリジナルより波乱万丈な人生なので、喜怒哀楽をはっきり見せる演技が要求されているのですが、エキゾチックな顔立ちもあって、場面場面での表情のメリハリが上手いと思いました。
公開した年のタイ国内の映画祭の主演女優賞を受賞しているそうです。
男優の方は、僕のイメージ通りの男性像でしたが、普段は激情的な男性を演じることが多く、穏やかな青年役は初めてというので意外でした。
主演クラスは初めてだったらしく、トップ女優と夫婦役ということでの気後れ感が、キャリアウーマンと田舎の純情青年という設定に上手く機能したという評判なのだとか。

ただ、ストーリーを膨らませた分、手紙のトリックはオリジナルのままなのですが、少々、唐突な印象はあって、セリフなしでも、さり気なく画面に映っている位に、出番があれば良かったのかもしれませんね。

オリジナルを知っていると、正直感動は薄いものになりましたが、オリジナルの持っているパワーは大したものだと再確認しました。

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★☆)

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20th東京国際映画祭<各賞発表>

東京国際映画祭の【東京サクラグランプリ】以下、各賞が決定しました。
自分の観た作品とか、気になっていたけど観られなかった作品とかあったので、コメントをつけてみました。

東京サクラグランプリ:
 『迷子の警察音楽隊』(エラン・コリリン監督)

審査員特別賞:
 『思い出の西幹道(仮題)』(リー・チーシアン監督)
最優秀監督賞:
 ピーター・ハウイット監督(『デンジャラス・パーキング』)
最優秀女優賞:
 シェファリ・シャー(『ガンジー、わが父』)
最優秀男優賞:
 ダミアン・ウル(『トリック』)
最優秀芸術貢献賞:
 『ワルツ』(サルバトーレ・マイラ監督)
観客賞:
 『リーロイ!』(アルミン・フォルカース監督)

2年前の『雪に願うこと』の独占ってのもすごかったけど、全く被らなかったというのもスゴイですね。

『迷子の警察音楽隊』は、カンヌ映画祭でも【ある視点】部門で、国際批評家賞を受賞しているので、順当なのでは。
今回は日程的に合わず未見でしたが、12月に一般公開も決まっているので、是非、観に行きたいですね。

そして、昨年は『ミス・リトル・サンシャイン』が受賞し、一部からは“裏グランプリ”なんて囁かれている観客賞は、ドイツ映画の『リーロイ!』が受賞しました。
作品発表の時、解説読んで「観たい」と、思ったんですよね。
こちらは配給が決まっていないようですので、どこかの会社で是非にお願いします!

今回、コンペ部門は4作品観ましたが、特別賞と芸術貢献賞の2作品に入っていて、何だか嬉しいですね。

コンペ以外の賞は、以下の通りでした。

最優秀アジア映画賞:
 『シンガポール・ドリーム』(イェン・イェン・ウー監督、コリン・ゴー 監督)
アジア映画賞 スペシャル・メンション:
 『ダンシング・ベル』(ディーパク・クマーラン・メーナン 監督)
日本映画・ある視点 作品賞:
 『実録・連合赤軍-あさま山荘への道程』(若松孝二監督)
日本映画・ある視点 特別賞:
 森岡利行監督(『子猫の涙』)

【アジア】は、シンガポール、マレーシア勢が持っていきました。
『シンガポール・ドリーム』は、終演が24時だったので、『壁を抜ける少年』にしたのですが、こちらでしたか・・・。
過去の受賞作品を振り返っても、『父子』(06)、『細い目』(05)、『不機嫌な男たち(可能なる変化たち)』(04)と、深夜枠が強いですね。

武田真治&広末涼子の『子猫の涙』も観たかった作品でした。
一般公開を楽しみにすることにします。

次は11月のフィルメックスですが、今年はどうしても観るぞぉ、という感じでもないかなぁ。
『シークレット・サンシャイン』は観たいけど、一般公開しそうだし・・・。

それから、今週末にはNHKアジア・フィルム・フェスティバルがありますね。
こちらは観たい作品が何本かあるんだけど、気付くの遅かったんだよなぁ・・・。

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Live! ゆずデビュー10周年感謝祭“ゆずのね”@横浜アリーナ

横浜アリーナのファイナルに行ってきました。

まず驚いたのが、新横浜駅がキレイに、改札や通路が広くなっていました。
これでサッカーの試合終了やライブ終演後の混雑が緩和されると良いのですけど。

最終日だったんで、グッズはほとんど売れ切れでした。
まぁ、そんなに買うつもりもなかったんだけど、緑色のタオルくらいは欲しかったかな。

「それではお待たせしました。公演開始です。」

で、始まったのは、何とサブちゃん!!
『祭』でした!!
紅白出た時、トリがこれでしたっけ?
「あぁ、感謝祭なんだなぁ。」と思いました。
続いて、いつもの通りにラジオ体操。

『めざましテレビ』で軽部アナが、「行ってきましたよ。充実の3時間半。」と話していたので、長いのは覚悟していました。

まず、路上ライブを思わせる弾き語りからスタート。
いきなりセンターサークルにやって来てくれました。
今回の選曲、ベストも隠れ名曲集的でしたけど、ライブもなかなか渋いとこを突いてきましたよね。

続いて、ラジオ番組をステージで再現した「オールナイト“ゆずのね”」。
インターネットを通じて寄せられた質問やリクエストに応えるコーナーですが、素のふたりの表情が楽しめ、悠仁はネタとか仕込んできたりしていて、性格出てました。
リクエストは、弾き語り版の『サヨナラバス』。
でも、高校の先輩との失恋話は、かなり出来すぎでしたね。

そして、スローバージョンの『アゲイン2』が始まって、2番からはゆずバンドが加わってのコーナーに突入。
何と、ベースに呼人さんが!
ジュンスカは、リアルな世代なもんで、興奮しました。

先のDJコーナーで「いつまで“さわやかフォーク・デュオ”気取りなんですか?」とか言っていましたが、今回のバンドコーナー、リズムを強調したヘビーなアレンジだったり、ジャズピアニストを呼んだりしていて、ちょっとアダルトな雰囲気もありました。
みんなの合唱とか、ゴスペルっぽく聴こえてきましたよ。

途中、関係者、共演者からのお祝いメッセージがありまして、バスケの田臥選手、女優の石原さとみ、五輪メダリスト・アーチェリーの山本先生、南海キャンディーズ、横浜市長、ユースケ・サンタマリア(コメント長くて早送り)、そして、ユーミンてな感じでした。

毎回、寸劇も楽しいダンスコーナー。
今回は、地球侵略を狙うオドラン星人相手に、ダンス攻撃を開始するウルトラ警備隊(?)に扮して、戦闘します。
振り付けのラッキー池田氏本人が直々に出演して、過去に披露したダンス曲をメドレーでつなげます。

言えずのアイ ライク ユー
~未練歌
~シュミのハバ
~Go☆Goサウナ
~言えずのアイ ライク ユー
そして、少年

どうです?スゴイでしょ。
踊れてしまった自分も嬉しいような、悲しいような・・・。

そして、『1~ONE~』から始まる本編のクライマックス。
この曲、大好き。
メロディも、リズム感も、そして詞が持っている重いメッセージも。
アルバム『1~ONE~』からの選曲、他にも『夢の地図』とか、が割りと多くて、嬉しかったですね。

そして、昨夜ロンドンから帰国したばかりと言う男の登場です。

な、何と、葉加瀬太郎だぁ~!!

『春風』と『夏色』は、夏のイベント『情熱大陸』の再現VTRを観ているようでした。

帰国したばかりだって言うのに、息ピッタリ。
観客の「もう1回」コール→悠仁「バカヤロー」→厚チャン、呆れ顔→葉加瀬太郎氏、指を立てつつ「もう1回?」→悠仁「じゃ、仕方ない」。
結局、最初を含めて、右サイド、左サイドからセンターサークル、メインに戻るで、4度演奏しました。
お疲れ様でした。

そして、本編の最後は『栄光の架け橋』。
この歌は何度聴いても、どこで聴いても、泣いてしまうんだよなぁ。
条件反射で。
アテネの映像とか、思い出しちゃうの。
本当に名曲です。

そして、アンコール。
『境界線』。
良い曲ですよね。バックの夕映えの海岸線の映像と合っていました。

ここで、悠仁って本当にイイ奴だなぁ、と思いました。
10年間、支えてくれたスタッフへの労いの言葉で、ウルウルしてましたね。
どこではなく、スタッフへの言葉で感極まったってのが良いですよね。
隣りのお姉さんはモライ泣きしてました。
しかも号泣系。

『リアル』で、再びセンターサークルへ移動して、二人で『空模様』を演奏。
厚チャンがブルースハープで『蛍の光』を演奏したら、ブーイング。
悠仁に「最後にブーイングだなんて、悲しい」と言ってしんみりムードに・・・と思ったら、「んなわけねぇじゃん」と、『てっぺん』でラストスパート!!
皆、飛び跳ねていました。
で、楽器を仕舞い始めたのですが、「もう1回」コールで、『嗚呼、青春の日々』。
この歌も、心にズーンと来るよね。

いやぁ、楽しかったし、アッという間の3時間半でした。

そして、ニュースです。
春からのライブスケジュールが発表されました。
関東は横浜アリーナとさいたまスーパーアリーナでした。
いつものことなんだけど、東京公演って、極端に少ないですよね。
かつて、東京ドームとか、武道館は確かにあるのですが。
週末の横浜が取れたら、いいけどなぁ・・・。

地方都市の名前で歓声が挙がってましたね。
帰りの新横浜でも、新幹線ホームに走る人が多かったので、全国から集まってきたことが分かりました。

そうそう、横浜線のホームでのこと。
ついさっき「携帯電話とにらめっこばかりしてないで、周りを見渡してごらん」と言われたばっかなのに、ホームでは、皆、にらめっこしてましたね。
乗り換え検索?メール?
ホームに人が溢れ出しているのに、前の人が詰めたことに気が付かない人、多数・・・。

ダメじゃん、と思ってしまった、オッサンなのでした。

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20th東京国際映画祭<第8日目>

昨夜の『さくらんぼ』のチケットは買っていたのだけど、サントリーの勝利の余韻に浸っていたら、映画祭の上映時間になっていました。
タクシーで飛ばすつもりだったんですけどね。
最初からの予想通りではあるのですが。

ということで、1日空いてしまいましたが、今日はボクの今年最後のTIFFレポになります。

今日は渋谷会場に行ってきました。

○思い出の西幹道(仮題)(コンペ)
1978年、文化大革命後、まだ方向の定まらず不安を抱えた中国の田舎の町が舞台。
町医者一家の次男坊の視点で見た、一家と町で起きた事件。
美しい冬景色がこれからの季節にピッタリでした。
18歳の長男は、工場をサボって、トランジスタラジオを改造して、海外の放送を聴くのが楽しみだった。弟のファントウは、母親から、そんな兄が毎朝工場に出勤しているかを監視するように、言付かっていた。
おとなしくのんびり屋で、一人で絵を描くのが好きなファントウは、いつも同級生にからかわれていた。
ある日、向かいの家に北京から少女が引っ越してくる。舞踊を披露したり、二胡を弾く彼女は、文革時代に犯罪者として捕まり、今は病気にかかっている父親のために、出稼ぎに来たのだった。
そんな彼女に、兄弟はそれぞれに惹かれていくのだった。

状況説明とか特にないので、日本人にとっては、中国の1978年がどういう時代なのか分からず、戸惑うかも。
それでも、追っていくうちに、段々と状況は分かってきますが。

テーマは【少年時代の記憶】。
78年に小学生なので、僕と同じ世代なのですが、東京育ちの僕とは被る部分はほとんどなく、それでも何故か妙な懐かしさはありました。
監督は、子供の目線なので、変に技巧に頼らず、引き気味な位置から長回しで、まるで動物のドキュメンタリー番組でも撮るような感覚で、撮影していったそうです。
また、長男と少女が恋仲になっていくのですが、二人の雰囲気が盛り上がってきて、肝心なところになる直前で映像が終わるんです。
それは、子供が目撃したという設定だからなんですね。

そして、もう一つが【孤独】と、【孤独な者同士が引き合う姿】。
職場になじめず毎日一人でサボる少年がストーカーのように少女を追いかけ、始めは拒絶するも、罪人の娘として誰も知らない土地にやって来た少女が徐々に心を開き、求め合ってしまう。(中国では婚前の同宿は犯罪行為である。)
クラスでからかわれていたファントウが、事件後に「不良の弟は不良」といじめが更にエスカレートしていく・・・。
そんな時は、やっぱり母の愛なんだなぁ。
それまで、兄弟を殴り、怒鳴り散らしていたのに、優しく慰め、そして涙を流してくれる・・・。

ただただ淡々と、シンプルに、でも力強い作品。
「(仮題)」と付いているのは、2008年に日本公開が決定しているからなのだそうです。

○優雅な生活(コリアン・シネマ・ウィーク)
東京国際映画祭の協賛企画なのですが、今年はオーチャード・ホールを会場に、しかも、韓国での公開が1年以内という新作を揃えてきました。
そして、今回は【親子の絆】がテーマになっています。

1本目の『優雅な生活』は、ソン・ガンホ氏が家族思いのヤクザに扮し、家族の幸福のために暴れ捲くります。

ナイトクラブに青果を納入することを生業とする極道者のカン・イング。
家に帰れば妻と、カナダに留学中の長男、父親の職業を恥じる難しい年頃の長女の4人家族の家長。いつかは立派な一戸建てに住み、家族と優雅な生活を送るため、仕事は常に全力投球、家庭サービスもおろそかにしない普通の父親。
しかし、建設会社社長を拉致・監禁して、契約書にサインさせ、土地開発の権利を手に入れた強引な手腕が、ボスの目に止まったことから、人生の歯車が狂い始める。
組織のNo.2であるボスの弟に目をつけられ、敵対するヤクザの差し金と思われるチンピラにも付け狙われて・・・。

家族のために良かれと思って取った行動が、全て裏目に出てしまう男の喜悲劇を、ソン・ガンホ氏らしいユーモラスな語り口と所作で、深刻になりすぎず、また、軽妙すぎることもなく、絶妙に演じています。
この役は、彼以外には考えられない!

一度は娘も父親の愛に気付き、少しだけ見直すのだけど、そう来たかって感じで・・・。
観客は事情を全て知っている訳なので、応援してあげたくなってしまいます。

ガンバレ、お父さん!

○眩しい日に(コリアン・シネマ・ウィーク)
パク・シニャンって、人気あるんですね。
オーチャード・ホールを急遽3階席まで解放したのですが、チケット完売だそうです。
まぁ、転売目的なのか、チラホラと空席はありましたが、それにしてもスゴイ!

