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『リサイクル-死界-』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Recycleカンヌ国際映画祭「ある視点」部門にも正式出品されたオキサイド&ダニーのパン・ブラザース監督作品。

切なさや哀しみを含んだアジアン・テイストなホラーという点ではすんなりと入っていけますし、単なるホラーとしてだけでなく、環境問題に焦点を当てている点が新鮮で面白かったです。

恋愛小説のベストセラーにより一躍人気作家となったディンイン。映画製作発表の席上で、霊的体験をテーマにした新作「鬼域」の構想を公表するが、決定しているのはタイトルだけで、執筆は思うように進んでいない。
「主人公は長い髪で・・・」、「バスルームに人影が・・・」、彼女は創作メモを書いてはゴミ箱に捨て、パソコンに入力しては消していった。
そんな中、台所や浴室には見覚えのない「長い髪の毛」が落ち、部屋を横切る「女性の影」や「人の気配」、何度もかかってくるノイズ混じりの電話など、彼女の周りで奇妙な現象が起こり始める。
すべては焦りからくる錯覚なのか、それとも現実なのか。
やがて、身の周りで起きている現象は、自分が原稿として書き記した出来事ばかりだと、気付き始める。
しかし、彼女は現実とは別の次元にある世界、人間が廃棄した有形・無形のモノが作り出す<死界>へと導かれていく・・・。

小説家が書いたことが現実になっていくという展開は目新しくはないし、「これって伏線だろうな」と思うと後に素直に反映されています。それでも引き付けるのは、ディンインが迷いこんだ世界の圧倒的な映像でした。

人間の廃棄したゴミで形成され、ディンインの書いては捨てたアイディアが具現化し、家族に忘れ去られた死者が徘徊しています。
中絶された胎児がこの世界に生れ落ちるための擬似子宮の映像は、グロテスクですが、その中に切なさが感じられます。
ゾンビとなった無縁仏を退治する方法は、カンフーで格闘するなんてのよりも断然リアルで、そんなアイデア、どうやれば思い付くのでしょうか!?

記者会見で「恋愛小説の主人公には自分の実体験が投影されている。自分は霊体験をしたことがないから、してみたい」と話したことが引き金となり展開するホラー体験に、自身が胸の奥底に隠していた闇が描かれていく切ないストーリー。
最後の「なるほど」と頷いてしまったオチも冴え、ストーリーテイラーとしてのパン兄弟の力量が分かります。
夏に公開される初ハリウッド作品『ゴースト・ハウス』も、『the EYE』のハリウッド・リメイクも楽しみです。

(満足度:★★★☆、オススメ度:★★★)

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