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『蟲師』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

Mushishi1

正直、かなり難解なストーリーでしたね。

『AKIRA』の大友克洋監督の実写作品。オダギリジョー、蒼井優、大森南朋と“旬”な俳優が主演だけに、かなり期待をしていたくせに、相変わらず原作を読まず、予備知識のないまま、映画館に入ってしまいましたから。

大友監督との出会いはキャラクターデザインで参加されていた『幻魔大戦』ですから、もう25年位前になるのですね。その後、総監督をされたオムニバス『MEMORIES』や監督作品の『AKIRA』と『スチームボーイ』、監修された『スプリガン』と大体観ています。

今回も、およそ100年前、大正の近代化の中で、自然と共存していた時代を、お化けとか妖怪、ましては虫ではない、「蟲」という異界のモノを通して、民俗学的な伝承、言い伝えの色のあるファンタジーを、独特な世界観で描いていました。
山間の村の自然描写はキレイだし、CGを使った蟲は気持ち悪くも、不思議な魅力がありました。
ホラー的な恐怖と言うより、神なるモノへの畏怖というのに近いのだと思います。

主演のオダジョーは、不思議な力を持つ白髪の青年・ギンコを、作り込み過ぎず、腹八分位で演じて見せ、存在感を示しています。彼は演技が上手い下手と言うよりも、どんな役も自身に引き寄せ、特異なキャラも説得力を持って自然に見せてしまうパワーがスゴイのですよね。主演作が途切れないのも頷けます。
ただ、今回のギンコですが、子供の頃の記憶のない彼が旅を続ける理由が、イマイチ伝わって来ないのが残念でした。

Mushishi2ギンコと互いに恋い慕い合いながらも、「蟲に取り付かれ一所に留まるしかない女と、蟲を探して一所に留まることの出来ない男の運命」を受け入れる女・淡幽役は、蒼井優ちゃん。儚げな中に強さのある女性の感じは出していたのだけど、この役は彼女でなくても良かったかも。蟲に取り付かれるという特異なキャラのせいか、彼女の何気ない仕草にも意味を待たせる演技が観られず、勿体なかったかなと思いました。

Mushishi3

その点、大森君が演じた虹郎は、蟲が見えるわけでも、蟲に取り付かれたわけでもなく、年老いた父親に子供の頃に一緒に見た虹を見せるため、虹の姿をした蟲を探す普通の青年です。こういう役を演じさせると本当に上手い俳優だなと思いました。

出産後、久し振りの映画出演の江角マキコさんですが、ギンコの過去に関わりを持つヌイという女性を演じています。オダジョーが活躍するシーンに、割り込む感じで登場するのですが、少し浮いているような感じがしました。この女の持つ情念みたいなのが、後の物語に多大な影響を与えているはずなのに、その点が薄かったのが惜しかったかなぁ。
彼女の演技の魅力は、現代的な雰囲気にあると思うので、こういう時代モノでも現代女性に通じる粋な感じのある役が合っていると思います。

逆に、庄屋の女主人役のリリィさん、元・蟲師という淡幽の乳母・たま役の李麗仙さんの熟女二人は役にピッタリはまっていて、存在感を放っていました。
大友作品の印象として、「ヒロインよりサブキャラの方が魅力的」というのは、確かにあったような気がします。

ファンには堪らない世界ですが、そうでない人(特に春休みで小学生も結構観に来ていましたが、)には全体的にトーンが暗く、正直厳しいかも・・・。

ラストシーンの後、ギンコは何処へ向うのか?
「?(クエスチョン)」の多い作品だけに、何度も観てしまうかもしれないですね。

(満足度:★★★、オススメ度:★★★)

関係ありませんが、サブキャラの魅力に触れていて、思い出しました。
『スチームボーイ』のスピンオフ(?)『スチームガール』の企画はいつになるのでしょうか?
結構、楽しみにしているのですが。

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