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『KING 罪の王』鑑賞(オススメ映画を紹介します)

「ガエルって、背が低いんだなぁ」と言うのが第一印象。周囲の役者と比べて、幼く見えてしまうことが、この役に却って不気味な雰囲気をかもし出していたりもするので、Goodな配役ではないでしょうか。

天使のような純真な微笑で、次々にむごたらしい犯罪を起こしていく様は印象的です。復讐の悪魔と化した子供でもあり、金でメキシコ女性を買って、子供を産ませておきながら、聖職者となり、幸せな家庭を守ると言う保身のために我が子を見捨てた父親を裁く天からの使いのようでもあります。キリスト教文化をもっと勉強しておけば、もっと楽しめたのかもしれません。

海軍を退役したエルヴィス(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、メキシコ人の母親から聞かされていた父親の会うためにテキサス州に向かう。しかし、父親のデイヴィットは牧師となり、妻と優秀な息子ポールと純真な娘マレリーと新しい家族を築いていた。教会を訪ねたエルヴィスに対し、困惑した表情で曖昧な返事をするデイヴィット。父親に受け入れられてもらえると信じていたエルヴィスは、拒絶されたことに深く傷つく。そして、妹と知りながらマレリーを誘惑し、そのことに気が付いた弟であるポールを殺害してしまう。幸せな家庭に忍び寄る影。父と子の関係は、禁断の恋に落ちた異母兄妹の関係はどうなるのか。

「自分を認めてくれないことに腹を立て、罪を犯す」という現代社会における殺人事件の犯人像を映し出しながら、地球上で初めての殺人事件である旧約聖書の『カインとアベル』(弟殺し)やギリシア悲劇の『オイディプス』(自分の父親と知らずに王を殺し、母親である王妃と結婚する)が物語のベースになっています。主人公の名前がロックの王様であるプレスリーとダビデ王になっているのも示唆的です。

しかし、ガエル・ガルシア・ベルナルという俳優は、革命家からドラッグクィーン、そして悪魔のような犯罪者と一筋縄ではいかない役ばかりを選択します。今後も目を離すことが出来ない俳優の一人です。(☆☆☆☆)

King

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