この作品、サッカー・ワールドカップ2002開催中の釜山が舞台なのですが、撮影していたのが、2005年に韓国で開催された東アジア選手権の時期だったと記憶しています。
クライマックスが、海雲台の海岸に設営されたパブリック・ビューイングの会場なのですが、これ、実際に東アジア選手権のパブリック・ビューイングをした後に撮影されていたはずなんです。
なぜそんなことを知っているのかと言いますと、実は、丁度この時期に釜山に滞在していたのです。
当日は太田のスタジアムに行っていたので、撮影には遭遇しなかったのですが。
その後、パク・シニャンが腰痛で倒れ、撮影が中断したと聞いていましたが、やっと観られるんだなぁ、と他の人とは別の感動を味わっていたのでした。

ケンカをして警察に捕まってしまったジョンテの前に、ソヨンという女が現れ、ジョンテにはジュンという7歳の子供がいて、アメリカに養子に引き取られるまでの数ヶ月間を一緒に過ごすと約束してくれれば、留置所から出してあげる、と告げる。見覚えのない話ではあったが、謝礼と必要な生活費は負担してくれると言われ、その提案を受け入れてしまう。
最初は四六時中ベッタリ着いてくることにウザく感じていたジョンテも、父親と一緒にいられることを無邪気に喜び、目一杯の愛情をくれるジュンに心を開いていく。
しかし、ジョンテのミスで現金を持ち逃げされ、本人も重傷を負ったことが引き金になり、雨に打たれて倒れたジュンを病院に連れて行ったことで、ソヨンが隠していた事実が判明する。
ジョンテは、「パパと一緒にワールドカップを観に行きたい」というジュンの夢を叶えるため、マタドールの格好でパブリック・ビューイングの会場へ連れ出すが・・・。

パク・シニャン、上手い!
そして、ジュンを演じた子役、カワイイ!
二人とも、ズルい!!
前半はコミカルに笑いに徹して、後半はジュンとそして自らの運命に涙して、メリハリが効いています。

10年前の『手紙』を見直したばっかりなんで、年取ったなぁ(お互いにな)とか、思っちゃう、例えば、トランクス姿に、スッパ(後ろ姿だけど)もあり、相変わらず細いけど、脇とかはそれなりに肉が付いている、んだけど、何かすごく良い年の取り方してるなぁ、と羨ましく思ってしまいます。

先に書いたように、自分と接点があった作品なのでチェックしていたのはありますが、物語の展開は変に捻らずにストレートに勝負してきていたので、二人が顔を合わせた夜に、最終的にはこうなるんだろうなぁ、というのは読めていたのですね。

それでも、感動しちゃいましたよ!

【親子の絆】って、血のつながりとか、過ごした時間の長さに比例するものではなくて、お互いを慕う心があれば、本当に僅かな時間であっても紡がれていくものなんだ、と教えてくれます。

『冬ソナ』で日本でも御馴染みのリュ・スンスが、今回も主人公の親友キャラで登場しますが、美味しい役どころとなっています。
パク・シニャンとは『達磨よ、遊ぼう!』でも、共演済みでしたね。
ナイス・コンビネーションでした。

映画が終わって、拍手喝采。
TIFF初体験と思われるオバサマが「映画を観て、拍手なんて初めて」と驚いていました。
でも、これがTIFFなんですけどね。
確かにゲストがないのに、これだけの拍手はTIFFでも珍しかったかもしれませんが。

TIFFもこれで終わりかと思うと、少し淋しい夜なのでした。
また、来年も、お逢いしましょう!!!

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トップリーグ07-08開幕!東芝vsサントリー@秩父宮ラグビー場

Img_4128今日は、トップリーグの開幕戦です。
仕事中も16時過ぎからソワソワしていました。

19時30分キックオフ。
天候は雨。
にも関わらず、結構埋まってました。

在京の強豪同士ってこともありますが、ワールドカップ効果はありますね。

サントリーのブースでは、大活躍でファン急増中の平君サイン入りのサンゴリアス人形が売っていました。

Img_4274「平選手のサイン入りサンゴリアス君。
 1,500円で販売中です。
 イケメンです。」だって。

そこにやって来たお姉さまが、
「あのぅ、青木君のサインの方が嬉しいのだけど・・・。」
と、言うと、リハビリ中で今日の販売員の青木選手が
「いいっすよ。サインします。」
と、紺ブレの内ポケットからマッキーを取り出す。
周囲の選手に「持ってるかぁ?普通!!」と突っ込まれつつ、
「ホントにサインしちゃっていいんすか?」
と念を押していました。
何か、微笑ましい。

その他にも催し物があって、代表戦ではおなじみのファースト・トライ・クイズがありました。

P1050288本当はザワとか、剛ちゃんなら嬉しいのだけど、今日みたいな天気の悪い日の試合はフォワード戦になるはずだから、直弥か、元君か、穴狙いで竹本準君も良いかもなぁ、なんて考えたのですが、最終的にNo.8のカツオにしました。
我ながら悪くない選択だと思いました。
隆道選手が出ていたら、迷わず隆道にしたと思う。

P1050311そんな感じで、席に着くと、和太鼓の演奏、森会長の挨拶、やりすぎやろうなスモークの中から選手たちが入場、ワールドカップでも歌った土井さんの『君が代』とセレモニーがあって・・・。

そして、19時30分。キックオフしました。

Img_4218予想通りのフォワード戦。
モールで突き進んだり、ラックになったりの繰り返し。
たまにバックスに球が出た、と思っても、キックで陣地を稼ぐ、基本に忠実なラグビーでした。
上手くラインを割ってくれれば良いのだけどね。
タッチ切れないとお互いにキックの押収になるので、正直「剛チャン、走っちゃえ!」って、思っていました。

今日のサントリーのフォワード、良かったです。
スクラムもモールも、東芝の重量フォワードに負けてなかったし、何より相手ラインアウトを何度も奪取していましたもんね。
主力を代表と交代要員でフランスに送り出したことが、Bチームの底上げに上手く成功したみたい。
誰が出てきても大丈夫なのかもしれないのが心強い。

東芝のファンの方が指摘していましたが、確かにタックルが少々高めで、ハイタックルも何度かありました。
しかし、どちらかと言うと全身を抱え込んだり、柔道とか相撲の投げ技的な感じで崩していたので、ハイタックルとは少し違うような気もしました。
実際に、相田さんも反則を取っていなかったし。

そう言えば、オフシーズンに早稲田大学の太田先生のレスリング道場に出稽古に行った(のでしたよね?)、という記事を読みましたが、そうした異種競技の体験トレーニングが活かされていたのなら、素晴らしいですね。

Img_4250前半は、CTBライアンのPGで、サントリーが3点を先取。

でもねぇ、今日のライアンは余り調子が良くなかったですね。
ボールが真っ直ぐ前に飛ばずに、真横に飛んでましたからね。

やっぱり、雨の日の試合は勿体ないよなぁ。

P1050294後半、ラインアウトで最後尾にいたカツオがギリギリでボールを取って、バックスへパス。
ボールは大外のザワまで渡り、トップスピードで相手を抜き去り、3人目をハンドオフで倒したら、剛チャンへ。
そして、剛チャンはそのまま真っ直ぐにトラーイ!!!
いやぁ、理想的なカタチですねぇ。
そんなわけで、ファーストトライの正解は、有賀剛選手でした。

その後、東芝の猛攻があったけど、トライまでは持ち込めず、FB吉田大樹選手がPGを決めて3点ゲット。
それで、そのまま10-3でサントリーが勝ちました。

元々、東芝はスロースターターで、シーズンの中で調子を上げていくチーム。
今日のチームは、まだ熟成されていなかったなぁ、という印象でした。
また、侍・バツベイ選手が移籍して、登場しただけで流れを変えてしまうようなスーパーサブがまだ出てきていないのも、ツライところかな。

結局のところ、この段階で、この2チームをぶつけるのは、やっぱり勿体ないのですよ!、という結論に達します。

Img_4283勝利チームインタビューでは、清宮さん、いつになくニコニコでしたね。

「途中、昨シーズンの試合の再現VTRかと思って、ドキドキした」と言っていましたが、そう言えば、今年1月の府中マッチの味スタも雨で、こんな試合展開でしたね。
因縁なのか、ものすごい雨男がいるのか・・・。

そして、締めには、「今年は全勝でいきます!」って完全優勝宣言しちゃいました!

ずっと惜しいスコアで勝てなかった東芝に勝てて、調子に乗ってしまうでしょうね。
今年のサントリーは、かなりの期待、出来そうです。
そして、負けた東芝も同じ相手には負けられないから、MS杯、日本選手権では死に物狂いで来るでしょうね。
嫌な相手に火をつけたかも。

P1050290ワールドカップでは、決勝トーナメントには選出できなかったものの、格上チーム相手に勝ちに値する引き分けで幕を閉じ、日本中に広まったラグビー熱を冷ますことなく、このまま2月まで一気に突っ走ってもらいたいものです。
どこまでだって、追いかける、腹はもう括っています。

そうそう、今期からタイムキーパー制が導入され、レフリーが笛を吹くと時計が止まって、レフリーの時計と電光掲示板の時計が連動する仕組みになっています。
気が付かなかった人もいるみたいで、「今日は前半も後半もロスタイムがなかったよねぇ。」と言っている方がいました。
そうなんだよって、宣伝しなくちゃね。

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20th東京国際映画祭<第6日目>

毎晩、レイトショーまで観ていたので、正直ツライ・・・。
今日は1本のみの鑑賞になってしまいました。
カザフスタンの『草原の急行列車』も観たかったのですが・・・。

○潜水服は蝶の夢を見る(特別招待作品)
カンヌ映画祭で監督賞を受賞したフランス映画。

雑誌『ELLE』の編集長のジャン=ドミニク・ホビーが、脳梗塞で病院に担ぎ込まれた。
意識がはっきりしてきて、医者や看護士に囲まれているのは分かったのだが、自分の言葉が通じない。
しかも、身体全体が動かない。動くのは左眼の瞼だけ。
そんな彼に言語療法士が、瞬きでコミュニケーションを取る方法を教えてくれる。
死んだ方がましだと考えていた彼に、明日への希望が生まれ、瞬きだけで自伝を綴ることを思い立つ。
身体は不自由でも、左眼と想像力と記憶だけは動くのだから。

主人公は、43歳の有名ファッション雑誌の編集長。家庭人で自由人。
粋でオシャレの代名詞みたいな男で、妻と3人の子供との関係も良好で、90歳を超えて闊達な父親、そして愛人、病気に倒れてからも医療担当者や編集者などに囲まれて、愛情に溢れる人生を送った伝説の男。
病床にあっても、シニカルでありながら、ユーモラスな発言をする彼が、モテモテなのは納得できるものがありました。

実は、この役は当初、ジョニー・デップにオファーがあったそうです。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』の準備中だった彼は、髪型や髭の形を変えることに制限があり、断ったそうなのですが、彼が演じていたら、全く別のものになっていたでしょうね。
(良くも、悪くも。)
しかし、代役(?)で主演を射止めた、マチュー・アマルリックは、この伊達男の役に合っていたと思います。

基本的には淡々と物語が語られていくのですが、心を動かされるシーンもありました。
例えば、少々健忘症気味で家から外に出れなくなった父親からの電話のシーンや、誕生日に病院の近くまで足を運びながら逢いに来られなかった愛人からの電話で、療法士も編集者も不在だったために、本妻が取り次がなければならなくなったシーンなんかは、本当に切なかったですね・・・。

話せず、身体も動かないが、それでも僕は確実に生きている、という主人公の姿勢も素敵ですが、20万回のウィンクに付き合った女性編集員の根気強さ、献身的な優しさは驚愕モノです。
映画の中では多くは語られていませんが、彼の生き方に尊敬の念を抱き、彼女もまた彼の虜となった一人なのでしょうね。
羨ましい限りです。

『潜水服は蝶の夢を見る』って、非常にポリティカルで不思議なタイトルですが、そのイメージを見事に映像化していて、分かりやすい!って頷いてしまいます。
原作もその語り口が面白いらしいのですが、まさに映画的な描写だったと思います。

楽しいとか、嬉しいとかいう感情とは別物だし、体温の熱さも全く感じられません。
本当に静かで、淡々としていながら、語り口にユーモアがあって、【生きる】ってことを雄弁に訴えてきて、やっぱり秀作なのは、間違いないです。

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20th東京国際映画祭<第5日目>

さあ、 中日です。
今日は夜からのプログラム2本を鑑賞しました。

○ワルツ(コンペ)
ホテル内の人間模様を全編ワンカットで見せるイタリア映画。
この手法は、韓国映画『マジシャンズ』でも使われていますが、あの作品は登場人物も少なく、小さなコテージ周辺の展開で一幕物の舞台の趣きがありましたが、本作は登場人物も多く、ホテル中を縦横無尽に動き回るということで興味津々でした。

大学を卒業し、そこそこ美人だが、10年間もホテルのメイドしか職のなかった女性が、臨時教員として採用され、退職する最後の一日。同僚の代わりに手紙を送り続けていた男が刑務所から出所し、娘に会いに来るのだが、文通相手が他人だったと知って・・・。
彼女と男の娘ともう一人のメイドに起きた過去の出来事、また別のメイドにプロポーズをする同僚や、ホテルでミーティングを開く、TV業界、サッカー業界の人たちが絡んで来る。

まず、ファーストシーンがホテルの外、出勤風景なのですが、車で登場というのに驚きました。
その後は主人公を追いかけホテル内部へ。すれ違う人に物語をスイッチしたり、エレベーターのドアや迷路のような廊下の曲がり角をカメラが見切ると、回想シーンにフラッシュバックする。
正直『マジシャンズ』を観た時ほどの衝撃はなかったのですが、それでも上手いと思いました。
10テイク撮影して、ベストな1テイクを選んだのだそうです。
スゴイ!!

