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『吉祥天女』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Kisshoten鈴木杏チャンの迫力ある演技が印象的でした。

天使のような慈愛に満ちた微笑が、一転、目力に凄みを利かせて睨み、愛する者を失い泣く・・・。
周囲の人間たちを翻弄する魔性の少女・小夜子のミステリアスな雰囲気を見事に表現してくれました。
従来の作品で見せた「明るくて、努力家」な優等生イメージは皆無で、とにかくダークに貫きます。

12年振りに故郷・金沢に帰ってきた小夜子。その辺り一体の土地の所有者である名門・叶家も、現在は借金により首が回らない状況にあり、新興の事業家・遠野建設から小夜子が跡取りの暁と結婚すれば、援助すると迫られていた。
そんな縁談話とは関係なく、その妖艶な美貌で暁だけでなく義弟の涼までも虜にし、同級生の麻井由以子すらも憧れを抱いていくようになっていく。
そんな状況の中、小夜子と関わった人たちが不信な死を遂げる。そこには、小夜子が親戚の家に預けられた原因になったと思われる、12年前の失火事件が関係しているようでもある。
北陸地方に伝わる天女伝説に登場する天女の末裔とも言われる叶家。
「【天女の衣】に触れた女は幸せになるが、それに触れた男には祟りがある」という言い伝えの意味するものは・・・。

まず思ったのが予告編が上手く出来ていたのだなぁ、ということ。
本編を見てみると、全然関係ないシーンを上手くつないでいることに気付かされ、「やられたぁ」と思いましたが、「本当に上手く世界観を出していたのだなぁ」と関心させられました。

杏チャン以外では、小夜子の親友であり、12年前の事件の目撃者でもあった由以子役の本仮屋ユイカは、小夜子とは正反対の純粋で、真っ直ぐで、少女らしい田舎の女子高生を演じていて良かったです。
朝ドラ後、ちょっとクールな女の子の役もやっていましたが、彼女にはこういう不器用そうな役が良いですよね。

美術史の研究題材として叶家に興味を持ち、事件の真相に接近していく由以子の姉・鷹子を市川実日子さんが演じています。
この人の場合、演技の上手い下手より雰囲気のある人ですが、「男よりも研究に興味があります」的な少しズレた女性像は的確でしたね。探偵みたいな役なので、若干『食いタン』に被るところありますが・・・。

それから、もう一人。小夜子の執事役の津田寛治さん。小夜子の祖母である叶家当主のあきから5歳の小夜子を託され、彼女と共に行動する謎の男で、小夜子の着替えの手伝いまでしているんです!
事件に大きく関わっているようでもあり、単なる傍観者/見届け人のようでもあり、彼の目的が何なのか分からないので、それが一番のミステリーでした。
不気味な雰囲気でていました。

冒頭に「昭和45年」とテロップが出たのですが、原作に合わせただけなのでしょうか?
あまり時代性というのは感じませんでした。
確かに村全体を所有する資産家という設定は、現代にはあり得ない感じはしますけど・・・。

(満足度:★★★、オススメ度:★★★)

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