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第19回東京国際映画祭<第2日目>

2日目です。今日は4本観たのですが、流石に疲れますね・・・。

○ラブン・・・『アジアの風』部門の特集『マレーシア映画新潮<ヤスミンの物語>』から、ヤスミン・アハマド監督のデビュー作です。昨年の『細い目』がかなりお気に入りだったので、選択しました。

都会で娘と生活する初老の夫婦が妻の実家を相続して、週末だけ田舎暮らしを始めるというお話です。都会と田舎、貧富の差などを比較し、詐欺まがいの出来事や嫌がらせにあったりもするのですが、明るく、楽しく生きる夫婦の逞しさみたいなものを感じました。

さて、娘の名前が『細い目』の主人公と同じ“オーキッド”なのですが、今回上映される監督作品の女性主人公は皆同じ名前なのです。『細い目』以降の作品は、同一人物の未来と過去を描いているそうですが、この作品については関連性があるのでしょうか?“蘭”ですのでマレーシアでは一般的な名前かもしれませんね・・・。

○青春期・・・中国映画です。若者の恋愛に焦点を絞った青春映画というのも珍しく感じましたが、中国の若者文化が感じられて、結構良かったです。

親友同士の女性2人の高校生時代の初恋と、就職したての22~23歳に初恋相手に再会して再び恋する様子を描きますが、主演のティエン・ユアンが幼さの残る女子高生と出来るオンナ風の社会人を自然にこなしていました。

初恋については再会しない方が良かったのかな、という感じですが、田舎から出てきた工事現場で働く見知らぬ男性と主人公が電話の会話だけで心を通わせていく過程が興味深かったです。公衆電話のリダイヤルボタンでつながった人に唐突に話出すというあり得ないシチュエーションではありますが、都会生活者の孤独感、誰かとつながっていたいという心情が、リアルに描かれていたと思います。

クラブで客にナイフで刺された初恋相手が、警官に職業は何かと問われて、「DJ」と答えると、「それは何だ」と言うやり取りも個人的に面白かったです。急成長する中国と、それに追いつけない一般市民というのが表現されていたのではないでしょうか。

○サイゴン・ラブ・ストーリー・・・ベトナム映画です。ベトナムを舞台にした映画は多いですが、純粋なベトナム映画が観られるのは珍しいですね。ティーチインでも「ベトナムでは政府指導による映画がほとんどで、民間人の制作する興行映画としては初めての作品」との話がありました。

ストーリーは至ってシンプルなラブストーリーで、歌手を夢見る女性に好意を抱きながら、親の勧める縁談に乗り、社長令嬢と結婚するのだけれど、彼女のことを忘れられず・・・という話を、歌手になった彼女の歌と共に綴っていきます。

子の幸せを願う親とそれに応える子供という古い概念と、新しい世代の考え方、例えば歌手になりたいと言うのもそうだし、女装癖のある男性が登場したり、セックスレスや離婚、海外留学なんていうのも、を80年代後半から90年代という時代の中で上手く表現していたと思います。

「“サイゴン”と言うと、ミュージカル『ミス・サイゴン』を想像しますが、あれは白人から見た理想的な愛の物語ですが、ベトナム人のラブストーリーを作りたかった」と言い、細部にこだわりを見せた監督は、実は在米ベトナム人と知り、何となく理解できたような気がしました。

○浜辺の女・・・コンペ部門出品のホン・サンス監督の最新作です。毎回、男女の一夜のチョット淫らな関係を描いてきましたが、それは今回も同様で、演出家がリフレッシュのための旅行先で出会った男女ということでは『気まぐれな唇』に、後輩と一人の女を巡った三角関係という意味では『女は男の未来だ』に通じるかもしれません。最大の違いと言えば、コメディと言うわけでもないのですが、男の言い訳や女の嫉妬心がかなり笑えます。場内爆笑でした。

韓流スターの一人と言えるキム・スンウは、これまでもラブ・コメなんかで頼りない男を演じてきましたが、だらしないけど、口先は達者な映画監督役というのは意外でもあり、的確であったようにも思います。『女は男の未来だ』に続いてのキム・テウは、今回も振られ役で、こういう情けない男を演じさせたら一番上手いかもしれませんね。出番は前半だけですが、かなりインパクトがありました。

女性人に目を向けると、コ・ヒョンジョンはミス・コリア出身でかつてはお嬢様女優だったと聞いていますが、背が高くて、すっごい美人なのに、酔っ払って、泣き叫ぶ、男に執着する30女を見事に演じていました。離婚調停中のキャリア・ウーマン役のソン・ソンミもモデル出身でスラッとしていて格好良く、後半を引っ掻き回す役(キム・スンウが悪いのだけど)を、夫に裏切られたと言うさみしい境遇をにじませながらも楽しげに演じていました。

ティーチインでは、「なぜ三角関係ばかり撮るかと聞かれても、自分でも分からない」と言う話に始まり、「旅行先でウエイトレスがソウルの親しい女性にそっくりなので、思わず声をかけたり、身体に触れたりしそうになったというエピソードが、企画のスタート」という説明がありました。主人公は映画監督がインタビューすると言う特権を使って声をかけ、実際に身体を触れてしまうわけですが・・・。「一つの三角関係があり、壊れて、新しい三角関係を作って、壊して、最後に砂浜にはまった女主人公と助ける2人の青年という三角関係を見せて終わらせるという構成は満足している」ということでした。

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