途中、宴会場で開催されているTV局の会議でサッカー談議を繰り広げているのですが、本筋と関係なく、何となく緩慢だなぁ、と思ったのですが・・・。
実は、そこでは「(観客の)記憶を否定する」というような会話がされていたのですが、映画自体は、現在のストーリーの途中に回想シーンがカットインして来ることで、過去の記憶の効果を活かしていて、会議の内容と対を成すような演出になっていたそうです。
深すぎる・・・。

また、物語のバックボーンには移民問題があって、文通の男性は妻と娘は亡命させたのだけど、自分は失敗してアルゼンチンの刑務所に入っていたという設定だし、もう一人のメイドはイスラム系の移民者です。
この辺の設定は、やや分かりづらかったです。

映画のBGMには、オリジナルのワルツが流れています。
ゆったりとしたテンポで、ちょっぴり憂鬱(メランコリック)な音楽は、人物の周囲をゆっくりと動くカメラの動きに合っています。

ワルツは三拍子。
「3」という数字は安定しているけど、傾けたり、1つでも欠けるとバランスを崩してしまう。
三人のメイドがホテルを去った理由。
隠しテーマとして、そんなのもあったのかもしれませんね。

○ハブと拳骨(コンペ)
今回、邦画唯一のコンペ作品で、宮崎あおいの結婚後初上映作品ということでも話題になっています。
ベトナム戦争時、米軍の拠点となっていた沖縄の歓楽街コザを舞台にした、家族の物語ということで、彼女は主演ではないらしいということですが、期待していました。

主人公は、沖縄の地元ヤクザの用心棒役のギンと、一流の三線奏者でありながら、定職に就かずにプラプラしている遊び人のリョーの兄弟。
リョーは、自分が何をしたいのか分からず、仲良くなった米兵や子分のカズと基地からコーラやビールを持ち出しては、闇ルートで流して小遣い稼ぎをしていた。
いつかは兄と同じ組で働きたいと考えていたが、ギンはそれを頑なに拒んでいる。
実は、沖縄ソバ屋を営む母・カミの本当の子供はリョーだけで、ギンと店を手伝う末娘のアンは血のつながりのない兄妹だった。
しかし、カミは兄妹を同じように叱り、同じように愛していた。
折りしも、沖縄にも本土のヤクザが進出し始め、カミが米軍兵のジープに轢かれて重傷を負ったことから、金策に詰まったリョーが彼等の武器に手を出したことで大騒動に発展していく。

演技経験の乏しい青年をメインに持ってきているので、セリフは学芸会レベルです。
ですが、それ以上に感じるのは、真剣に取り組む姿勢とか情熱とか、熱気が伝わってくる、アツクて、男気溢れる映画だと言うことです。

この時代の沖縄の詳細を知るわけではありませんが、沖縄人がいて、本土の人間がいて、米軍兵がいて・・・。
イイ奴もいれば、悪い奴もいる。
そんな色々な要素がチャンプルーされた文化があって、混沌とした時代、土地ならではのパワーがあったと思います。

プログラミング・ディレクターが「そのパワーとエネルギーだけで選んでしまった」というのは理解できるところではあります。

劇中にリョー演じる尚玄が歌う島唄『てぃんぐさぬ花』。
「花に触れて爪先が染まるように、親の教えを心に染めなさい」という歌。
この作品の大きなテーマは、【母の愛】だと思います。

男臭い作品の中心にある、母親役の石田えりさんと、妹役の宮崎あおいという女優ふたり。
息子を見つめる母親と、擬似家族の中で人々を見守り、癒す少女という役どころは、ヴェネチア映画祭出品の『サッド・ヴァケーション』とも被りつつ、趣きが全く違うのには唸らされました。

石田さんは、『サッド・ヴァケーション』では、【強い母親】というより【強かな女】のイメージでしたが、ここでは戦後の混沌とした時代を生き抜く強さと優しさを持った理想の母親で、感動しました。
少年時代のふたりをゴツンと殴るゲンコツには、愛情が溢れています。

そして、宮崎あおいが演じるのは、明るくて健気で純粋な少女で、重苦しい雰囲気を一変させる、すさまじいパワーを見せてくれます。
兄妹3人で訪れる浜辺で犬と戯れるという家族が一番幸せだった瞬間も、時折見せる悲しげな表情も、彼女の一番上手いところを的確に切り取っていたと思います。
そして、血のつながらない兄のリョーに対する愛情は、基本的には「兄妹の」ものではあるのですが、「男女の」とも取れるような絶妙な匙加減だったと思います。

主人公がヤクザの用心棒ですので、母親の【拳骨】以外にも、暴力シーンが満載になっています。
そこまで、殴らなくても・・・、とにかく、痛そうです。
監督は「【拳骨】の意味は、観ていただいた方がそれぞれに感じていただければ良いので、敢えて言わない」と話していました。
また、別の話題で、尚玄が言った「悲しいけど、生きていく」という一言が印象に残りました。

痛くて、沢山傷付いたけど、学んだところが沢山あって、いま、生きている。
悲しいけれど、ありがとう。
人生を振り返った時、そんな【拳骨】だったと思えたら素敵だな、と思いました。

映画と全く関係ありませんが、「沖縄に降る雪」というセリフが出てきて、MIYAの『沖縄に降る雪』が無性に聴きたくなってしまいまいた。

今年のコンペ部門は、入場料が1,000円と非常にお得な金額となっています。
時間さえ合えば、もっと観たいのですが・・・。

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20th東京国際映画祭<第4日目>

残っていた代休を使い切りました。
明日からは夜のプログラムのみの鑑賞となります。
4日目のラインナップは、次のような感じでした。

○砂塵を越えて(アジアの風)
イラク戦争の真っ只中、クルド人兵士が迷子の少年を拾って、街中を彷徨い歩くという実話がベースになっています。
派手は爆発シーンや銃撃戦もなくはないのですが、路駐のトラックを盗んだり、荷台のカレーを食べてしまったり、避難して空っぽの会社や学校、住宅から家財道具を盗んだり(何だか、盗みばっか?)、戦死者の山の中から家族や遺品を捜して、涙したり・・・。
戦争という特異な状況下での、庶民の生活をリアルに再現していて、まるでドキュメンタリーを観ているかのような感覚に陥ります。
テーマとしては、『バベル』と同じく、コミュニケーション不全ということがあります。
イラクではクルド人との長い内戦の歴史があって、同じ土地に住みながらアラブ語とクルド語は通じないし、加えて、湾岸戦争、イラク戦争があって、英語を使うアメリカ軍が駐留するようになりました。
クルド人の監督は、幼い頃に家族でイランに亡命していて、ペルシア語を話せるそうですが、アラブ語は分からないのだとか。
親切心から始まる悲劇と言うのでしょうか。だけど、そこに生きている人たちは、イラク人も、クルド人も、アメリカ兵も全く悪い人たちではない、という描き方をしています。
今までだったら、絶対に避けていただろう作品ですが、観てみたら、素晴らしく良かったです。
「スポーツとか芸術には、どんな状況でも輝きを放つパワーがある。それに貢献したい。」と語る監督の次回作は、戦争中にサッカーをする少年たちが主人公で、現在、制作準備中とのこと。
また、東京でお目にかかりたいものです。

○Breath(アジアの風)
キム・キドク監督が監督廃業宣言(?)後の復帰(?)作品。
でも、何となく東京国際映画祭とキム・キドク監督は、イメージ的に合わないような気がしました。
妻と子供を殺し、死刑判決を受けたチャンジンは、死の恐怖から何度も自殺未遂を図っていた。今回も鋭利な棒で喉をついたが、声を失っただけで一命を取り留める。しかし、既に生への未練はなくなっていた。
音楽家の夫と一人娘に囲まれ何不自由なく暮らす彫刻家のヨン。しかし、夫の浮気を知ってしまい、何かが食い違い始める。死刑囚チャンジンのことをニュースで知り、彼に会うために刑務所へ向かっていた。
幼い頃の死の体験を打ち明け、何度も面会を繰り返す内に、死しか興味のなかったチャンジンと、彼に人の温かみを注ぎ込むヨンの間に、再び生きる活力を思い出し、お互いに単なる欲望以上の感情が芽生え始める。
全く声を発しない男主人公、死刑囚と人妻の恋愛、チャンジンを愛する同部屋の若い囚人、キム・キドク作品らしい禁忌に触れるような設定のオン・パレード。
特に、台湾から参加のチャン・チェンは、当然ながらセリフは一切なく、表情、特に目力だけで圧倒されます。彼でなければ出来なかった役でしょう。
しかし、二人が愛し、求める姿を監視カメラのモニタで終始見つめて、あと少しというところで焦らして、楽しんでいる看守。監督自身にも見えるし、神のようにも、悪魔のようにも見える。
贖罪とか癒しというものであり、でも、死を待つだけの人間に【生】への未練をもう一度与えることはある意味で残酷であり、でも、それだけの罪を犯してしまったのだから、という思いもあり、正・反入り混じって複雑な感情が残りました。
そして、ラストは雪景色の中、雪だるまと雪合戦で幸せそうな家族の図・・・。
全体として、どう解釈して良いのか難解で、やっぱりQ&Aで来日して欲しかった!
今年のフィルメックスはイム・チャンドン監督をフューチャーする(これはこれで楽しみ!)ので、こちらにお鉢が回ってきたのでしょうが・・・。
「配給:SPO」となっていたので、一般公開を期待してみましょう。

○真・女立喰師列伝(日本映画・ある視点)
『イノセンス』等のアニメで知られる押井守総指揮によるオムニバス作品。
無銭飲食のプロたちの姿を描いたシリーズの、女ゴト師編です。
ドキュメンタリー、ウエスタン、ハードボイルド風ラブストーリー、南方系エロ文学風、おニャン子のパロディ、そしてSFの6編です。
『ウルトラセブン』のアンヌ隊員を32年振りにスクリーン復帰させた1本目は、『プロジェクトX』や『その時歴史が・・・』のような拡張高いナレーションで意外性がある。ひし美さん自身の出番は少ないものの、背中の金魚の刺青が美しい。
水野美紀のウエスタン。美貌のガン・ウーマン【早撃ちのミキ】の正体は、飲み比べ、早撃ち勝負、色落とし、あらゆる手を尽くしてタダ酒を呑む【バーボンのミキ】。何もかもが、バカバカしくて笑えます。
藤田陽子さんと和田聡宏君の沖縄の唐黍畑のお菓子泥棒は、直接的な表現がないからこそエロティックで、美しい南の島の映像を楽しませていただきました。
そして、小倉優子がおニャン子クラブのパクリを演じる【クレープのマミ】は、80年代文化をブラックユーモア満載に描き、ユウコリンのまんまですけど、意外に演技も出来るのね、って感じでした。
ツボが同じだったということは、クリエーターの方達が、多分、僕と同世代か、ちょっと上くらいなんですよね。
時間つなぎにチョイスした割には、面白かったです。

○壁を抜ける少年(アジアの風)
詩人であり、舞台演出家でもある監督による、近未来SFという一風変わった台湾映画です。
台湾映画のイメージを見事にぶっ壊してくれましたが、「写実的な作品は、他の監督がやっているので、別の路線で撮りたかった」と仰っていました。
大災害が発生した後の世界。生まれた土地を離れ、新都市に引っ越してきた17歳の少年ティエは、空から落ちてきた不思議な石を拾ってから、壁をすり抜ける能力を身につけていた。
博物館でガイドをしている耳の不自由な少女ノノと知り合い、恋するようになるが、「20年後に会いましょう」という言葉を残し、彼女は姿を消してしまう。
メールで送られてきた写真から、石の力で行くことができるもう一つの世界【他方】にノノがいるという手掛かりを得、行ってみると、今度は目の不自由な少女・ヤーホンと出会い、自分の生きる世界がヤーホンの作ったコンピューター・ゲーム【リアル・シティ】なのだと知る。
ティエは、もう一度ノノに出逢えるのか・・・。
ノノの正体が不明なままだったり、ヤーホンの生きる世界では、ティエの世界で捨てられたもの、失ったものが継続して残っているし、黒と白、黄色と青など補色の色が逆さまになったりしています。(同じものも多いです。)
どちらかが表で、どちらかが裏ということでもないのでしょうが、本当に訳が分からなくて、今日はティーチ・インを聞かずに帰るはずが、聞かない訳にはいかなくなってしまいました。
しかし、今日は監督とプロデューサーのWバースデー企画のため、Q&Aの時間は短く、問題は解決せず、謎は謎として残りました。
ただ、両方の世界を経験することでティエが他人に対して思いやりを持つなど、大人へと成長していきます。少年特有の価値観、世界感を描きたかったのかなぁ、と。
機会があれば、もう一度観てみたいです。

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20th東京国際映画祭<第3日目>

3日目です。

休日出勤の代休が溜まっていたので、お休みをいただいちゃいました。

月曜日の映画館は・・・意外に混んでいました。

それでは、本日のラインナップは、次のような感じでした。

○帰郷(アジアの風)
『スパイシー・ラブ・スープ』や『こころの湯』で日本でも有名なチャン・ヤン監督の新作。
【中国のチャップリン】とも呼ばれる爆笑王チャオ・ベンシャンを主演に、友人の遺体を背負って、深センから重慶までの道のりを笑わせて、泣かせてくれるロード・ムービーです。
中国国内で報道された実話をモデルにしているそうですよ。
旅の途中で出逢う善い人、悪い人が主人公に負けず個性的で、胡軍、夏雨など、日本でもお馴染みな豪華俳優が華を添えています。
主演のキャラが強いのでそれに負けない力のある俳優、そして、ロードムービーという形なので短い期間で撮影と移動を繰り返すため、演技指導の必要のない俳優という2つの観点からキャスティングされたそうです。
今回はインターナショナル・バージョンを上映。ヨーロッパでは100分以内にまとめなきゃダメと言われ、主人公を助ける警察官と髪結いの女性の恋を応援するエピソードをバッサリ切ったのだとか。
逆に、中国公開版では、街の真ん中で物乞いをするシーンはリアルすぎるという理由で、検閲でカットされたそうです。
出てくる人が善人だけでなくて、小悪党も混ざっているのが良いですね。
「今回はコンペでないので、少し気が楽です。」と、昨夜は遅くまで遊び歩いたと言う、監督なのでした。

○レカドス食堂(アジアの風)
今回の映画祭上映作品の中では、最年少監督(26歳)、最低予算(日本円で200万円相当)によるフィリピン映画は、なかなか練られている作品になっていました。
親の決めた婚約を破棄して使用人の子供を妊娠・出産して家を出た祖母。
最初の男に利用された挙句に捨てられ、その後は取っ替え引っ替えの奔放な母。
母の行き方にあきれながら、日々ボケていく祖母を看病し、本当の愛を見つけようと懸命に生きる娘。
親子三代に渡り、スラム街の簡易食堂を切り盛りするオンナ達の物語。
詳細に描かれるフィリピンの家庭料理のレシピは、とにかく美味しそう。
時間の都合で昼食を取っていなかったので、空きっ腹には非常に厳しかった!
【レカドス】とはタガログ語で【原材料】の意味。
女性、そして人生そのものを料理に例え、素材を厳選し、下準備で磨いて味を引き出し、様々な素材や各種のスパイスを重ね合わせて(様々な人たちを交流して)、最高の料理(人生)を作り上げていきなさい、というメッセージが伝わってきます。
これが20代の脚本というのは、素晴らしい!

