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韓流シネマ・フェスティバルXVIII 『20のアイデンティティ 異共』

20id2年前の東京国際映画祭で上映された作品で、結構好きだったのですよね。

韓国国立映画アカデミー開港20周年記念で、卒業生達が「20」をテーマに撮影した短編映画のオムニバス作品。

ホ・ジノ監督、ポン・ジュノ監督、イ・ヒョンスン監督、イ・スヨン監督など、日本でもなじみのある名前が並んでいますし、当時はまだ売れっ子というほどでもなかったファン・ジョンミン氏、リュ・スンボムやチョン・ジョンミョン(髪型が普通!)と言った若手も出演しています。

韓国語で「20」の発音は「イゴン」となりますが、【アイデンティティ】という意味を持つ「異共」と同じ発音になることから、このようなタイトルになっています。

「20」という数字にこだわった作品もあれば、セリフの中に「20」という数字を入れただけの作品もあり、大真面目な作品を持ってくる人、ギャグに走る人、ナンセンス物やブラックやシュールな作品もあれば、アニメや舞踊も出てきて、センスも個性もバラバラなのが面白かったです。

1本の持ち時間は5分だったそうなのですが、完成してみたら20本で160分以上という長さになり、前編/後編の2編になっていて、知らない人は前編で帰ってしまいました・・・。

一番好きなのは、やっぱりホ・ジノ監督の『アローン・トゥゲザー』。
同棲を解消した部屋に彼女が荷物を取りに帰ってきて、ラックの奥で見つけた同棲を始めた頃に撮影したビデオを見ながら、想い出に浸る。
その晩、きれいに片付けられた部屋に帰ってきた彼氏が、テーブルの上にあった同じビデオを、ビールを飲みながら見ている。
たったそれだけの5分間の映像なのに、ドラマがあって、想像を掻き立てられました。
元々、ホ・ジノ監督の作品はセリフも多くなく、映像で見せるタイプだし、5分間の中にホ・ジノ・ワールドが凝縮されていました。

独自の世界観と言えば、ポン・ジュノ監督の『シンク&ライズ』は、ピョン・ヒボン氏が漢江の遊歩道の売店の主人を演じるナンセンス・ギャグなのですが、設定にしろ、オチにしろ、後に世に出る大ヒット作『グエムル』につながる作品とも言え(?)、面白かったです。

ガラス越しの男女の会話を言い当てていく内に大ゲンカになってしまうカップルを描いたイ・ヒョウスン監督の『20mmの厚み』は「上手い」と思ったし、カメラで瞬間を切り取るように撮影していた女性が、街中で大ゲンカをしていたカップルを撮影中に本当に時間が止まってしまい、悪戯をするキム・テヨン監督の『Pass Me』も好きかな。

現在では少し状況が変わってきているそうですが、政府が「資源の乏しい韓国という国家において、映画を重要な産業」と位置づけ、国を挙げて映画監督を育成しようとする試みというのはスゴイですよね。
そして、それぞれが見事に開花しているし。

サムゴン、サゴン・・・と、続いていくことを、祈りつつ。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★★)

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