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『あるスキャンダルの覚書』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Scandalそこいらのホラーより、ある意味で怖いかも・・・。

オススメはするのですが、「じゃあ、もう1度観る?」と聞かれたら、僕はパスかなぁ・・・。

ロンドン郊外の中学校に、美しい美術教師シーバが赴任し、歴史を教える初老のバーバラは彼女に興味を抱くようになる。ある日、シーバの秘密を知ったバーバラは、秘密を守ることを約束に、シーバの私生活に執拗に介入してくるようになる。

オスカー女優のジュディ・デンチとケイト・ブランシェットの演技対決が最大の見どころ。
この作品でも受賞こそ逃しましたが、ジュディが主演女優賞、ケイトが助演女優賞にノミネートされています。
ジュディの鬼気迫るストーカーぶりも見事ですが、『バベル』では動けないと言う制約下での演技だったケイトも、世間知らずな上流階級の奥様が、育児(第二子が知的障害児)から解放されて社会に出て、若い男の性に溺れたり、真実を知った時の精神の壊れた様子を体当たりで表現していました。

バーバラのように58歳まで誰にも身体を触れられたことがなくって、レズビアン気質を持っているという設定は極端ですが、行動としては分からなくもないのかもしれません。

特に、孤独に共鳴して出遭ってしまった友人同士って、相手が付き合い悪くなって、その理由が恋愛だったりすると、裏切られたと思ったり、嫉妬でつい酷いことを言ってしまったりするのは理解できます。

しかし、彼女みたいに相手を罠に嵌めておいて、「私は味方」みたいな素振りで、相手を思い通りに、離婚の危機となったシーバを自宅に匿って欲しいと言わせるように、誘導して、「ニヤリ」ってされるとなぁ・・・。

バーバラのモノローグを聞いていると、バーバラにとっての「真実」を日記帳に語っていることに気付きました。
社交辞令で言ったことを本気で真に受けたり、あれだけ自分のことを相談したシーバの姿も歪曲された「真実」として描かれています。
本当の友人は画面に登場するどの女性たちでもなく、日記帳なのかもしれませんね。
それ位、孤独ってことなのかなぁ。

「負け犬」って表現は好きではないけど、普通ならひがんだり、凹んだりするところを、周囲のことなど気にすることなく、ストーカーで接近禁止命令が出ているにも関わらず、突き進むバーバラはある意味でスゴイですよね。
(しかし、判決を知らない学校はズサンだなぁ。)

シーバの恋人となる15歳の少年を演じたアンドリュー・シンプソンは、そばかすが子供っぽい印象だけど、幼い中にも英国紳士っぽさも醸し出していて、将来が期待できる新人ですね。ラグビーで南半球に派遣される位の実力はあるらしくて、将来も俳優を続けるかどうか分からないそうですけど。
でも、二人の別れ方が結構あっけなかったかな。もう少し、本気にもつれても面白かったのかもしれない。

新しい日記帳を手に、新しい友情の予感で終わる(始まる?)ラストも後味が悪くて、良かった。
最初から最後まで緊張感の漂う90分間でした。

(満足度:★★★★☆、オススメ度:★★★☆)

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