○ファラフェル(アジアの風)
レバノン映画、初体験です。
【ファラフェル】とは、アラブ諸国で食べられる豆のコロッケのことらしいです。
内戦集結から15年。平穏な日常を取り戻した若者達は夜な夜なパーティに繰り出しているが、実際には誘拐事件や暴力、失業など直ぐ隣りで暗く深い闇が共存している。
前半は、ベリーダンス風なテクノサウンドに合わせて、日本と何ら変わらない若者文化が描かれていて、アラブ諸国の作品にしてはセクシャルなシーンは珍しいなというのはあったものの、少々退屈してしまいました。
が、後半、車を傷つけられたと言いがかりをつけられ、暴力を受ける辺りから、俄然面白くなっていきます。
報復のために夜の街をさまよい、アルコール依存症の中年男性から拳銃を購入する。
そんな、危機迫るシーンが連続すると、なぜだかコロッケが空から降ってくる・・・。
スマトラ島でファラフェルの雨が降って、島民が空腹から15日間生き長らえることが出来た、という逸話の引用だそうです。
暴力を暴力で報復するのは一番手っ取り早いけど、暴力の連鎖はいつか断ち切らなければならなくて、その象徴としてアラブでは非常に日常的な食べ物を持って来たそうです。
年の離れた弟の汚れない寝顔と共に締め括られるラストは印象的。
それにしても、パーティでは女性に振られトイレに閉じこもり、捜索隊として出動するが友達とケンカして車から降ろされ、家で床に着いたと思ったら叩き起こされ、そのまま放置される親友が気になっています。

○ダンシング・ベル(アジアの風)
昨年はマレーシア特集が組まれていましたが、今年はディーパク・クマーラン・メーナン監督の新旧2作のみなのです。
それでも、インド系マレーシア人一家とそのコミュニティーの日常を描く本作品には、興味深いものを感じました。
父親が家を出て、路上で花屋を営む母親が女手一つで一家を支える母子家庭。
小学生の長女は、健気に母親の仕事を手伝い、将来はダンサーになることを夢見ているが、家庭の困窮状態では習わせることが出来ないでいる。
17歳の長男は高校を中退し、洗車場でのバイトもサボりがちでプラプラしながら、いつも何かに苛立っていた。
そんな家庭で描かれる事件は、同級生からラブレターをもらって校長先生に呼び出されたり、母親が風邪を引いて生活が苦しくなったり、ドリアンとビールの食べ合わせが悪く、下手をすると死ぬと聞いた長男が離れて暮らす父親にドリアンを届けたり、どうでも良い内容ばかり。
それが、預かっていた上得意客のベンツで事故を起こしてしまう辺りで一変する。バイクを買うために貯めた貯金をはたいても足りず、悪友に悪事をそそのかされ、そして、その友人も事件に巻き込まれて死んでしまう。
その理由が描かれていないところが、想像力をかきたてられます。
とにかく過剰に盛り上げることを一切せずに、ただ淡々と事実を伝えていくだけなので、非常にリアルな印象を受けました。
この後、家族のカタチが少しずつ、良い方に変わっていくのだろうな、というところで終わる演出は良かったです。
この作品も良質な感じだったので、昨年、特集された監督たちの新作も観てみたかったなぁ。

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20th東京国際映画祭<第2日目>

2日目です。

本日のメニューは、以下の通りです。

○黒い家(特別招待)
貴志祐介さんの日本ホラー小説『黒い家』が韓国ホラー映画となって、還って来ました。
99年に森田芳光監督が映画化しているから、リメイクになるのかな。
主演の保険調査員・ジュノ役は、ファン・ジョンミン氏。
頼りなさ気で、人の良さそうな男性を見事に演じています。
まさにカメレオン俳優!
名バイブレイヤーのカン・シニル氏が、保険金詐欺容疑の夫役を怪演。
普段からでは、ちょっと想像できないかも。
【黒い家】を廃墟となった韓国の銭湯(&サウナ)にしたアイデアは技あり!です。
ホラーというよりサスペンスかな。
韓国映画でも『カル(tell me somethinng)』とか『H』とかが好きな人にはオススメかも。
ファン・ジョンミン氏目当ての御姉様方には、どう映ったのあろうか・・・ん~~。
日本版(大竹しのぶさんの怪演)が観たくなりました。

○婚礼の前に(アジアの風)
中央アジアのキルギスから届いた作品。
とにかくキルギスの風景がキレイで、必見です。
パリで暮らすキルギス人青年が婚約者のフランス女性を連れて、故郷に帰るのですが、家族に恋人だとは打ち明けられずにズルズルと過ごしてしまう。
言葉が全く通じなくて、はじめのうちは誤解のまんま相槌を打っていたのが、後半は意味が通ってきているのも興味深い。
そんな、ただでさえカルチャー・ショックで一杯なのに、村の掟やら、伝説の呪いやらが絡んできて、なかなか面白かったです。
フランス女性を一目惚れしてしまう、青年の甥が可愛らしく、5歳児ながら村で一番の紳士なんです。
この作品の原題は『The Wedding Chest』。キルギスでは子供が産まれた時から婚礼用の家具を用意して、着物やアクセサリーを少しずつ揃えていくのだとか。
約1/4の若者が海外に出て行き、故郷に帰ることなく、そこで生活している現実があるそうです。
なぜなら、この国にはほんの数年前まで恋愛結婚はなく、親同士の決めた相手と結婚するしかなかったのだとか。
(恋愛結婚をしたい場合には、友人達が女性を誘拐して、既成事実(?)を作るしかなかったのだそうです。この場合、花嫁は結婚式で笑顔を見せない、見せられない?)
この主人公は王族の末裔として、伝統とか悪習を断ち切りたいと故郷に帰って来て、大騒動となるのですが、最終的に言えるのは、子供の幸福を願わない親はいないと言うこと。
ラストカットには、心が温かくなりました。

○出エジプト記(アジアの風)
TIFFでは特集が組まれるなどおなじみの香港映画のパン・ホーチュン監督が、今年もやってきました。
今回の一番のチケット激戦区だったそうで、販売開始5分で完売したそうです。
昨年の『イザベル』が良かったですからね。
ある日、女子トイレを盗撮していた男が逮捕され、女たちが殺人の相談をしている証拠を撮っていたと供述する。しかし、調書が署内で紛失され、再度取調べを行うと、供述は一転し、犯行を認め始めた。朝の取調べの後、女性警察官僚が接見していることを知り、独自に調査を始めるのだが・・・。
毎度ながら着想が面白い!
女子が連れションに行くのは、男の殺人の相談をしているのではないか・・・。
ブルーかかった寒々しい画面、何にもない殺風景な空間、何となく感じる不快感・・・。
ジョニー・トー作品の常連サイモン・ヤムを主演に迎えているのですが、普段の渋い感じとは違って、うだつの上がらない情けない中年警官をしっかり演じています。
監督のお父さんが元警察官だったそうで、冒頭の水着の警察官が容疑者にリンチを加えているのは、当時実際にあったことだそうです。もし自白の強要が明るみに出たとしても、「署内で裸の男に乱暴された」なんて余りにバカバカしくて、誰も信じないので。
同様に、トイレで女性たちが組織的な殺しの相談をしていると言っても、誰も信じないですよね・・・。
ラストシーン。
なぜか場内は爆笑になったのですが、僕は背筋がゾーッとしました。
だって・・・。

○永遠の魂(アジアの風)
主演のチョン・ギョンホ君って、人気あるみたいですね。
ティーチ・インにやって来た実物も、笑顔が印象的なサワヤカさんでした。
1979年の大学を舞台にした耽美的な幻想ホラーということでしたが、怖いというよりは、割りとコミカルなシーンも多かったし、どちらかと言うとファンタジーでしたね。
生徒たちに奥さんとの馴れ初めの話をせがまれた大学教授が、ドイツ語科の学生時代、【ピッピ】と呼んでいた不思議な女学生の自殺を目撃した後に起きた不思議な怪現象を話し始める。
ソウルで【花火大会】があった夜、閑静な住宅街にある豪邸にすむ女子高生・スジに英語と数学の家庭教師を始める。なぜだか死んだはずの【ピッピ】に付きまとわれ、そして、時間の感覚がおかしいことに気がつき始める。
すっごい複雑な設定で、現実と夢、あの世とこの世の境が曖昧で、ある程度は想定の範囲だったのですが、最後のオチまでは流石に読めませんでしたね・・・。
『王の男』の燕山君役でおなじみチョン・ジニョン氏が、中年になった主人公役で【義務出演】。
監督の大学の後輩で、監督がフランス留学中にスーパースターになり、立場が逆転したが、ギャラはもちろん車代もなしでこき使われたのだとか。
とぼけた感じで、2羽の蝶々と共に、不思議な映画の世界に誘ってくれます。

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20th東京国際映画祭<第1日目>

Img_1122本日より始まりました東京国際映画祭。

いやぁ、1年って経つのが早いですね。

最後の作品のティーチ・インが長引いてしまったので、今夜は簡単に。
レビューは、落ち着いたら加筆します。

本日のメニューは・・・

○エリック・ニーチェの若き日々(コンペ)
普段、余りお目にかかれないデンマーク映画。
ラース・フォン・トリアー監督の自伝とも言える原作による、映画青年の成長記です。
ティーチ・インでも勘違いされた方いたみたいですが、監督は別の方です。
デンマーク国立の映画学校に選考で不合格になったにも関わらず、事務手続きの手違いで入学を許可されたエリック・ニーチェ。しかし、どうにもこうにも才能の芽が出そうにはない劣等生だった・・・。
超個性的な教授陣、クラスメイトは、デンマーク映画界で実在する人物をモデルにしていて、本国ではバカ受けだったらしいのですが、彼らを知らなくても十分にコメディとして成立していました。
当時のデンマーク映画は、様式美を重視していたらしく、あるルールに従った作品しか認めていなかったようです。
だから、授業中に「ただ木の枝を撮りたい時は、何をポイントにすれば良いか?」と聞く、エリックは教授たちにバカにされ、反骨精神が養われていき、最後に「何を撮りたいか」を意識した後は皆に受け入れられていきます。
現在では、心象風景として静物のカットを入れるのは当然で、随所に置かれたトリアー監督自身が学生時代に撮影したというショートムービーも味が有って、面白いと思いました。
皮肉屋っぽい感じのコメディ。

○カオチョンカイ・キャンプ~高校最後の軍事訓練(アジアの風)
5日間の軍事訓練に参加した高校3年生達を主人公にした青春群像を描くタイ映画。
主人公のノイ役の少年が、ジュニアでデビュー間もない頃のタッキーにも似ていて、可愛らしい。
彼以外は、全員素人の少年を起用しているそうですが、オーディション合格者に合わせてキャラクターを作っていったそうで、違和感みたいなのはありませんでした。
少年が大人になるための通過儀礼みたいなもんなんでしょうね。
タイの高校では、毎週、軍事教育の授業や演習が有って、高校3年の最後に行く5日間の実習訓練に合格すると、懲役が免除されるのだそうです。
とは言っても、修学旅行みたいなもんなんでしょうね。
他校の生徒とケンカしたり、地元の少女と恋してみたり、何か青春しています。
優柔不断で長いものに巻かれるタイプのノイが、転校生で仲間外れにされていたイットと仲良くなり、苦手だった10mの塔からのジャンプが出来るようになり、自分に自信を持てるようになると、バラバラだったチームを一つにまとめる切っ掛けを作るまでに成長する。
少年たちの成長を厳しくも優しい目で見守る軍人役のソラポン・チャートリー氏が、格好良かった。
タイの80年代ポップスを現代調にアレンジしたという音楽も楽しい。

○レッドカーペット
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長年この映画祭に参加していて、初日のこの時間に映画館の中に居ないのは、実は初めてなんです・・・。
六本木ヒルズのけやき坂は、人、人、人でした。
オープニング女優の長澤まさみ、ガッキー、所さん、和田アッコさん、ベッキー、ロンブー淳、神木君、ピン子さん、西島君、水野美紀、ファン・ジョンミン氏・・・。
最後まで見られなかったのは残念でした。

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○スーツケース(アジアの風)
中国・雲南省を舞台にした女性監督によるサスペンス(?)な作品。
怖いです。物語でなく、主人公の奥さんが・・・。
旅館の主が川を流れてきたスーツケースを持ち帰ってきたことから起こる騒動の数々。
グウタラな亭主を尻目に旅館を一人切り盛りする働き物の女将との夫婦仲は最悪。
予約ゼロで久しぶりに休館にしようとした時にやって来る怪しげな夫婦。
亭主は旅館の片隅に作った温室に隠れることしか、逃げ場がない。
恐妻家でありながら、愛していたんだなぁ、と思ったのですが、しかし・・・。
まんまと騙されました!ある意味、スゴイ!
これは実際に観て、確認して欲しいです。
健さんの『単騎、千里を走る』でも使用されたという麗江という山間の町の景色も良い感じです。

○遠い道のり(アジアの風)
ベネチア映画祭の批評家週間でグランプリを受賞した台湾映画。
好きなんだよなぁ、このタッチ。
非常に繊細で、寡黙にして雄弁な、痛い映画。
上司との不倫に傷つき、ややアルコール依存な24歳のOL。
恋人に突然に逃げられ、仕事もままならなくなり台湾各地の【音】を録る旅に出た録音技師。
別居した妻と離婚協定中の精神科医。
年齢も、性別も、職業も異なる3人の傷心な男女が、自分探しの心の旅の中で交差するロードムービー。
『藍色夏恋』で17歳のキラキラな魅力を振りまいていたグイ・ルンメイが、不倫するOL役で主演していて、個人的にはショッキングでしたが、相変わらず透明でいて、親近感のある演技で難役をサラリと演じていて好感が持てました。
録音技師の青年役のモー・ズーイーも映画の中では格好良くない演技が絶妙でしたが、ティーチ・インに現れた実物はなかなかのイケメン(by司会)で、今後が期待できるのではないでしょうか。
3年前、精神科医役を演じるはずだった舞台俳優が急逝し、企画が頓挫したのですが、代わりに重要なこの役を演じられる俳優を見つかって、撮影に漕ぎ着けたそうなのですが、だとしたらこのメンバーで出来たということが奇跡に近いですよね。
波の音、森や草原を駆け抜ける風の音、先住民族の奏でる音楽、歌声・・・癒されます。
アン・リーの新作と言い、台湾映画、侮れません。

明日はアジアな4本を鑑賞予定です。

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『ショコラが見た世界』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Chocolat行定勲監督×竹内結子主演の第3弾(と言っても、撮影は2番目)。

ソニーエリクソンのドコモ携帯【SO903i】のCMとのコラボレーションとなっております。

19歳の予備校生・テンコ(典子)は、天気予報が大ハズレした朝、激しい雨の中を走るバスの中で、7年前に亡くなった、大好きだった姉・ショコラ(初子)の元恋人・ジダン(治男)と偶然に再会する。
傘を持たない二人が、雨宿りのために入った喫茶店で、自由気ままな風来坊だった姉が聞かせてきれた不思議な物語が、ショコラが旅先から送ってきたというムービーとして、ジダンの携帯に記録されていることに驚かされる。
雨が止んで、二人はショコラが見た奇跡の現場に行ってみることにしたが・・・。

年の離れた妹(少女時代は藤本七海チャンが演じているが、この子も良い)に物語を聞かせる竹内結子さんは良い感じでしたね。
姉だけど、母性に溢れていて・・・。

休業以前は勝ち気、負けず嫌いな女性役が多くて、『春の雪』だって清楚でありながら意志の強いお嬢様でした。
復帰作『サイドシートに犬』では男っぽい部分を突き詰めたヨーコさんで、ここでは女トラさん的な部分もあるけど、女性らしい現実感のない抽象的な不思議な女性です。
ん~、でも、『クローズド・ノート』にしても、ここでも、竹内結子が演じると、それはやっぱり竹内結子なんだなぁ・・・。

