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オススメ映画を紹介します(11月・4)

Hyakunenn○百年恋愛・・・台湾のホウ・シャオシェン監督の新作。スー・チー、チャン・チェン他、同じキャストで1911年、1966年、2005年の3つの時代の恋愛をオムニバスで描きます。

2005年の「青春の夢」編の恋愛は、僕達に近いということで、“痛さ”みたいなのはリアルに感じられますが、1966年の「恋の夢」編の純愛や1911年の「自由の夢」の身動きの取れない恋愛に惹かれました。

1966年では、プラターズの「煙が目にしみる」などのオールディーズに、まずノックアウト。多分、高校生の頃に誰もが通って来ただろう甘酸っぱい恋の記憶を思い出されます。

一方の1911年は、サイレント映画っぽく、台詞を字幕で処理しているのが新鮮。(本当は、当時の言葉の再現が不可能だったので、苦肉の策とか。)台北の娼館を舞台に、革命を夢見る文学青年と娼婦の叶わぬ恋愛。少し危険な香りがしますが、報われない女性の恋心をスー・チーが貫禄を持って表現しています。(☆☆☆☆)

Asia○アジアンタムブルー・・・大崎善生さんの原作は文庫本で出て直ぐ位に読んでいて、結構好きな作品でした。原作に近い雰囲気で映画化されているのではないかな、と思いました。

風俗雑誌の編集員の隆二はバツイチで、学生時代からの親友の妻と不倫中。人気SM女王のユカリをヨーロッパで撮影する写真集のカメラマン候補として葉子に出会うが、エロ雑誌に似合わないと落選する。しかし、偶然も重なって何度か会って行くうちに、水たまりに映った世界を撮影する葉子の透明な世界観に癒され、同棲することになる。幸せなのはつかの間、葉子に病魔が襲う。二人は最期の時間を過ごすため、一緒に行けなかった撮影旅行の地・南仏のニースをめざす。

最近多いコミカルな演技を封印して不器用な40男を繊細に演じる阿部寛は見事ですが、映画初出演初主演の松下奈緒に注目。まず何と言っても、阿部寛と並んで釣り合いの取れる女優って余りいないですよね。スゴク絵になっています。葉子は27歳の設定なのですが、22歳の女子大生である松下さんが、死に直面する女性を非常に丁寧に演じています。彼女は現役音大生で、ピアニストとしてサウンドトラックにも参加。彼女の奏でるピアノのメロディは葉子のもう一つのセリフのように喜びや切なさを表現してくれます。表現者として、すごい新人が現れたものです。(☆☆☆☆)

Capote○カポーティ・・・アカデミー賞などで話題になっていた映画をようやく観うことが出来ました。

ノンフィクション小説の題材として選んだ殺人事件の取材を通して、犯人ペリーの中に自分と同じ孤独を見つけ、同化していくカポーティ。しかし、事件の真相を聞くために、執筆を開始した後も、ペリーには「小説はまだ書いていない」と嘘をつき続ける。死刑執行されなければ小説は完結しないが、それはかけがいのない人間の死を意味している。死刑執行後に小説は完成するが、その後小説を書けなくなってしまうのだった。

『冷血』など彼の作品を読んでいないので、親近感がないこともあり、物語自体は普通かなと思ったのですが、男優賞受賞のフィリップ・シーモア・ホフマンの演技の上手さは実感しました。この人、『miⅢ』でトム・クルーズをいじめていた人なんですよね。ビックリです。(☆☆☆)

Kamonnokiki○家門の危機・・・韓国では『四月の雪』や『私の頭の中の消しゴム』をはるかに凌ぐ歴代ラブストーリーNo.1と言う日本でもおなじみのシン・ヒョンジュン主演のコメディ。

地方都市に拠点を置く白虎組の跡取り息子・インジェは恋人を交通事故で失って以来、女性に興味を持つことが出来ない。女ボスである母親は次男と三男に「還暦の誕生パーティまでに長男の花嫁を見つけること」と命令を下す。そんな時、インジェの前に初恋の人にそっくりな美女が現れた。ソウル地検の検事ジンギョンは、ヤクザに潜入して薬を飲まされ、フラフラになったところをインジェに助けられたのだった。お互いの職業(ヤクザ、検事)を知らないままに恋に落ちる二人だったが・・・。

いつもはクールな役が多いシン・ヒョンジュンのコミカルな演技も楽しいですが、スーツをビシッと決めたクールビューティな検事と、レトロなファッションでバカップルの元カノの二役を演じるキム・ウォニが面白い。理屈なしに楽しめるコメディです。

韓国では続編『家門の復活』もヒットしているそうです。シリーズ第1弾『家門の栄光(日本では『大変な結婚』)』に主演したチョン・ジュノがカメオ出演しています。(☆☆☆)

 

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» 大崎善生『アジアンタム・ブルー』かってに配役 [D.D.のたわごと]
なんの予備知識も先入観もなく読んだこの1冊。 この小説,映画化されたとは聞いていましたが,実写化するとしたらどのシーンを残すのか,どのエピソードをカットできるのか全く見当がつかず,いったいこの話はどういう話なのか,どこへ進み,どういう終着点に落ち着くのか,それともただ淡々とシーンの断片が積み重ねられていくだけなのか,心細さすら感じて読み進めていきました。... [続きを読む]

受信: 2006年12月 7日 (木) 06時26分

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