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シネマート・シネマ・フェスティバル in 新宿(初日)

新宿三丁目、明治通りをはさんで伊勢丹百貨店の向かい、かつて「新宿文化シネマ」があった場所に、アジア映画の発信基地としてシネマート新宿が本日オープンしました。オープニングの1週間は「シネマート・シネマ・フェスティバル in 新宿」と題して、韓国映画を中心に特別上映されています。

チケット販売開始30秒で完売したカン・ドンウォンの『私たちの幸せの時間』や、本日公開の『王の男』のイ・ジュンギ主演の韓国版『フライ、ダディ、フライ』は、一般公開されると読んで最初から外して、チケットを購入しました。(上記の2本は、来年公開されます。読みが当たって、「してやったり」なのですが、正直ホッとしています。)

尚、映画館は基本は文化シネマのままですが、座席や売店はグレードアップしていました。

○キリマンジャロ・・・パク・シニャンが双子の兄弟の二役を演じた、韓国では2000年に公開された作品。

早くに故郷を離れ、昇進を目前に控えたエリート刑事になった兄・ヘシクと、出来は悪いが故郷で母親を看取った弟・へチョル。へチョルが巻き込まれた殺人事件の捜査が原因で停職となったヘシクは、弟の遺骨を持って、久し振りに故郷へ帰る。しかし、街中で弟と勘違いされてヤクザの抗争に巻き込まれてしまう。ヘシクは刑事に復帰するため、弟を装ってヤクザに近づき、事件の全貌を探り始める。

社会的に見ればエリートで恵まれているはずの兄が、ヤクザでどうしようもないと思っていた弟が、家族や弟の友人たちからどれだけ愛されていたかを知っていく皮肉が描かれています。物語のほとんどは兄のシーンで、弟は回想シーン程度。パク・シニャンは、刑事なのにヤクザよりもタチが悪い感じの兄を見事に演じています。弟の友人の元ヤクザに名優アン・ソンギが扮して、映画を引き締めていました。

韓国のヤクザ映画にありそうなラストで、日本では受け入れ難いかな、と言う印象でした。

○インディアン・サマー・・・こちらもパク・シニャンが主演した、2001年の公開作品です。将来有望な弁護士と、彼が弁護する殺人容疑の美女とのラブ・ストーリー。共演は『黒水仙』、『恋愛中毒』のイ・ミヨン。物語も、パク・シニャン演じるキャラクターもすごく良かったです。ちょっとあっさりした顔は、演じる役によって本当にどうにでも変化して見えてくるから不思議です。

弁護士のソ・ジュナは大手の法律事務所に勤務しながら、国選弁護人も率先して務める正義感を持った弁護士。海外研修に行く前に国選で弁護を担当することになったのは、夫殺害容疑で死刑の求刑を受けているシニョン。彼女は一環して黙秘を続け、死を待つかのように全ての弁護を放棄している。シニョンの頑なな態度に疑問を感じたジュナは、いつしか事件を徹底的に調べ始める。そんなジュナにシニョンの心も開いていく。

インディアン・サマーって、晩秋から初冬にかけて、まるで夏に戻ったかのように気温が高くなる天気のことを言うのですが、弁護士という感情的であってはいけない職業の男が、殺人者かもしれない女性と出会い、愛してしまい、昇進のチャンスであった海外研修を放棄し、最後には偽パスポートまで用意して、国外に逃がそうとする情熱を内に秘めていることを知る、素敵なタイトルだと思いました。

最初は「死にたい」と言っていたシニョンが、「今は生きたい」と語り始める真実と、最後の法廷での嘘。複雑な女性像を演じるイ・ミヨンも上手いです。

○インビジブル・ウェーブ・・・2006年のベルリン国際映画祭コンペティション部門で上映された話題作。『地球で最後のふたり』でもタッグを組んだタイのペンエーグ・ラッタナルアーン監督と日本人俳優の浅野忠信、撮影に香港映画でおなじみのクリストファー・ドイル、ヒロインに韓国のカン・ヘジョンとアジアの才能が結集した作品です。

ボスから妻の殺害を命じられたキョウジ。実は彼女とは不倫の関係にあり、それを疑われないための犯行でもあった。殺人後、罪の意識を抱えながら香港からタイ・プーケットへと逃亡する。逃避行の間、誰かに監視されているような感じもするが、船の上で出逢った赤ん坊を抱いた女性に好意を抱き、連絡先を聞いて分かれた。潜伏先のホテルで暴漢に襲われ、助けを求めたボスが派遣したヤクザ者こそが自分を襲った人物だと知り、自分がボスに命を狙われていることを悟る。

とにかく浅野君のセリフが少ないので、キョウジの監視役の光石研さんが登場するまで、どんな状況なのかを把握できません。でも、それまでの「間」の取り方は不自然なものではないし、クリストファー・ドイル氏の映し出す波とか光とかの映像は見事で、浅野君の哀愁感あるビジュアルも活かされていて、気持ちの良い感覚でした。

子連れでキョウジに声をかけてくる女性のカン・ヘジョン。セルフがほとんど英語なので、母国語の演技を見たかったですね。罪の意識に悩むキョウジの前に現れた天使のようだし、彼女の存在が後でキョウジを更に最悪な方向に転がすという意味では悪魔なのかもしれないし、そういうカン・ヘジョンの危うい魅力は出ていました。彼女の正体(なぜ、同じ船でプーケットに向かったのか)が分かった時は、「らしくない」キャラだと思いましたが・・・。

『インファナル・アフェア』のエリック・ツァンも僧侶になりすました武器売人の役でちょこっと出演しています。ほんの数分の出番なのに、インパクトありすぎでした。

後は平日の19時台で3~4本観られたら、と思っております。

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