何より、携帯のムービーの中、ショコラが見たという幻想的な世界の中で佇む竹内さんは、キレイです。
夜光虫もキレイだったけど、竹藪の中で赤いリボンと紫の衣装が揺れるシーンの色彩の美しさは、とにかく画面で観てもらいたい。
CMでは分からなかったシチュエーションも分かって、ヘェ~、って感じでした。

とは言え、実際にはテンコ役の大塚ちひろ、ジダン役の和田聰宏の二人が思い出話をしている、というシーンが中心になっています。
大塚のセリフに「私って、お姉ちゃんに似てるかな」っていうのがありましたが、見ようによっては似ているかな、と思いました。
普段は極端な役柄が多い人だけに、特徴のない普通の浪人生という役は大変だったのではないかと察します。

しかし、7年前にあんなにキレイな映像をメール交換できたということは、実は近未来の話なんだなぁ。
喫茶店内とか二人の雰囲気は、お約束通り80年代ぽいというか、懐かしい雰囲気がありました。
冷静になるとそんなマジックに引っ掛かっていたことに気付きます。

エンディングのKがカバーする『True Color』はなかなか聴きごたえがあります。
【本物の色】に迫る画面の美しさにこだわった監督の絵、というより【SO903i】と言う商品の訴求ポイント、を最も端的に示した楽曲だと思いました。

うん、行定監督らしい小品と言えるだろう。

しかし、行定ファン、竹内ファンでないと厳しいかも・・・。
それに、50分間の中編で、2時間超の大作と同じ1,800円というのは、正直、高いよなぁ・・・。

その辺は、微妙な印象がしました。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★)

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『カンフー無敵』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Kungfufighter日本版の『花より男子』は当然知ってはいるけど、台湾の【F4】(って、もう呼ばないんだっけ)はイマイチ良く分からない・・・。
それでも、ヴァネス・ウーは、知っている。

それ位の感じで、映画館に向いました。

1940年代の上海。生き別れた父親を探すために、福建省からやって来た若者リクは、上海マフィアのボス・イーが仕切る賭博拳法場でチケット販売の仕事をしていた。ある日、同郷の観光案内人のファが偽札を使ったため、二人ともイーの手下に追われる身となってしまう。
逃げ込んだ【栄利楼】で乱闘になるも、イーの手下の不注意で火事になり、危うく難を逃れる。翌日、【栄利楼】の店員に介抱されるが、壊れた店の弁償を要求され、人力車の仕事を始める。
ある夜、上海の賭博王ドンの恋人でナイトクラブ“黄金時代”の歌姫ロンイーを人力車に乗せる。ドンの浮気に傷心したロンイーはその気持ちをリクにぶつけ、ムシャクシャする気分を紛らわすために庶民的なデートを楽しむ二人。いつしか、リクはロンイーに恋心を抱くようになる・・・。
ドンとは水面下で勢力争いを続けるイーは、手下にドンとロンイーが狙わせ、リクを始末するために最強の刺客を仕向けてきた。
リクの怒りが頂点に達した時、自分でも制御することの出来ない熱きエネルギーが炸裂しはじめ・・・。

ヴァネスの身体はホントにスッゴイですね。
お腹なんてボコボコに割れていますもん。
今回は時代モノなのでLA出身というポイントは封印ですが、時折見せる笑顔はアメリカっぽく、福建省の田舎モノという設定で中国語の問題をクリアしているみたいです。
アクションも、それらしく決まっていましたし、一方的な片思いながらの要素もあったりします。

愛すべき太っちょを演じるのは御馴染みラム・ジーチョン。
相変わらず、画面に姿を見せるだけで笑いが取れます。
美味しいです。
そして、結構重要な役回りも任されています。

その他も、『少林サッカー』や『カンフーハッスル』にも登場した、カンフーの達人たちが大挙出演していて、圧巻なアクションシーンを決めてくれます。

日本が満州統治をしていた時代の上海を舞台にした映画は最近特に多いですね。
無国籍で、混沌としていて、誰もがトップに上り詰めることを目指したノワールものが中心で、この作品でもドンとイーの縄張り争いってのは、まさにそれなのだけど、あくまでアクション、そしてコメディでまとめて来たのが気持ち良い。

ちょっと前のジャッキー映画みたいな感じと言えば良いのかな。

ラストは「へッ、これでお終い?」とあっけなく、場内なぜだか大爆笑となりました。

バキバキなヴァネスの彫刻のような肉体と、古き良き時代のカンフー映画の再現。
それが全てなのでした。

(満足度:★★★、オススメ度:★★★)

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Live! TAM Showcase Live ~Jump into Asia ~ 2nd Night @恵比寿ガーデンホール

やばいです。やばすぎです。

毎年、東京国際映画祭と同時期に「JAPAN国際コンテンツフェスティバル(コ・フェスタ)」の一環として開催される、第4回東京アジア・ミュージックマーケット(2007 4th Tokyo Asia Music Market)のため、恵比寿へ行ってきました。

毎年、アジアのミュージシャンを日本のレコード会社、コンサートのプロモーターに紹介するショーケースとして過去にも色々なアーティストが参加しているイベント。
今日はその逆バージョン、アジア各国の音楽関係者の前で、日本のアーティストがお披露目ライブを行うのですが、単に顔見せだけじゃ、アーティストの力量が分からないので、その言わば【サクラ】役として招待されちゃったんです!

後方の座席には、韓国、中国、香港、台湾、マレーシア、シンガポール、それから、なぜかヨーロッパ系の方も座っていて、気難しそうな表情でジッーと見つめていて、その前でセットの一部になって盛り上がっちゃえ!ってことなのです。

レゲエのリズムに早口のライムを乗せるDeeJayスタイルの女性シンガーlecca、ジャパニーズ・ガールズ・ラッパーの先駆けMiss Monday、最近ではClub DJとしてもおなじみのDOUBLE、そして、先日は釜山でパーティして来たばっかで今更アジアにお披露目でもない(?)、m-floというメンバーでした。

全く初体験のleccaですが、MCとか進行は新人っぽかったけど、メッセージ性のある楽曲は悪くはなかったと思いました。
レゲエの中のDeeJayというスタイルも初めてだったので、新鮮でしたね。

デビュー時のイベント以来のご無沙汰でしたMiss Monday。
当時は女性ラッパーなんて珍しかったですよね。
今じゃ、普通に見られるようになりましたけど。

そして、彼女の場合、ラップだけじゃなくて、実は普通の歌も上手い。
新曲『シアワセの種』を披露したのだけど、この曲、やばすぎです。
今、どんなに辛くても、誰もが幸せになるための小さな種を持っていると歌う、直球ど真ん中なR&B。
もう、涙がこぼれそうになりました。

続いてのDOUBLEなのですが、30分間という時間でバラード、ダンス、ヒップホップ、パーティ・ソングとバラエティ豊かな楽曲を持って来て、歌以外にもダンスで魅せようと試みたり、ゲストにBoy-Kenを迎えて、とにかくエンターテインメントなショーを目指していたのは理解しました。
でも、前の二人がレゲエ、ラップというコンセプトがはっきりしていただけに、何となく散漫だったような・・・。

楽曲は、今一番格好の良い、最先端なR&B~ダンス・ミュージックで、しかもリズムやメロディの難しい曲ばっかりですよね。
それを、細い身体で踊り巻くって、意外に可愛らしい声が息切れしてしまうと・・・。
何かスゴク損をしているような印象が残りました。
期待が大きかった分、残念でした。

そして、m-floです。
今日のlovesアーティストは、日之内エミちゃん、Ryohei、そして、ゴッド姉ちゃんことLISAが登場しました。

Remixアルバム『ELECTRICOLOR』からの楽曲って、説明で良いのでしょうか?
45分間、ほぼノン・ストップで聴かせてくれました。

自分のパート以外にも、MINMI、melody.、Charaの曲もこなすエミちゃんが手に届きそうな距離にいるし、モンキーマジック、クラジクワイ・プロジェクトの英語詞に挑戦したRyoheiのクセのない歌声に、様々なアーティストからコラボを申し込まれる理由が分かるような気がしました。

そうそう『Love me after 12AM』は、日本語ラップバージョンでした。
多分、この曲は夏以降、一番回数多く聴いているかも。

VERBALがお騒ぎタイムの開始をカウントする時に「1、2、1、2、3、4、まだ、まだ、まだぁ」というお遊びを繰り返したり、「(指立てて、)せーの、DJ タ~ァク、(ためて、ためて、)ドロッピン!」の正しいタイミング講座があったりして、次のLiveの時の為に勉強なりました!?

『gET oN』、『she loves the CREAM』、『Love Don't Cry』は、VERBALとTAKUの二人で演奏。
LISAの出番が、ちと少なかったかなぁ・・・。

それでも、観客は1,000人超だと思うのですが、『miss you』、『come again』での声はすごかった!
特に大きな告知もなく、インターネットでの応募・抽選で招待券を勝ち取ったパーティ・ピーポーですからね・・・。
素晴らしい!

【loves】シリーズは完了なので、今後はこんな感じなのかな・・・?と思わせるLiveでした。

さてさて、各国の音楽業界の方には、どう映ったのでしょうか?
もしも今後の展開があるのなら、「その現場にいたんだぜ」ってニンマリしてやりたいものなのでした。

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『バタフライ・エフェクト2』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Butterflyアシュトン・カッチャーを一気にスターに押し上げた前作は、少々難解で、でも切なすぎるラストが印象的でしたが・・・。

写真家の恋人ジュリーの誕生日を祝うために、友人のトレバーやその彼女と湖畔に遊びに来ていたニック。
新規プロジェクトを任される有能な営業マンである彼に、休日にも関わらず会社から呼び出しの電話が入り、予定を切り上げて帰路につくことになった。しかし、その道中、不慮の自動車事故で恋人と親友を同時に失ってしまう。
1年後、失意のどん底にいたニックは、懐かしい写真を眺めているうちに激しい頭痛に襲われる。気が付くと事故直前の車内に戻っていたニックは、激突するはずのトレーラーを回避するため、思わずハンドルを切ってしまう・・・。
気が付いた時、自宅で倒れていた彼を起こしたのは、事故で死んだはずのジュリーだった。
運命が変った。しかし、その後も幾度となく過去に遡る内に、描いてた未来とは異なる方向へ運命が動き出していく・・・。

タイムスリップの方法を、日記から写真に変更したことで、映画的には理解しやすくなっていたと思います。

「運命を変えたい」と思う動機も、学生だった1作目が愛とか友情だったのに対して、主人公が26歳と大人になったことで、愛の部分も当然大きいのだけど、仕事で成功したいとか欲望の部分があったりして、共感しやすくはなっていたと思います。

全体的に続編とか、シリーズ第2弾とかって感じはしなかったのだけど、途中、インターネット記事で「体質が遺伝する」みたいな説明や、ニックの母親に「お父さんの主治医と会って、診察してもらって」なんて台詞が出てくるので、「もしかして、彼の父親がアシュトン?」とか思ってしまったのだけど、それは単に他の展開への伏線だっただけかもしれず、消化不良ではありました。

ラストが切ないというのは、確かに前作通りなのだけど、伏線バリバリで展開した前作に比べると、ちょっと作り物っぽかったかな。

個人的には嫌いな要素は全くなかったし、新しい才能の発掘という意味でも興味深いものはあったのですが・・・。

(満足度:★★★、オススメ度:★★★)

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『大統領暗殺』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Daitouryou実在する現職の大統領を映画というフィクションの中とは言え、殺してしまうなんて、不謹慎で、破廉恥なことなのかもしれません。

観る前は単なるブラックユーモアな感じなのかな、と思っていたのですが、「フェイク・ドキュメンタリー」という手法を使って、あるシュミレーションを割とシリアスに撮られていたので、見応えはありました。

ブッシュ大統領やチェイニー副大統領のニュース映像に手を加えて、撮影したドラマ部分(これも家庭用ビデオだったり、街中に設置された監視カメラだったり)に自然に溶け込ませていて、ドラマ部分の出演者も名の知れた俳優は誰も起用していないので、時事に疎い人が観たら、本当にあったことと思うかもしれません。(・・・思わないか?)

2007年10月19日。シカゴのシェラトンホテルで、アメリカ合衆国第43代大統領ジョージ・W・ブッシュの地元記者クラブ向けの演説が開かれる。会場の外では、1万人を超える大規模な反戦デモが、更に膨れ上がっていた。無事に演説を終了し、会場を去る際、大統領は何者かから2発の銃弾を受け、搬送先の病院で息を引き取る。
この暗殺事件に関し、300人以上の参考人が取調べを受ける中、容疑者として、反戦団体代表、イラク戦争からの帰還兵、中東系の男性に絞られていき、それぞれがそれなりの動機を持っていると告げる。カメラは、警護責任者、政策ブレーン、ホワイトハウス付きの記者、FBI捜査官、容疑者やその家族等の証言をとらえていく。

現職大統領の暗殺という点だけを捉えて、「“大統領さえいなければ良いのに”と思っている人達を助長してしまう」とコメントする人が現れたり、アメリカでは公開規模を縮小せざるを得なかったと聞きます。
実際には、もしも大統領が暗殺されたらという仮定したシュミレーションとして、「愛国法の強化」の名の下に、更に危険な方向に舵を切ってしまう大国の姿が、信憑性を持って描き出されていて、「このまま大統領が任期を終えてもらった方が良いかも」と思えるかもしれません。

そんな訳で、コメントを出した人が、作品を観た上で発言しているわけではないことが分かります。

この作品の中で描きたかったことの1つに、政治家にしても、警察にしても、マスメディアにしても、偏った情報だけを一方的に流すことによって、真実を捻じ曲げ、世論を形成していく恐怖というのがあると思います。
映画を観てもいない人があらすじを読んだだけで、「こんな映画は破廉恥だ」とマスメディアで言ってしまったことで、それを証明してしまったというのは、興味深い現象だなと思いました。

でも、まぁ、現政権の批判映画である間違いなく、アンチ派の意見は理解できるものではありますが・・・。

さて、映画の中で捜査は予想通りに、9・11事件以降のアメリカの姿、「中東系=テロリスト」という単純な図式で進められていきます。
証拠があって犯人が捕まるのではなく、善良な技術者を犯人に仕立てあげるために証拠を集めていく捜査があります。

でっち上げの証拠で公判が進む中、地元紙が【真犯人】が名乗り出たことを小さな記事で報道し、その家族の証言が映し出されます。
そこで語られることが【真実】だとしたら、映画的かどうかは別にして、意外であり、且つ、かなりリアルな動機だなぁ、と思えました。

大統領死亡を伝える各国のニュース番組の映像は使われていますが、それを受けて海外では何が起こるかに興味を持ちました。
しかし、それも取り込もうとしたら、かなり散漫な印象になってしまうだろうから、これはこれで良かったのかな、と思っています。

