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『Watch with me~卒業写真~』(舞台挨拶付き)鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Watchwithme何かものすごいドラマがある訳ではない、残り僅かな消え行く命を、ただ静かに見つめている、そんな感じがしました。
悪くないです。

ガンで余命半年と宣告された元報道写真家の和馬は、残り僅かな時間を故郷・久留米で過ごそうと、帰郷する。ホスピスの緩和ケアサービスを受けながら、最期に美しい故郷とそこに住む人たちを撮影した写真集を出版することを思い立つ。
そんな和馬を明るく励ます妻の由紀子は、看病のために「教師を辞めて着いて来た」と言うが、実は休職しただけで、夫の死後に復職するつもりでいた。
いつも夢の中で見る少女のことを、看病に来る伯母夫婦や幼なじみとの会話の中で思い出して行く。

主演の津田寛治さん、良いですよね。
有名になったのが割りと遅いし、若い役が多いのですが、43歳の和馬とほぼ同年代なんですよね。咳込み、痛みをこらえる演技のために、いつもより声のトーンを落として、死を受け入れながら、自分自身を(生を)探そうとしている男性がそこに映っていました。

妻役の羽田美智子さんは、映画を観るまでは看病する明るい妻のイメージがありませんでした。
でも、見終えて、職場のことなんかは凄く打算的だったり、初恋の想い出にヤキモチを焼いたり、死に急ぐかのように写真撮影に没頭する夫にカァッとなって怒鳴ったり、夫の死を頭で理解しながら戸惑う妻を、等身大の女性として演じていました。
最後は理解しあい、多分、納骨か何かの日に喪服姿で路地を小走りして、見せた笑顔は素晴らしかったです。

比重として、中学時代の想い出のシーンも多くなっていて、ノスタルジックな印象を作っています。
初恋の転校生を演じた新人の高木古都チャンは、東京生まれで久留米では浮いた感じは出ていましたが、25年以上前の少女としてはどうなのでしょうか。
現在のシーンでも、彼女の娘として登場するのですが、現代っ子のチョットすれた感じで「もう良いですかぁ」と言う演技の方は、良かったです。

それから、久留米ということで、元チェッカーズの杢サンと鶴久サンが参加。特に杢サンは、自身が同じ病気で闘病されていたので、「特別出演」と言うことになっていました。

とにかく、福岡県や久留米市を上げて映画に参加しているらしく、協賛企業、団体がズズズーッと、Hi-Fi Setの名曲『卒業写真』の音楽が止んでも、まだテロップが続く、という感じでした。

そして、今日は初日をいうことで、上映後に舞台挨拶がありました。
「映画で伝えたかったことは、観終えた皆さんが今、心に抱いていることが全てが答えだと思います」というようなことを話した津田さん、津田さんの挨拶に聞き惚れていて「言うこと考えてなかった」と言いながら、言葉を探している内に感極まってウルウルしちゃった羽田さん。出演者の皆さんの意気込みが感じられた挨拶になっていました。

観ていて決して楽しい作品ではありませんし、身内の方で闘病生活を経験された方には辛い描写が続くかもしれません。
死に向かって歩いている私達にとって、「死ぬ」と言うこと、「生きる」と言うこと、色々考えさせられる作品でした。

(満足度:★★★★、オススメ度:★★★☆)

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