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第7回東京フィルメックス(第5日目)

フィルメックスって、発掘した才能を1回限りではなくて、ずっと見守り続けて行こうというところがあります。例えば、タイのアピチャッポン・ウィーラーセタクン監督、韓国のソン・イルゴン監督なんかはそうだと思うのですが、この作品も前回『あひるを背負った少年』で審査員特別賞を受賞した中国のイン・リャン監督の2作目です。

Otherhalf○アザーハーフ・・・四川省の工場地帯で法律事務所の書記として働く女性が主人公。8歳の時に父親が蒸発しているため、女手一つで育てた母親は金持ちとの結婚を望んでいるが、ギャンブルと酒に溺れる無職のぐうたら男と同棲中。その他、突然に帰郷する父親、ホステスの親友、警察官の幼なじみ、見合い相手の会社社長と登場し、ドラマが展開していきますが、もう片方の主役とも言うべき、法律事務所に相談に来る人々の男と女の揉め事がドキュメンタリーっぽくて、中国の地方都市をリアルに描いていると思いました。

全くのインディペンデント作品で、前回の入賞賞金を元手に2本脚本を書いたのだけど、たまたま法律事務所で働く女性と知り合い、話を聞く内に興味を持ち、出来上がっていた本を捨てて取材を重ねて出来た作品。守秘義務とかあるので、ネタを探すのに大変だったらしいですが、13のネタを散りばめ、脚本を書いては内容に間違いないか専門家の意見を聞き、編集が出来てからは弁護士の言い回しに問題がないかを確かめたそうです。出演者もプロデューサーの従妹、叔母さん、友人と素人ばかりなのですが、それが却ってリアルでした。

工場地帯ということで公害の問題があったり、化学工場で爆発事故が発生したりするのですが、中国当局が発表する内容は良いことばかり。しかし、主人公は公害によると思われる喘息持ちだし、街はゴーストタウンと化し、現実とはかけ離れている。これを男と女の関係に置き換えた時、例えば、蒸発後に苦労して企業家となったと言う父親、台湾企業の社長に見初められて渡米すると言うホステス、就職して一人前になったら迎えに来ると言う恋人など、皆、良いことしか言っていないが、全ては嘘なのかもしれない、と言うこともメッセージなのだそうである。

なかなか観る機会の少ないタイプの作品だけに、面白かったです。

Oh_qa

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