本当のことを言うと、前半の護衛や政策ブレーンの証言は結構単調なので、退屈してしまいました。
後半の捜査状況に関する証言に入ってからは大丈夫でしたけど・・・。

たまには、こんなのも如何でしょうか。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★★)

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『私の胸の思い出』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

2become1実話を基にした乳癌を患ったキャリアウーマンの闘病記をコメディ・タッチで描いた感動作なのですが、50代のご夫婦2組以外は全て男性でした。
何か、変な感じ・・・。

広告代理店に勤めるキャリア・ウーマンのビンゴ。恋愛にしか興味のない周囲を尻目に、仕事に生きているように見えるが、実は7年前に姿を消した恋人を待ち続ける一途な面ももっている。
ある日、酔った勢いでベットと共にしたプレイボーイ風の男性に、左胸にしこりがあると指摘される。数日後、臨床心理医として改めてビンゴを訪ねたヴィのすすめで診察を受けたところ、医師から乳癌と宣告されてしまう。
自分もいつかは結婚して、子供を産みたいと考えてたビンゴは、手術にも踏み切れず、漢方薬や太極拳どの民間療法を試してみるがうまくいかない。同時期に、ビンゴのポジションを狙う同僚の罠、7年振りに再会した恋人の心変わりと度重なるトラブルに傷付き、次第に自殺を考えるまで思い詰めていく。
それでも、励ましてくれる友達の誠意に応えるべく、彼女等の恋愛の揉め事を解決したり、美声を持ちながら自信の失った歌手志望の少年を励ましたり、大手企業のプレゼンの準備で大忙しの日々を過ごしていた。しかし、手術を行うかどうかの選択に迫られると、怖くて決心できずにいた。
そんな時、ヴィの紹介で、パートナーの理解によって乳癌を克服し、闘病後に出産した夫婦と出逢い、頑なだった気持ちが少しずつ溶けていく・・・。

ミリアム・ヨンは、香港・日本・韓国のホラー・オムニバス『美しい夜、残酷な朝』で、シリアスな演技を見せていましたが、香港では元々コメディで有名な女優(兼歌手)。
描かれているのはかなりシリアスな展開なのに、深刻ぶらずに軽い感じであっけらかんとした演技を見せ、それが却ってことの重大さや哀しみやさみしさを表現していたように思いました。

ヴィを演じるリッチー・レンも、コメディから『ブレイキング・ニュース』の犯人役のような硬軟演じ分けられる貴重な俳優(兼歌手)。
初めは「ベットで拒絶された自分自身の心的外傷の治療のため」とか言いながら、お節介を焼き、段々本気で好きになっていく過程を無理なく演じています。
お節介焼きのシーンでは岸谷五朗さんにも似ているかなぁ、なんて思いながら、観ていました。

主題歌を歌うジャスティン・ローの声はキレイで、惚れ惚れするし、ビンゴを励ます友人(女2、男1)も良い感じでした。

人は誰でも病気になりたくないし、健康であるに越したことはないと思います。
だけど、病気になったとしても、早期に勇気を持って病気と向き合うことで、それまでとは違うかもしれないけれど、人生を満喫することは出来るんだ、ってことが仰々しくなく、自然に伝わってきます。

実際には、もっとツライ闘病生活を過ごしている方、家族もいらっしゃるので、手放しで絶賛することは出来ないし、こうすればOKという生やさしいことでは、勿論ないのですが。

いやぁ、これはナカナカの出来ですよ。

(満足度:★★★★☆、オススメ度:★★★★)

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ヤマザキナビスコカップ準決勝第2戦! 鹿島vsG大阪@カシマサッカースタジアム

Img_3971久し振りに鹿島スタジアムに行ってきました。

いやぁ、遠かった。

一番速くて安いのが、京成線で成田経由ってことだったのだけど、新宿を出たのが9時半で、スタジアムに着いたのが13時。
ちょっとした旅行ですね。

帰りは臨時の東京駅直行バスで2時間でしたが・・・。

Img_3991ガンバの試合が観たい、と言うのはあるのですが、今日のお目当てはイタリアから帰国して、Jリーグ後半戦のアントラーズ快進撃の立役者、小笠原選手を観たかったんです。

いやぁ、満男、良いですね。
普段なら加地君やヤット選手に注目してしまうんですが、今日は気が付くと満男を目で追っていました。

海外では契約更新や移籍先がなく、不本意だったかもしれませんが、フィジカルとか強くなったのかな?
無駄ではない、いい体験してきたんだな、と感じました。

FKから直接ゴールも決めて、ガンバのユニフォーム着てるのに、心で拍手してしまいました。パチパチ!

Img_3979ACLとかもそうですが、ホーム&アウェイの合計得点で競うのに、アウェイの得点が2倍って、なんか不思議ですよね。

今日の試合は3-2で鹿島が勝ったのに、第1戦が1-0でガンバが勝っていて、1勝1敗で合計点が3-3なので、アウェイ2得点のガンバが決勝進出ですからね・・・。

ACLで浦和がアウェイで城南一和と2-2で引き分けて、決勝進出ムード濃厚というのも理解しました。

Img_4035マグノアウベスのケガが治り、控え選手に入っているとは言え、もう一人のブラジル人バレーも欠くFW陣。
今日は、播戸竜二の気合が入りまくっていたのは、良く分かりました。

また、セットプレイに、ディフェンダーのシジクレイが参加して、ゴールを決めるなど、とにかく勝ちたい、という意志が伝わってきましたが、今日のガンバは、このところのリーグ戦の不調のまんまに、あんまりしっくり行っていませんでしたね。
オリンピック予選に安田と家長を取られていることも関係あるのか、ないのか、ですが。

Img_4012それよりも、本山雅志選手の2ゴールなど、今日の鹿島は素晴らしかった。

鹿島って、ヤマザキナビスコでは、第1戦の敗戦から、第2戦で逆転勝利っていうパターンが多いらしいですね。
途中までは「僕の目の前で、決めちゃうか?」と、マジで不安になりました。
何しろ、あと1つ何かの大会で優勝すると、10冠達成だったらしいですからね・・・。

Img_4119何はともあれ、ガンバが決勝進出。

もう1戦は、川崎が4-2で横浜Fマリノスを完勝して、勝ち上がったとのアナウンスが流れました。

マリノス相手に4点ってスゴイな。
また、ジュニーニョ・ショータイム!だったのかな。

決勝は11月3日(祝)に国立競技場です。

観に行きたいなぁ・・・。
浦和じゃないから、さすがに国立は満杯にならないよなぁ・・・。
チケット争奪戦に、いざ出陣です!

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トップリーグ07-08プレマッチ! サントリーvs神戸製鋼

Img_1096ワールドカップで開催の遅れていたジャパンラグビートップリーグが、いよいよ開幕します。
今日は最後の調整試合ってことで、プレマッチが開催されました。
ナイターです。

サントリーvs神戸製鋼という伝統のカードは、関西での試合が続いているので、どういう形にせよ、観られるのは嬉しいですね。
神戸製鋼が連覇を続けていた時、「【ストップ神戸】を実現するのは、絶対にサントリーだ」って、思い込んでいて、実際に奇跡の同点で止めてしまった瞬間に居合わせてしまい、今日に至っているわけですから、見逃すわけにはいきません。

Img_3803どんな良い試合を観させてくれるのだろうと期待して行ったのですが、結果は52-22でサントリーの大勝となりました。

でも、サントリーが圧倒的に強かった、というわけでもなくて、神戸が何だか弱っちかった・・・なぁ。
再来週からのシーズン、大丈夫なのかなぁ、と心配になってしまいました。

ワールドカップ組は、隆道選手や有賀剛チャンのように怪我している選手もいましたが、サントリーはザワ選手と平浩二君、神戸は今村雄太選手は出ていました。
雄太なんかは1年目だし、春から代表合宿とかで留守にしていたからなのか、チームにフィットしていないというか、余り目立ってなかったかなぁ。
ザワは、ハーフウェイライン付近でインターセプトして、走り込んだトライなど2トライを挙げたり、ゲイン突破をみせてくれました。

Img_3813前半は、サントリーペース。
今日のフォワードは、昨シーズンをBチームで過ごしたメンバーに、骨折から復帰した大久保直弥選手やサイモン、元君と言ったレギュラー、隆道選手の代わりに大久保カツオと言ったメンツ。

ラインアウトのミスもなく、倒れ込まずにモールで押していくって意思統一がされていて、悪くなかったと思います。

バックスが全員攻撃に行っちゃっていて、インターセプトされた時の山岡の走りとか、今年は絶対にレギュラー取るんだっていう強い思いが伝わってきました。

個人的には前田-青木-池谷の一列目は好きなので、彼らにも頑張ってもらいたい。

Img_3863後半は、SOの野村を下げて、CTBのライアンがSOに、新加入のロッキーをCTBに入れました。

昨シーズンからライアン選手に釘付けになっている私ではありますが、この位置、結構面白いかもしれませんね。
キックやパスだけでなく、強烈なアタックというオプションがあるわけで、ライアンがどう攻めてくるんだろう、ってワクワクしてしまいました。

外国人枠を有効に使うには、この配置は使われるんだろうなぁ・・・。

Img_3827今日は剛チャンがケガでお休みってことで、栗原選手がFBに入っていました。

清宮さんのブログで「日本人プロ契約選手のプライドを見せて欲しい」と発破をかけられていましたが、どうだっただろう。

栗チャンは、早稲田派の私が慶応の時から応援していた選手なので、ものすごい贔屓目で見てしまうのだけど、北條選手のトライをお膳立てしたプレイは悪くなかったかな。
一番後ろからの指示の声も聞こえたし。
攻撃参加した後、カウンターを喰らって、ガラ空きって瞬間は結構あったかな。

北條選手も完全復帰して、剛チャンも戻ってきたら控えに回ることが多くなるのかな。

前回のワールドカップでは活躍した選手だけに、頑張ってもらいたい。

ライアンと菅藤心君、栗チャンと森岡恵二が交代して、後半ラスト15分は、すっかり神戸ペースになってしまいましたね。
うん、やっぱり攻撃のキーマンはライアンなのかなぁ・・・。

19時半キックオフでしたが、仕事帰りという点では余裕を持って会場入り出来ましたが、帰宅時間を考えると少し遅いかなぁ・・・。

再来週の金曜日、同じ時刻に開幕戦、東芝vsサントリーがキックオフします。
楽しみなんだけど、まだチームが熟成していないこの時期に、この2チームをぶつけてしまうのは、勿体ないんだよなぁ・・・。

メインスタンド側で、Yシャツの上にサンゴリアスの黄色いTシャツを着て観戦していたら、サントリーの選手の上司と思われる男性に、「サントリー、大好きですか」と声を掛けられました。
当然、「はい、サントリー、大好きです」と答えます。

26日も、黄色いTシャツ持参で、観戦するぞ!

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『サウスバウンド』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Southbaoundトヨエツって、白くて、ヒョロッと細くて、弱っちいイメージがあったのですが、ここでは日に焼けて黒くて、骨太で、力強い父親に見えたから不思議です。

こういう家族コメディを取らせたらピカ一の森田芳光監督の最新作です。

小学6年生の二郎は、両親と姉、妹の5人家族。自称「執筆業」で、働きにも行かず自宅でプラプラし、誰彼構わず過激な発言で騒動を起こす父の一郎を恥ずかしく思っていた。ある日、学校のパソコンで父親の使う意味不明な言葉を調べていると、過激派として活動する父の写真が掲載されていた。親友を不良中学生カツのグループから抜けさせるために家に押しかけるが、母の悪口を言われて逆上し、相手が気を失うまで殴ってしまう。校長先生、少年課の刑事、そして、カツの父親まで乗り込んで来て、近状の野次馬に囲まれての大乱闘に発展してしまう。
母の「我が家は沖縄の西表島に引っ越すことにします」という号令で、一家で父の故郷である沖縄に引っ越すことになる。そこで、地元のヒーローとして大歓迎を受け、廃屋を改修して住めるようにしたり、荒野を開拓して畑作業をする一郎のことを見直し始める。
しかし、その土地の現在の所有者である観光開発業者がやって来て、不法占拠と主張し始めて・・・。

東京編、沖縄編の二部構成になっています。
東京編は台東区松が谷が舞台なのですが、僕の出身地の近くってことで親近感が湧きました。
僕の育った町は上野寄りなのですが、お母さん役の天海祐希さんも地元ですね。

沖縄で出逢う同級生に「東京の何処から来たの?」と聞かれて「浅草」って答えたり、「私は麻布」と言われて「うぁ、格好イイ」と言ってしまう感覚、良く分かります。
僕も住んでいたの上野じゃないけど、説明が面倒なので「上野」って答えていたし、高校では学区が同じなので「銀座に住んでいる」って子いました。

さて、冷静になって観てしまうと、学生運動時代の気質の抜けない闘士崩れの無職のおっさんの物語なのですが、言っていることはイチイチ的を射ていて、社会的に見てちゃんとした大人の方が誤魔化しながら生きていることを示していて、面白かったです。

「ナンセンスッ!」って、死語ですよね・・・。
でも、妙に耳に残りました。
それから、「いらっしゃ~ぁい!(by三枝師匠)」もバツグンのタイミング。

こんなトヨエツ見たことない。

ワイドショーを見ていた我が母の話では、「離婚の慰謝料の額が半端じゃないから、来た仕事は断らないらしいよ」とのことですが、そう言えば、結構、寡作な人だったのに、昨年の『フラガール』以降、連発していますね。
真意はともかく、こうやって見られるのは嬉しいことです。

こんなにハチャメチャな一郎さんを地獄の果てまで着いていくとばかりに、愛しぬく母・さくらってリアリティあるのかどうか分かりませんが、天海さんはタフな母親像(実は昔は自身も過激な女だったという設定)を演じています。
『バッテリー』の母親の愛情とは少し違うけど、ここでも家族への愛情を見せてくれます。

沖縄編では、地元の俳優さんが「素」の演技をみせてくれますが、西表島の駐在さんを演じる松山ケンイチ君が、妙に訛った演技でチョットだけ出ています。
トヨエツも松山ケンイチ君も、森田監督の次回作『椿三十郎』で続投ってことで、気に入られたってことなのでしょうか?

パイパティローマの伝説とか知っていると、もう少し面白いのかも。

絶対にあり得ない話だけど、現代のファンタジーと思えば・・・。

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★☆)

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『ローグ・アサシン』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Warジェット・リー×ジェーソン・ステイサム。
その他の出演者を見渡しても、バリバリのアクション映画を期待したのですが・・・。

サンフランシスコ。FBI捜査官ジャックとトムは、伝説の殺し屋ローグを追い詰めていたが、銃撃戦の末、取り逃がしてしまう。数日後、トムと彼の家族を惨殺されてしまう。
3年後、チャイニーズ・マフィアと日本のヤクザの抗争が激化している中、それまで姿をくらましていたローグが現われ、またしてもジャックを翻弄していく。
チャイニーズ・マフィアと日本のヤクザの間を往来する、殺し屋ローグの正体と真の目的とは・・・。

ストーリーや何より、銃撃戦やカーアクションはバッチリでしたが、肉体を張ったアクションが少なかったのが残念でした。

ジェット・リーは、アクションよりも心理的な演技を重視していたみたい。
敵なのか、味方なのか、正義なのか、悪なのか、チラリと見せつつ、最後まで全体像は見せず、「こいつは一体、何者?」って興味で引っ張っていました。
ヒントは転がっているので、途中で「多分・・・」と分かりましたけど。

対する、ジェーソン・ステイサム。『トランスポーター』シリーズも好きで、ここでも相棒の死を契機に仕事に没頭する捜査官を渋く演じています。
が、僕より年下だったのですね。
これにはビックリしました。
役回りとしては損な役ですが、ローグの正体よりも意外だったかも・・・。

柳川組の組長の愛娘キラ役で出演しているデボン青木も、アクションで世に出ながら、ほとんどアクションなしというさみしい状況。
でも、彼女は「アクション映画でアクションがない」という意外性で作品を選んだみたいだし、祖先の母国である日本人役ということで、演技に集中することを希望した様子。
他の日本人役の俳優(日系、チャイニーズ、コリアンのアメリカ人)の日本語には「字幕付けてくれないと、何語を話しているのかさえ分からん・・・」状態だったのに、彼女の日本語だけは異様にくっきりはっきり聞こえてきました。

日系人俳優ということで、ケイン・コスギも柳川組長の側近役で出演。
デボン青木と共演した『DOA』では主役級の扱いだったのに、メジャークラスともなると台詞もほとんどない役になってしまうんですね・・・。
ジェット・リーとの対決は、日本向けのサービスかもしれませんが、魅せ場ではあります。

組長役の石橋凌さんは、『呪怨』以降、ハリウッド作品が増えていますね。
流暢な英語で決めてくれます。

ハリウッドから見た「日本感」や「ヤクザの世界」ってことで、違和感を感じるかもしれませんが、随所に見られる掛け軸、スローガンにはそれなりに納得できることが書かれていて、パロディとして楽しめましたが・・・。
やっぱ、ダメかな?

連休中の観客動員が見込みより多かったらしく、パンフレットが品切れという珍しい状況になっていました。

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★)

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『未来予想図~ア・イ・シ・テ・ルのサイン~』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Mirai

『未来予想図』。

もう20年も前の歌なのですね・・・。

今でこそ好感度調査で連続1位を獲得するドリカムですが、デビューCDを発売日当日に購入したという人は少ないはず。

当時、高校生だった僕は、学校帰りにチャリンコで秋葉原に買いに行ったという変わり者(?)だったのですが、だから、この作品は観ないわけには行かないと思っていました。

宮本さやかは、印刷会社に勤める普通のOL。大学時代からの恋人の福島慶太は、スペインの建築家ガウディに憧れて、建築事務所で働いている。自分の夢をひたむきに追い続ける慶太の言葉に後押しされ、就職活動では断念した雑誌編集者の道を再び目指すことにした。しかし、彼女の転職が無事に決まった矢先、慶太にスペイン赴任の話が持ち上がる。それぞれの夢を追いかけるため、二人は別々の道を歩み始める。
5年後。さやかは「恋の叶う花火」の取材が思うように進まず、雑誌記者の理想と現実にぶち当たっていた。
そんな時に、慶太はスペインに赴任してから一度も日本に帰ってきていないと噂に聞いた。加えて、実家の母親が倒れたとの連絡が入り、自分の気持ちや仕事のことばかりを優先させていたことを思い知らされる。
自分を見つめ直すために、スペインを訪れたさやかは、卒業旅行で行った想い出の場所で、偶然に慶太を見かけるのだが・・・。

やっぱり松下奈緒は背が高いですね。
相手役の新人・竹財君も決して低い訳ではないのですが・・・。
前作『アジアンタム・ブルー』では南仏で、今回はバルセロナですが、地中海の突き抜けるような青い空が似合っていました。

大学2年生から30歳直前までの10年間という時間を出さなければいけないので、髪型(学生の時はオン・ザ・眉毛で揃えてました)や服装を工夫して、年齢は作っていました。
元々、実年齢より上の役を演じることが多い女優さんなので、割りと上手く見せていたとは思うのですが、2時間の中で10年と言うのはやっぱり厳しいかな・・・。

『未来予想図』をベースにした学生時代~『未来予想図Ⅱ』の印刷会社OL時代は、「ある、ある!」って、良い感じでした。
皆、やっていた、または、憧れていたもんなぁ、「ア・イ・シ・テ・ルのサイン」。
表面上は、少しバカにしながら・・・。

しかし、雑誌編集者になった現在のエピソードは、仕事や家族の悩みとかは映画の題材にしては弱いかな、と思ってしまいました。
原田泰造、西田尚美の倦怠期の夫婦は悪くなかったけど、「恋が叶う花火」ってテーマは、他でも取り上げられていたんじゃないかなぁ・・・。

「年齢とか状況によって『未来予想図』は変わっていくもんなんだ」って部分と、「恋人でも家族でも愛する人に、伝えられる時に伝えとかないと、伝えられないこともあるんだよ」って部分を出したかったのは、十二分に理解できるのですが、少々強引な印象もしてしまいました。

それでも、クライマックスの横浜の花火大会のシーンは、映画らしいシーンで見応えはありますし、そこにDCTの歌が被さってくる。
「この歌の流れるべきは、ここじゃない!」という思いはあったものの、感動的ではあります。

隣りにいたカップルの女子、号泣でした!

で、タイトルロールが流れますが、そこで終わりではありません。
くれぐれも席を立たないで下さい。
登場人物達のその後のエピソードが紹介されていきますので。

何だかんだ言っても、観て良かったと思いますよ。
ネタ的には2時間スペシャルで十分ですが、スペイン・ロケのシーンとデッカイ花火は、映画のスクリーン向きだし。
ただ、ファンとしては、タイミング的に『未来予想図』を聴くのは、少しツライ部分もあるのは事実なのですが・・・。

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★☆)

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『幸せのレシピ』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Recipeすごい面子がそろっているのに、すごく軽い感じのハートウォーミングな作品で、悪くなかったです。

マンハッタンの人気レストランで料理長を務める、完璧主義者の天才シェフ・ケイト。
今日も厨房を取り仕切り、周囲のスタッフからは鬼のように恐れられている。とにかく無駄なことが大嫌いで、常連客の賞賛に対する挨拶さえ億劫なのに、精魂込めた料理に見当違いな文句をつける客がいようものなら、常にケンカ腰で、レストランの女主人に、セラピスト通いを命じられる始末。
そんなある日、唯一の肉親である姉が交通事故で亡くなり、残された9歳の姪・ゾーイを引き取ることになる。
休暇から復帰してみると、副料理長としてニックが雇われていた。
厨房で音楽を掛け、歌いながら調理するお調子者に最初は反発するものの、「ケイトの料理の腕に惚れ込み、一緒に働くために有名店の誘いを断って来た」という彼に、次第に惹かれていくようになっていく。
それまで、料理さえ作れたら幸せだった堅物な女が、姪とイタリア被れの男にペースを乱され、思うようにならない毎日の中で、少しずつ変化していく・・・。

ゼタ=ジョーンズ、良いです。
彼女って「強い女」のイメージがありますが、このケイトという女性は突っ走ってないと不安になってしまうから「強い女」を演じやすい状況を作って、その中で自分を演じている女性。
自分の周囲にも、いそうな感じ。
崩れてしまえば、崩れてしまうんです。
うん、頑張らなくても良いよ、ってことなんですよね。

最初はシェフとしては一流でも人間性では三流以下だったのに、ゾーイと人生ゲームをしたり、枕投げをするところ辺りから、少しずつ表情に変化が出てきて、叔母としても、女性としても、何より人間として魅力が出てきます。

そうそう、かくし芸大会の堺正章センセイバリにテーブルクロス抜きも見せてくれます。

イタリア被れのお調子者・ニックを演じたアーロン・エッカートは、こういう感じの芝居をするイメージがなかったので新鮮でしたし、派手派手パンツも妙にハマッてましたね。
良かったです。

でも、この作品の肝は、姪のゾーイを演じたアビゲイル・ブリスリンです。
『リトル・ミス・サンシャイン』でも上手いと思いましたが、期待以上の出来でした。

母親を失ったショックで心に傷を負った9歳の少女で、ただでさえ環境の変化に戸惑っているのに、本当はピザやスパゲティとか気軽に食べられる食事が良いのに、食卓には叔母の作る見たことのない料理が並んでいる。
何を、どうやって食べれば良いのだろう・・・。
それが、ニックの登場も絡みつつ、少しずつ本来の明るくてキュートで、ちょっぴりオマセな女の子の一面を見せ始める。

「女の子は3歳でオンナになる」と言った人がいるとかいないとかですが、10歳にして大女優の風格を漂わせています。
「ポスト・ダコダ・ファニング」なんて言われていましたが、それ以上になってくれるんじゃないでしょうか。

ラブ・ストーリーとしても、擬似家族が形成されるドキュメントとしても、ベタな展開だし、どっちにも比重が傾いていないので、どちらかを期待していくと単調に感じるかもしれません。

でも、こういう映画は安心して見られるのが、何よりだと思う次第なわけです。
ハッピーエンドで良かった!

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★☆)

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『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

F4このシリーズ、結構好きかも。

宇宙放射線を全身に浴びたことで超人と化した4人は、ニューヨークの危機を救ったことで、すっかに時の人となっていた。
ニューヨークの街中が、リードとスーの結婚式の話題で持ちきりの中、世界各地で異常現象が群発していた。
結婚式の準備と並行して、科学者として独自に研究を進めるリードだったが、スーは平凡な家庭を築くことを夢見ていた。
しかし、結婚式は最中、シルバーサーファーの出現により、式は台無しになってしまう。
その後の調査の結果、銀河系の惑星で彼の出現後8日で滅びている事実が判明する。
地球の危機を4人はどうやって乗り切るのか・・・。

前作以上にキャラが立っているので、分かりやすかった。

自らの実験の失敗で仲間を巻き込んでしまった責任感と地球を救うという使命感に目覚める元・ガリ勉オタクの研究員のリード。

超人的な力を持ったためにいきなりセレブになってしまった戸惑いと、愛する人との平凡な結婚生活を夢見る普通の女性としての部分で揺れるスー。
繊細な女心をジェシカ・アルバが魅力的に演じ、ウエディングシーンやお約束のチラ見せサービスカットで、楽しませてくれます。
ウエディングドレス姿は本当にきれいでしたよ。
4人の中では最も非力な彼女が、今回の絶体絶命の危機を脱するキーパーソンになっています。

一見、軽薄で、一匹狼的なところもあるスーの弟ジョニーは、実は仲間、特に姉思いの優しさを持っているイイ奴だし、岩のような容姿になってしまった気は優しくて力持ちなベンは、盲目の恋人アリシアの存在により本当に心の美しい男性なのだと分かります。

シルバーサーファーは、本国アメリカでは主人公4人より人気があるそうですね。
渋谷の【クイック・サーファー】にも、サーファーつながりでTシャツが売られていました。
まぁ、その辺がイマイチ分からなかったのだけど、性格は実はイイ奴でしたよね。

前作は事件がニューヨークに限定していましたが、今回は日本、エジプト、ロンドン、北京、上海とワールドワイド。
「東南アジアへ」って言ったのに、万里の長城が出て来た時は「あれっ?」って思いましたけど。

そして、ラストシーンは、なぜか日本でした。
子供が浴衣のような、着物のような衣装を着けています。
繰り返しになりますが、そこでのジェシカの衣装は必見です。

宿敵ビクターも、シルバー・サーファーも、生死不明なままエンディングを迎え、パート3に含みを持たせていました。
次は、どうする?

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★☆)

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F.LEAGUE 2007 第3節/ペスカドーラ町田vs名古屋オーシャンズ@駒沢公園室内球技場

本当ならば、今頃、釜山にいたはずなのですが、なぜか自宅のパソコンの前にいます。

飛行機のチケットは予約していたのですが、最終的に発券ギリギリでキャンセルしたのでした。

テレビで映画祭の映像を見たら、やっぱ無理しても行けば良かったのかな、とか寂しくなってしまいました。

そんなわけで三連休を東京で過ごすことになり、何しようかなと考えていたわけですが、Jリーグ(柏vsG大阪)のチケットは既に完売ってことで、今年から開幕したフットサルリーグを観に行くことにしました。

駒沢公園、久し振りです。
5、6年振り?
何か、記憶よりもキレイになっていたので、驚きました。
(そんなに変わってないか?)

P1040918フットサルって、そんなに詳しくないし、どっちが強いのか知らないし、選手も名古屋は比嘉リカルド選手、町田は金山友紀選手の日本代表選手は知っているのだけど・・・。

まぁ、何とかなるでしょう。

P1040908あっ、町田の甲斐修侍選手って、聞いたことある。
何でだろう?
町田はギャラリー2がサポーターカンパニーになっているので、店でポスターとか見たことあったかもしれないな。
・・・多分。

1,800人以上の来場があり、あまり大きくない体育館は一杯になっていました。
一応、町田のホームってことなのですが、サポーターは名古屋の方が多くて、不思議でした。
東京は下部のチームが沢山あるから、サポーターが少ないのかな・・・?

P1040932開始早々、名古屋の北原亘選手が放ったシュートを町田のディフェンスがクリアミスして、オウンゴール!
何となく名古屋側に座ったのだけど、盛り上がっています。

フィールドは狭いけど、インターセプトしやすいし、抜けるので、パスしたら、ずっーと奥まで走りこんでボール待っていて・・・。
サッカーとは別物ですね。
攻守が絶えず入れ替わって、面白かったです。

20分ハーフと言っても、ペナルティやサイドラインを割った時、ケガの治療の時間は時計が止まります。
短い時は1秒、長くても1、2分で切れるので、結局40分間位かかるのかな。

P1040971ペナルティも細かくて、ユニフォームの上着がパンツから出ていただけで注意されていました。
選手の入れ替えは自由なのですが、待機中の選手はビブスを着ていて、それをバトン代わりに交代するのですが、タイミングが狂って、同時にフィールドに入ってしまって、イエローカードを受けていました。

また、町田のブラジル人監督が、サイドアウトの審判に対して主審に文句を言ったらしく、イエローを出したら、あわや乱闘という雰囲気になり、退場になってしまいました。
何を言ったんだろう・・・。

6つ目のペナルティから、相手チームにPKが与えられる、というルールがあったりして、紳士のスポーツみたいですね。

P1040998町田がゴレイロをベンチに下げ、フィールドプレイヤーを5人投入したパワープレイで猛追します。
フィールドプレイヤーのパンツの上に、ゴレイロのユニフォームを着るので、かなり目立ちます。

攻めて攻めまくりましたが、残念ながら、先制した名古屋が4-2と逃げ切りました。

名古屋のキャプテン・北原亘選手、10番・ボラ選手、9番・森岡薫選手、14番・山田ラファエル選手あたりが気になりました。

試合後、観客にサインをしていたリカルド選手が、一人の男性と話し込んでいたので、誰かと思ったら、ヴェルディのラモス瑠偉監督でした。
握手攻めにあってましたよ。

外に出ると、駒沢公園でR&B歌手のAIが撮影に来ていました。
ロープが張られていて、遠巻きで見ただけですが、だからこそ、ルックスはキレイだな、という感想で終わりました。
話し声とか、テレビと同じか、聞いてみたかった・・・。

P1040910P1040944P1040953P1040965P1040988P1050001P1050013P1050014P1050012

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『パーフェクト・ストレンジャー』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Perfect_stranger_2コピーにもなっている“ラスト7分11秒「衝撃の真実」にあなたは騙される”は、失敗だったのではないでしょうか・・・。

男名前のペンネームで新聞に寄稿する女性記者のロウィーナは、半年かけてスクープした代議士のスキャンダルを内外の圧力により、ボツにされ、休暇を与えられてしまう。
そんな時、幼なじみのグレースの母親から「娘が変死体で発見された」と電話が入る。
事件の1週間前、地下鉄の駅でグレースに会ったロウィーナは、グレースが広告代理店のCEOとして一世風靡する大富豪ハリソン・ヒルと、インターネットのチャットを通じて知り合い、不倫の関係に陥ったがすぐに捨てられ、そのネタで彼を脅迫しようとしていることを、本人から聞かされていた。そして、検死の結果、グレースは妊娠していたことも判明する。
早速、調査を開始したロウィーナは、パソコンオタクの同僚マイルズの協力を得て、偽名を使ってハリソンの会社に派遣社員として潜入し、ハリソンに接近することに成功するが・・・。

婿養子で女癖が悪く、離婚をすれば後のない社長。
彼の浮気に眼を光らせる妻と、妻の息のかかった美人秘書。
元・不倫関係にあった古株従業員。
グレースと浮気していたロウィーナの元カレ。
誰もが、犯行の動機は持っているように思える。
そして、調査に協力的だが、ストーカー的な笑みを浮かべるマイルズにも・・・。

主演のハル・ベリーは、とにかく美しく、艶かしい。
監督のインタビューでは、ハリソンを誘惑する場面は妖艶に撮るように務めたが、その他では要求しなかった、というので、そもそもの素材が艶やかなんでしょうね。
見とれてしまいました。
それだけでも観る価値ありと思います。

大富豪ハリソンを演じたブルース・ウィルスは、アクションでない演技を見るのが不思議で、しかもただのスケベ親父ですからねぇ・・・。
こちらもある意味、見どころとなっています。

最初に触れたコピーについてですが、「へぇ~」というのはあったのですが、驚愕はしませんでした。
そう言えば、そんなセリフや行動していたな」程度の小さな伏線がいっぱいありました。が、全く気にならない程の小さな示し方なので、もう少し大胆に見せつつ、気が付かないって方が、後で面白いし、親切かな、と思いました。
でも、もう一度、犯人を知っている状況で見れば、初見では気が付かなかった不自然な行動も目に付いて、面白いのかもしれませんね。

まぁ、この手のコピー、そもそもが「あなたが犯人だと思っている人は、犯人ではないですよ」と、言っているようなもんです。
ついつい犯人探しで見てしまいがちですが、それではつまらないかもしれません。

ラスト7分11分から、始めるタネ明かしに身を委ねて、楽しみましょう。

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★)

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『クローズド・ノート』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Closednote_1何か、映画よりも、舞台挨拶の方が話題になっているような・・・。
俳優個人がどうのって、別に・・・、なので。

行定勲監督×沢尻エリカ主演による、1冊の日記帳がつなぐ奇跡のラブストリー。

小学校の教師を目指す女子大生の香恵は引っ越しの際、前の住人が忘れていった1冊のノートを見つける。
ある日、バイト先の万年筆店の客としてやって来た画家の石飛リュウに香恵は恋をするが、相談相手の親友ハナはロンドン留学中で連絡もままならない。
もやもやした気持ちを紛らわすように、香恵はいけないことと知りつつ他人のノートを開いてしまう。ノートに挟まっていた写真に写った、小学校の遠足を引率する若くてきれいな女性こそノートの持ち主だった若草小学校4年2組の担任教師の伊吹であり、彼女により書かれた、仕事(不登校の女子児童)や恋愛(大学時代の恋人・隆との再会)の悩みに引き込まれていく。

女王様キャラで失笑を買った沢尻が、ここでは何処にでもいそうな普通のかわいい女の子を演じています。
そのギャップが不思議で、面白かったです。
これまでの彼女って、意志の強そうな、真ん中に芯のある女の子役が多かったと思うのですが、ここでは普通に恋して、喜んだり、傷ついたりする普通の女の子で、こんな演技も出来るんだな、という印象でした。

Closednote_2でもですね、僕は敢えて事務所の先輩・竹内結子に軍配を挙げたい。
行定監督に「今回のテーマは沢尻エリカとガップリ組んで撮りたいので、助演には演技を委ねられる俳優を配した。」と言われた通り、行定組は3作品目なので、相性が良いのが分かる、素晴らしい演技です。

今回の彼女は、前の住人で、日記の持ち主の伊吹先生ですが、言ってみれば、香恵の想像の中のキャラクターと現実の女性の二役になっているのですよね。
同じ場面、同じセリフでも、黄川田君との時は初々しくさわやかなのだけど、伊勢谷君との時はもう少し踏み込んだ関係というか、最終的にはプラトニックな二人なのだけど、恋人同士という現実感がありました。
細かなニュアンスの違いがはっきりしていて、上手い人だなぁ、と思いました。
教師を目指す香恵の理想を投影していることもあり、先生としてはレトロなイメージがありましたが、丁寧に演じていました。

画家役の伊勢谷友介は、藝大出身ということで、この役も彼以外に考えられなかったかな。
創作シーンの真剣な眼差しとか、創作以外では周囲が見えない不器用なところとか。
いつもは濃~いキャラクターが多いけど、今回は心の傷を見せないように鈍感を装う、普通の男と言う感じで、この人も「こんなんも出来るんだぁ」と思いました。

『セカチュー』は80年代が舞台、『遠くの空に消えた』も時代設定は不詳ながら70年代後半~80年代前半と思われる世界でした。
そして、この作品では、随所に80年代のアイドル映画っぽい遊びが散りばめられていました。
例えば、部屋に貼ってあったポスターから黄川田君が消えるのは大林宣彦監督っぽいと思ったし、古風な女の子が恋愛を通して成長する展開は、大森一樹監督の『女たち』シリーズとも似た印象も受けたし・・・。

風光明媚な京都の景色(【哲学の道】などの名所も含む)の中で、登場人物が標準語を話しているのが、何となく不思議でした。

釜山国際映画祭のオープンシアターで上映するみたいですね。
テイストが母親のラブレターを読んで運命の恋に出逢う大ヒット作『クラシック(ラブストーリー)』に似ているので、受け入れられるのではないかな。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★★)

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韓流シネマ・フェスティバルXXI 『多細胞少女』

Dasepo今年の韓流シネマフェスティバルの最後の作品です。

・・・なんじゃ、こりゃ!

昨年の東京国際映画祭で、チケット売り出し後に急遽追加上映が決定して、僕は観られなかったのですが、観た人がウワサしていた通りのヘンテコな作品でした。

舞台は、風紀の乱れ切った、【快楽の名門】ムスルモ高校。
生徒会長と副会長は公認のSMカップルで皆に模範を示し、教師と生徒が性病検査で早引きすると「お前もか!」と教室がもぬけの空に・・・。
全校生徒がクールでセクシーなこの学校にも、純情を燃やす生徒もいた。
援助交際で家族を養う貧乏少女、スイスから転校して来た美男子・アンソニー、容姿が醜く、童貞でイジメられっ子の一つ目。
貧乏少女はアンソニーへの身分違いの愛を夢見ていて、アンソニーは一つ目の美しすぎる弟・二つ目に対して恋愛感情を抱き、自分の性別を混乱する。そして、一つ目はサッカー部主将の熱い求愛を無視して、親切な少女・トラジに胸をときめかせていた。

ミュージカル風な展開、ホラー調だったり、SFXを使った妖怪退治があったり、何でもありのてんこ盛り。
聞けば、原作はインターネットで発表された漫画なのだとか。
なるほどね・・・。

例えば、イケイケ女子を貞操を守る女性に変身させていたのが妖怪だったりして、「生徒を縛り付ける学校や校則=妖怪」と、若者が言いたいことをかなりデフォルメしているのだな、と理解していくと、面白くなっていきます。

そして、枝葉を整理すれば、結構ありがちな物語です。

影の薄い借金苦の少女が、サラ金社長のプロデュースで芸能界デビューして、一躍有名になって、すぐに社長とのスキャンダル(誤報)で引退するも、借金は返済できたし、性格も明るく、積極的になって、ハッピーエンディングなのかな。

セレブでちょっとタカビーだったアンソニーも、男に惚れたことを悩み、スターになった少女に接近するが生活環境の違いから最悪な別れ方をするが、親の離婚で少女と立場が逆転してしまう。
でも、それはそれで青春の勘違いってことで、幸せに見えた。

全くもてない一つ目も最後にはキャラクター商品で成功して、コンプレックスも考えようによっては武器になる、ってメッセージを送ってくれている。

次世代タレントと呼ばれる若手が大挙出演。
日本でもおなじみの大物俳優が女装癖のあるサラ金会社社長や妖怪ババァを演じているのも楽しい。

でも、でも、やっぱりヘンな映画だな。

(満足度:★★★、オススメ度:★★☆←好き嫌いが分かれるはずなので。)

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韓流シネマ・フェスティバルXX 『ソウルウェディング~花嫁はギャングスター3~』

Gangstar3韓国映画を観に来たつもりでしたが、まるで香港映画みたい?

人気シリーズの第3弾は、台湾出身の女優スー・チーを主演に迎えて、派手なアクションで華麗に魅せてくれます。

香港最大のマフィアのボスであるイム会長は、組織間の抗争が激化すると娘のアリョンを韓国に避難させる。
イム会長にアリョンを託された、韓国東方派のボスのヤン社長は、密輸で中国語の実力を培ってきたナンバー3のギチョルに警護を任せる。
アリョンの正体を全く知らぬまま、単なる観光ガイドくらいに思っていたギチョルとその子分達は、アリョンの傍若無人な態度に慌てふためく。
自身の中国語に限界を感じたギチョルは、中国朝鮮族出身のヨニを通訳として呼び寄せた。殺伐とした雰囲気が流れる中、ヨニは生き残るために本能的に猟奇的な通訳能力を発揮し、ワケありな同居に参加する。
しかし、アリョンの命を狙う殺し屋が香港から韓国に潜入し、アリョンだけではなくギチョル一行までが命の危険にさらされることになる・・・。

とにかく、スー・チーのアクションが素晴らしく、格好良い。
香港映画だけでなく、ハリウッドやフランスの映画にも出演する国際派ですからね。
黒い髪が長くて、背が高く、切れ長な目がアジアン・ビューティー。
初めて見た時からファンだったんですよね。

それから、通訳の少女を演じたヒョニョンも面白い。
ヤケッパチながらも、裏返せばそうかも、と思わせる完全超訳文は、彼女の独特の話し方を通すことで更に笑えます。
僕と韓国人の通訳をしてくれるチングも、面白くするために実はそうしているのかも、と勘繰ったりもしちゃいました。

韓国ヤクザのナンバー3を演じたイ・ボムスは、格好良すぎたかも。
もう少し、いつもの弾けっぷりで笑いの部分があっても良かったかなぁ。

子分の一人を演じていたのは、『寵愛』で全編ほぼスッパだったオ・ジホだったのですね。
全く、気が付きませんでした。

前の席のお兄ちゃんが背が高くて、字幕の左半分位、良く読めなかったんです!
中国語少々、韓国語少々の僕としては、両方の言葉で知っている単語が出てくると頭の中の翻訳装置が訳分からなくなっちゃうのですよね・・・。

前作も観ていないから、DVD出たら、まとめて観よ。

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★)

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韓流シネマ・フェスティバルXIX 『公共の敵2 新たなる闘い』

Gonggong2_2韓国で好きな俳優を一人挙げろ、と問われれば、迷うことなく挙げるであろうソル・ギョングの人気シリーズ第2弾。

と言っても、カン・チョルジュンという役名と、組織の常識からはみ出したトラブルメーカーというポジションだけが共通で、五輪銀メダリストの元ボクサー刑事から熱血検事に設定を変え、巨悪に挑んでいます。

で、敵役が、イイ人のイメージが強い好青年のチョン・ジュノが、新境地を開拓して、非情な学校財団理事長を演じています。

机の上で書類を読み書きするより、現場で捜査をすることが好きなカン・チョルジュン検事は、悪事を働く奴等を捕まえるために仲間には血を流させないという一念から、銃器類の使用も厭わない熱血検事。
ある日、母校であるミョンソン高校の理事長が急死し、その1週間後に後を継いだ長男が交通事故で意識不明になるという事件を知り、「きな臭さ」を直感したカン検事は、自分の担当でもないのに事件を捜査し始める。
実は、学校財団理事長代理に納まった次男のハン・サンウは、同じクラスで3年間学んだ同窓生で、表面上は優等生を装う【裏番】だった彼の存在が、検事という職を志す契機になっていた。
サンウの疑惑に挑むカン検事の捜査は、検察内外、政界をも巻き込んだ妨害に遭い、やがて大きな波紋を呼び起こしていく・・・。

しょっぱなから「ハイ、チ~ジュ」と能天気に登場するソル・ギョング。
韓国のヤンチャな男の子がそのまま大きくなったイメージかな。
『シルミド』や『力道山』とは、全く異なるカメレオンぶりを発揮しています。

そんな型破りな彼を全身全霊をかけて守り抜く上司を、名バイブレイヤーのカン・シニル氏が演じています。
相変わらず良い味出しています。

後半、悲しかったり、やりきれなかったりして、それでも強がって冗談を交わすシーンがあったのですが、僕は痛々しくて観ていられなかったのですが、場内(特に女性客)はなぜか大爆笑していました。
こういう場面で、男の子は思ったことと反対のこと言っちゃうんだよなぁ、分かってくれよぉ~、って感じでしょうか。
そこは男と女の違いなのかなぁ・・・、って、思いました。

敵役のチョン・ジュノ、オム・テウンも良かったです。
終始、眉間に皺を寄せて、『マイボス』と同じ人には見えないですよね・・・。

事件が解決しても、最後の最後まで、お楽しみが残っています。

2時間半は長いかなと思ったけど、全く退屈しない映画でした。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★☆)

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